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独裁の世界史~古代ギリシアからファシズムまで

独裁の世界史~古代ギリシアからファシズムまで
「独裁政」「共和政」「民主政」。世界史をそれらの政体循環から読み解くと、歴史を動かすものや、歴史の大きな流れが見えてきます。1つの視座から世界史を見通す意欲的な講義。
古代ギリシアというと「民主政」のイメージが強いですが、実は…。古代ギリシア通史も学べます。

独裁の世界史~ギリシア編(全11話)

独裁の世界史~ギリシア編(全11話)

再生時間: 1:52:46
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/06
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る

独裁の世界史~ギリシア編(1)世界史の始まり

「独裁の世界史」というテーマのもと、「独裁政」「共和政」「民主政」という観点から世界史の諸相に迫るシリーズ講義。世界政治が混迷を極める今、理想とすべきはどの国家なのか、それとも…。これは議論のたえない問題である。歴史を...
再生時間:10:10
追加日:2020/03/06

アテネ以外のポリスの多くでは「僭主政」がずっと続いた

独裁の世界史~ギリシア編(2)僭主政と貴族政の違い

21世紀の現代、「独裁」という言葉は否定的に使われる。しかし、世界史を見ると、「独裁でない」時代はむしろ例外だ。その貴重な例外に、ギリシアやローマの共和政がある。彼らはどのように「独裁」をコントロールしていったのだろう...
再生時間:10:34
追加日:2020/03/06

古代ギリシアの民主政と古代ローマの共和政、その違いとは

独裁の世界史~ギリシア編(3)民主政と共和政の違い

古代ギリシアのポリスで行われていた民主政を知るために、ローマの共和政と比較してみよう。全員平等の政治参加を旨とするギリシア、「見識のある人」に政治を任せ平民が保護されるローマ。歴史はどちらに軍配を上げたのだろうか。(...
再生時間:10:52
追加日:2020/03/14

ペイシストラトスの僭主政治はプラトンの理想だった?

独裁の世界史~ギリシア編(4)ソロンとペイシストラトス

紀元前6世紀、「ソロンの改革」に続いてアテネ竿遺書の僭主であるペイシストラトスが登場する。平民の不満を解消しようと武力行使によって権力を握った彼は、プラトンが言う「哲人皇帝」に匹敵するような賢明な独裁者だったのだろうか...
再生時間:10:34
追加日:2020/03/14

デモクラシーのもとになった「クレイステネスの改革」とは

独裁の世界史~ギリシア編(5)クレイステネスの改革

賢明な独裁者であったペイシストラトスの時代が終わると、僭主政に反対する「クレイステネスの改革」が起こる。「デイモス」(民衆)を中心に据えたことでデモクラシーの源と呼ばれ、「陶片追放」でも有名なこの改革は、アテネに何を...
再生時間:12:18
追加日:2020/03/21

民衆の意識を変えたペルシア戦争での「サラミスの海戦」

独裁の世界史~ギリシア編(6)ペルシア戦争の意義

「クレイステネスの改革」によりデモクラシーの形式が整えられたアテネで、民衆たちの間に「デーモス」が国を担うという自覚を植え付ける契機となったのは、ペルシア戦争での「サラミスの海戦」だった。戦争が民衆の自覚を促したわけ...
再生時間:10:45
追加日:2020/03/21

ペリクレスのアテネも市民権を厳格に閉鎖していた

独裁の世界史~ギリシア編(7)ペリクレスの時代

ペルシア戦争によってアテネはギリシアの覇権を握り、「デロス同盟」の盟主として政治・軍事に加え財力でも突出する。パルテノン神殿はこの頃の建造物として、今もアテネの力を伝えてやまない。そういう段階で、「ペリクレスの市民権...
再生時間:11:53
追加日:2020/03/28

ペロポネソス戦争の勝利がスパルタにもたらしたもの

独裁の世界史~ギリシア編(8)ポリス社会の変質

ペロポネソス戦争はアテネとスパルタという二大ポリスの対立に始まる。20年以上にもわたるこのギリシア「世界戦争」は、ポリス社会にさまざまな衰退をもたらした。スパルタの凋落、傭兵の出現とともに、ポリスの意味は変質していく。...
再生時間:10:15
追加日:2020/04/04

