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「世界史」思考で考える

「世界史」思考で考える
世界史で大局的に俯瞰する。あるいは特定のテーマで深掘りする。いずれも、世界をどう見るかについて、大きなヒントを与えてくれます。歴史と今の見方を変えてくれる講義群です。
東洋と西洋を結んだモンゴル帝国。その後、大航海時代や資本主義成立などにも影響を与えて…。

モンゴル帝国の世界史(全7話)

モンゴル帝国の世界史(全7話)

再生時間: 1:24:03
収録日:2022/10/05
追加日:2022/12/31
宮脇淳子