なぜペリクレスの時代が「民主政の花」といわれたのか

独裁の世界史~ギリシア編(9)僭主政と民主政

良い政治家という意味では、賢明な僭主だったペイシストラトスも、「民主政の花」と呼ばれるペリクレスも、さして違いはなさそうに思える。彼らは何がどう違っているのだろうか。そして、ポピュリズムと古代ギリシア政治の関連とは。...
再生時間:08:26
追加日:2020/04/04

デマゴーゴスの語源は?…民主政は「マシなポピュリズム」

独裁の世界史~ギリシア編(10)デマゴーグとポピュリズム

デマゴーグは「デマを流して民衆を扇動する人」と思われているが、古代ギリシアではそうではなかった。語源は「民衆を説得する人」だから、ペリクレスやテミストクレスがデマゴーグの出発点なのだ。言葉の意味を変質させたのは政治か...
再生時間:08:59
追加日:2020/04/11

なぜスパルタはローマのように世界帝国にならなかったのか

独裁の世界史~ギリシア編(11)スパルタとローマの違い

ペロポネソス戦争でアテネに勝利したスパルタは、重装歩兵が発展した形だが、市民間の平等が徹底していたことで知られる。そのスパルタがローマのように世界帝国にならなかったのはなぜだろうか。キーワードは「エリート」かもしれな...
再生時間:08:00
追加日:2020/04/11
本村先生の古代ローマ通史講義は別に、ここでは500年続いた共和政の仕組みと秘密に迫ります。

独裁の世界史~ローマ編(全4話)

独裁の世界史~ローマ編(全4話)

再生時間: 50:01
収録日:2019/12/19
追加日:2020/05/02
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

独裁政・貴族政・民主政のバランスが取れていた古代ローマ

独裁の世界史~ローマ編(1)なぜローマは帝国になったか

長い世界史のなかで共和政期における古代ローマと中世におけるヴェネツィアは、独裁政の抑制に働いた二つの国家として注目に値する。今回のシリーズではローマの成り立ちと、政治の仕組みを見ていく。第1話では、なぜローマは帝国にな...
再生時間:13:45
追加日:2020/05/02

ローマが見識を磨いていくために重視した「父祖の威風」

独裁の世界史~ローマ編(2)見識を育んだ「父祖の威風」

ローマの政治や歴史を知る上で、元老院の存在は大きい。300人の元老院がそれぞれの見識を持つことで、ローマの政治は成り立っていった面がある。その見識を育むのは、家族の歴史を知り、自分も負けないようになる「父祖の威風」の重視...
再生時間:13:15
追加日:2020/05/09

ギブ・アンド・テイクの関係にあった古代ローマの貴族と庶民

独裁の世界史~ローマ編(3)元老院貴族と庶民の関係

ローマの共和政を支えたのは300人の元老院貴族だが、彼ら自身をそれにふさわしく磨いたのは何だったのか。また、元老院貴族の新陳代謝はいかに行われ、庶民との関係はどのように結ばれていたのだろうか。(全4話中第3話) ※インタビ...
再生時間:10:23
追加日:2020/05/16

500年続いたローマ共和制はいかに帝政に変わったのか

独裁の世界史~ローマ編(4)共和政の変質と終焉

ローマが版図を拡大し帝国化するに従って、共和政は次第に衰退を迎えることになる。カエサルやアウグストゥスの頃には幅を利かせた元老院の権威も、軍人皇帝の時代になると顧みられない。悪帝や五賢帝の時代は、その過渡期といえるだ...
再生時間:12:38
追加日:2020/05/25
5世紀から19世紀まで共和政の基本を崩さずに繁栄したヴェネツィア。その智恵と工夫とは何でしょうか。

独裁の世界史~ヴェネツィア編(全4話)

独裁の世界史~ヴェネツィア編(全4話)

再生時間: 43:45
収録日:2019/12/19
追加日:2020/05/30
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

ヴェネツィアがナポレオン登場まで共和政を維持した理由

独裁の世界史~ヴェネツィア編(1)ヴェネツィアの成立

現在も「水の都」と親しまれるヴェネツィアは、海運と交易により発展した国家である。彼らの政治形態は「小さな政府」を志し、5世紀の成立以来ナポレオンが登場する19世紀まで共和政の基本を崩さなかった。なぜそんなことが可能だった...
再生時間:13:55
追加日:2020/05/30

直接選挙の弊害に気づいたヴェネツィアが行ったこと

独裁の世界史~ヴェネツィア編(2)小さな国の発明と工夫

ヴェネツィアは、国土や国家財政、官僚機構の最小化を目指した。その中から生まれたのが複式簿記や銀行のような近代システムだ。政治手法として彼らが選んだのは共和政だったが、規模の拡大によるジレンマを思いがけない選挙手法で解...
再生時間:10:12
追加日:2020/06/06

なぜヴェネツィアは議員の世襲制が行われていたのか

独裁の世界史~ヴェネツィア編(3)世襲制は必要か否か

ヴェネツィアの長い繁栄を支えたのは、ローマのカエサルのように傑出した「一人」ではない。独自の「くじ」と組み合わせた選挙によって選ばれるようになった、能力のある人々である。そこにあるのは、野心的な個人を排除するシステム...
再生時間:11:22
追加日:2020/06/13

経済の持つ意味にいち早く気づいていたヴェネツィアの知恵

独裁の世界史~ヴェネツィア編(4)日本がヴェネツィアに学ぶべきこと

小国でありながら、通商国家として、また海運国家として覇権を示したヴェネツィアには、今の日本が学ぶべき点が多数ある。いたずらに強国と争わず、自らの特性を知った国のシステムづくりに邁進することも、その一つだ。(全4話中第4...
再生時間:08:16
追加日:2020/06/20
なぜ革命は急進化し、流血の惨事が次々と続いたのでしょうか。フランス革命の光と影に迫ります。

独裁の世界史~フランス革命編(全7話)

独裁の世界史~フランス革命編(全7話)

再生時間: 1:12:04
収録日:2020/01/10
追加日:2020/09/11
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

フランス革命を考える上で鍵となるのはルイ14世と啓蒙思想

独裁の世界史~フランス革命編(1)絶対王政からブルジョアジーへ

18世紀末の世界を揺るがせたフランス革命を取り上げる今回の「独裁の世界史」シリーズ講義。封建的な身分や領主を一掃し、市民(ブルジョア)が力を握る革命は、流血の惨事も続々と招く。この歴史は、「独裁政」という観点から見ると...
再生時間:12:47
追加日:2020/09/11

ルイ16世が亡命しなければ世界史は大きく変わっていた!?

独裁の世界史~フランス革命編(2)ルイ16世と徳川慶喜の違い

フランス革命の流れを変えた瞬間の一つに、ルイ16世の「ヴァレンヌ逃亡事件」がある。革命の急進化に不安を抱いた国王一家は、これで民衆を敵に回してしまうのだ。この行為は「大政奉還」をした徳川慶喜が大坂城を後にしたのと、どう...
再生時間:08:10
追加日:2020/09/18

ジロンド派からジャコバン派へ…なぜ革命は急進化するのか

独裁の世界史~フランス革命編(3)革命はなぜ急進的になるのか

ルイ16世のパリ脱出は、国民を失望させる。革命派は、諸外国の干渉をはねのけようと「革命戦争」を起こすが、失敗。この間にも王家と諸外国の内通が疑われ、王政廃止と国王夫妻の処刑が断行される。 革命プロセスが先鋭化するのは歴史...
再生時間:13:50
追加日:2020/09/25

フランス革命のモデルは古代ローマにあった

独裁の世界史~フランス革命編(4)古代ローマがお手本

全ての枠組みを変えようとしたフランス革命にも、お手本はあった。恐怖政治のロベスピエールはカエサルの真似をした節があるし、「コンスル」など、共和政から帝政への移行を象徴する名前を積極的に用いている。だが、最も大きいのは...
再生時間:09:11
追加日:2020/10/02

デルフォイの神託とギリシア悲劇が伝える歴史的教訓

独裁の世界史~フランス革命編(5)歴史の宿命に学ぶ

「歴史は繰り返す」というが、理想から出発したはずの多くの革命は先鋭化して自国民の間に悲劇を招く。そうならないために、デルフォイの神託は「汝自身を知れ」と「中庸」を、そしてギリシア悲劇は「傲慢」の戒めを人々に与えている...
再生時間:10:52
追加日:2020/10/09

なぜナポレオンはフランス革命の理念を広めようとしたのか

独裁の世界史~フランス革命編(6)皇帝ナポレオンによる独裁

全ヨーロッパを駆け抜けたナポレオンの評価は、英雄から人非人まで大きく分かれる。フランス革命の時流に乗って皇帝に上り詰めた彼が杖としたのは革命理念だったが、実際にはヨーロッパ全土にナショナリズムが鼓舞され、自身の帝国は...
再生時間:09:41
追加日:2020/10/16

フランス革命とその後の影響…革命の独裁をどう見るか

独裁の世界史~フランス革命編(7)「国民国家」の誕生

フランス革命史を振り返ると、絶対王政を振り出しに、ロベスピエールの革命政府、ナポレオンの帝政と形を変えながら、「民主」の動きが「独裁」へ移行したのが分かる。それは収縮・拡張を繰り返す心臓の拍動のように必然的なものなの...
再生時間:07:33
追加日:2020/10/23
プロイセンを躍進させた鉄血宰相ビスマルク。実は独裁者でありながら中庸を心得た人でした。

独裁の世界史~ビスマルク編(全3話)

独裁の世界史~ビスマルク編(全3話)

再生時間: 33:59
収録日:2020/01/10
追加日:2021/01/22
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

ビスマルク…ドイツの「鉄血宰相」のイメージは間違い?

独裁の世界史~ビスマルク編(1)ドイツ帝国の水先案内人

19世紀ヨーロッパを代表する政治家ビスマルク。しかし、その評価は「鉄血宰相」「誠実なる仲買人」「白色革命家」など、さまざまな異名に彩られ、真の姿が見えてこない。彼は果たしてドイツの独裁者だったのか。また、その政治外交術...
再生時間:13:39
追加日:2021/01/22

ビスマルクが危惧していた皇帝ヴィルヘルム2世の資質

独裁の世界史~ビスマルク編(2)独裁者の資質とドイツの悲劇

プロイセン首相からドイツ帝国宰相へ、ビスマルクがヴィルヘルム1世を補佐した時代は、「ビスマルク時代」と呼ばれる。その手腕は特に外交面に名高く、ヨーロッパが共存する時代を築いた。しかし彼は、ヴィルヘルム2世の孫である皇帝...
再生時間:12:30
追加日:2021/01/29

二度の敗戦で見過ごされてきたドイツの「帝国性」への警告

独裁の世界史~ビスマルク編(3)終わらないドイツ「帝国」

歴史に"if"を持ち込むのはタブーだが、ドイツに共和政が根づいていたら、二度の世界大戦は避け得たかもしれない、と考えずにはいられない。一方で、敗戦を機にドイツの持つ「帝国性」が見過ごされてきたことも無視できない。ヨーロッ...
再生時間:07:50
追加日:2021/02/05
強烈な独裁と粛清の恐怖政治が行われたソ連。革命を共和政的に行うことは可能だったのでしょうか。

独裁の世界史~ソ連編(全4話)

独裁の世界史~ソ連編(全4話)

再生時間: 41:31
収録日:2020/01/30
追加日:2021/02/12
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

革命運動で兄を失ったレーニンの情念と精神的強さ

独裁の世界史~ソ連編(1)ロシア革命とレーニン

1917年のロシア革命から百年以上がたつ。史上初の社会主義国家ソビエト連邦は、第二次大戦後アメリカの率いる資本主義陣営と勢力を二分した。革命の指導者だったレーニン、その後に続くスターリンは独裁史上、いかなる役割を担ったの...
再生時間:10:25
追加日:2021/02/12

ロシア革命を共和政的に行うことは可能だったのか

独裁の世界史~ソ連編(2)レーニンのリーダーシップ

革命は社会正義実現のために行われるが、その達成には幾多の困難が伴う。ロシア革命の場合は、「世界同時革命か、一国社会主義か」が岐路となったが、そうした中、レーニンはリーダーとしてあり方をどう考えていたのか。また、ロシア...
再生時間:11:00
追加日:2021/02/19

スターリン政権の「性格」…独裁と飢餓輸出と大量粛清の闇

独裁の世界史~ソ連編(3)スターリンの時代

レーニンが没すると、トロツキーとの後継者争いにスターリンが勝利し、「5ヶ年計画」とともに大粛清と飢餓輸出が始まる。数百万人が犠牲になったとされる粛清は、革命のためというよりスターリンという独裁者自身の性格に由来していた...
再生時間:09:36
追加日:2021/02/26

ユーラシアの西と東で違いを見せる「独裁」のすがた

独裁の世界史~ソ連編(4)スターリンの負の遺産

スターリンやヒトラーのように過激な独裁はその後、中国の文化大革命やカンボジアのポル・ポト政権に引き継がれた感も否めない。そのような独裁を生む背景にはどのようなものがあるのだろうか。話はユーラシアの東西での違いについて...
再生時間:10:30
追加日:2021/03/05
社会主義者から転身したムッソリーニ。劣等感の裏返しのヒトラー。独裁政の失敗と課題とは?

独裁の世界史~ファシズム編(全7話)

独裁の世界史~ファシズム編(全7話)

再生時間: 1:17:26
収録日:2020/01/30
追加日:2021/03/12
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

ムッソリーニが社会主義者からファシストへと転身した理由

独裁の世界史~ファシズム編(1)イタリア統一とムッソリーニ登場

近現代の独裁者といえば、ファシスト党を率いたムッソリーニの存在は欠かせない。当時のイタリアは、ドイツや日本同様「遅れてきた帝国主義国家」として強い指導者を求めていた。だが、ムッソリーニの政治的出発は社会主義者としての...
再生時間:10:38
追加日:2021/03/12

ムッソリーニの独裁…ファシズムとローマ帝国の栄光

独裁の世界史~ファシズム編(2)ファッショとローマの栄光

ファシズムの語源は、古代ローマの「ファスケス」という権力の象徴である斧の周りに木の棒を束ねたものだという。ムッソリーニの手法にはこの古代ローマを意識したものが多く、第一次大戦の敗戦による多額の賠償で意気沮喪していたイ...
再生時間:11:27
追加日:2021/03/19

ムッソリーニを「ドゥーチェ」と呼んだイタリア人の真意

独裁の世界史~ファシズム編(3)「ローマ帝国の再現」を求めたイタリア人

ファシズムは残虐な独裁の代名詞のように用いられているが、「共和政ファシズム」のようなニュートラルな捉え方も不可能ではない。「ローマ帝国の再現」を市民に夢見させた「ドゥーチェ」ムッソリーニは、類いまれな演出家であったの...
再生時間:10:42
追加日:2021/03/26

イタリアとイギリスの違いは社会主義との共鳴、その有無

独裁の世界史~ファシズム編(4)ムッソリーニ以後のイタリア

ムッソリーニが台頭した理由の1つに、「非常時には独裁政にしてもいい」という古代ローマの伝統が影響していたことは間違いない。さらにイタリアの共和政の伝統のなかに社会主義と共鳴するものがあるために、第二次世界大戦後も、イタ...
再生時間:11:47
追加日:2021/04/02

ヒトラーの激高演説の性格とは…劣等感とユダヤ人虐殺

独裁の世界史~ファシズム編(5)ヒトラーの独裁を許した背景

「独裁者」のステレオタイプといえばアドルフ・ヒトラーではないだろうか。激高しながら行う彼の独特な演説の原動力は劣等感であるとしばしば指摘される。彼が経済復興に尽力した頃、ドイツは国家全体が劣等感にさいなまれる状態にあ...
再生時間:10:16
追加日:2021/04/09

非常事態のときには独裁政を認めるべきなのか

独裁の世界史~ファシズム編(6)「デジタル独裁政」とどう向き合うか

独裁について考える上では、ヒトラーもそうだが、なぜそれが必然として起こったのかという問いから目を背けないことが重要である。かつてローマのシステムには独裁官と護民官があったが、現代の民主政下にそれに代わるものはない。今...
再生時間:13:00
追加日:2021/04/16

「平等」を基調にした社会主義・共産主義の失敗に学ぶ

独裁の世界史~ファシズム編(7)独裁の意味を問い直す

現代社会が直面する難問の多くは国境を越えたグローバルなものである。一国では対処できない問題にどう立ち向かうかということは、これまで考えてきた「独裁」とも密接に関わってくる。未来に向かうには、やはり過去を見つめることが...
再生時間:09:36
追加日:2021/04/21
世界史における独裁政、共和政、民主政の教訓とは?幸福な未来のために考えるべきこととは?

独裁の世界史~未来への提言編(全10話)

独裁の世界史~未来への提言編(全10話)

再生時間: 1:51:26
収録日:2020/08/07
追加日:2020/10/30
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

独裁・共和政・民主政――繰り返されてきた世界の歴史

独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素

古代ギリシアに始まった「独裁の世界史」シリーズは、独裁・共和政・民主政の違いを主要なテーマとして、その後、ローマ、ヴェネツィア、フランス革命と解説を進めてきた。ここで、いったん現代に立ち返り、これまでの講義を振り返り...
再生時間:14:19
追加日:2020/10/30

近代人の自由と古代人の自由ではどんな違いがあるのか

独裁の世界史~未来への提言編(2)代議制によって生まれた自由

古代では「奴隷でない」ことが自由であり、非常時は為政者の意向に従う必要があった。近代人の自由は、より範囲が広い。だからこそコロナ禍において、われわれは不当に抑圧されている感覚を免れない。だが、そもそも「ホモ・ルーデン...
再生時間:08:26
追加日:2020/11/06

共和政の意味を江戸幕府とローマ元老院の違いから理解する

独裁の世界史~未来への提言編(3)共和政とは何か

独裁、共和政、民主政と並べたとき、日本人にとって理解しづらいのは共和政である。共和政は寡頭政や貴族政に近く、独裁に対して、ある種集団で政治を運営する形が欧米人の考えに基づく共和政だと本村氏は言う。そこで、われわれ日本...
再生時間:12:03
追加日:2020/11/13

緊急事態における「独裁的な要素」はどこまで必要か

独裁の世界史~未来への提言編(4)緊急事態と独裁

新型コロナウイルスが世界に蔓延する現在、各国政府の危機管理の方法が問われている。初動対応、平時の備え、そして政府に対する信頼感。感染封じ込め対策についてはアジアと欧米の温度差を感じる場面も多く、「独裁」の意味や意義が...
再生時間:09:53
追加日:2020/11/20

欧米の伝統に学ぶ「反独裁政」意識と集団合議制の重要性

独裁の世界史~未来への提言編(5)「独裁政は悪」という認識

「独裁政は基本的に悪いことだ」という認識を持っていることが大事であると本村凌二氏は言う。なぜなら、独裁者は独裁権力をなるべく持続させるため、それを阻もうとする者たちを退けようとして手段を選ばないからである。そのような...
再生時間:10:02
追加日:2020/11/27

独裁も共和政も経験していない日本の取るべき道

独裁の世界史~未来への提言編(6)指導者としての教養とカリスマ性

かつて独裁政が強固だった欧米では、集団合議体制としての共和政の必要性が古くから認められてきた。一方、われわれはそうした歴史的経験を持っていない。世界的に民主主義についてのマイナス面が浮上している昨今、日本はそれをどう...
再生時間:08:40
追加日:2020/12/04

「父祖の遺風」が教えてくれる国を守る気概と歴史的教訓

独裁の世界史~未来への提言編(7)国を守る気概と歴史意識の構築

歴史上、成功した世界の指導者には「父祖の遺風」を守るという共通項があった。日本の「憲法9条」問題もそうした歴史的視座から捉えると、「国を守る気概」という重要な見方が浮かび上がってくる。かつてそれがない国を他国が救ってく...
再生時間:10:01
追加日:2020/12/11

コロナ禍で問われているのは「自由」という難しいテーマ

独裁の世界史~未来への提言編(8)「自由」と法のルール

コロナ禍で分からなくなってきていることの一つに、「自由」についての意識がある。私たちは基本的に自分の意志で自由に行動できるが、非常事態・緊急事態のときには、ある程度自分の自由を犠牲にしなければいけない。こうした自由が...
再生時間:07:57
追加日:2020/12/18

ローマの元老院も派閥政治だった?官邸主導の是非を問う

独裁の世界史~未来への提言編(9)ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの問題

古代ローマやヴェネツィアでは独裁に対抗するための制度設計が進められた。一方、平成の政治改革は政治主導で、官邸機能の強化により派閥が解消された。それはゲゼルシャフトに対するゲマインシャフトの消滅を意味するのだろうか。コ...
再生時間:11:53
追加日:2020/12/25

『カラマーゾフの兄弟』の予言通りデジタル独裁へ進むのか

独裁の世界史~未来への提言編(10)もっと「マシなポピュリズム」へ

中国共産党がデジタル独裁の将来へ着々と進む中、自由主義・民主主義陣営は反撃のための模索を始めている。しかし、西洋はローマ法に基づき、中国は刑法を中心に発展してきた社会である。日本はその双方を理解することができる存在と...
再生時間:18:12
追加日:2020/12/25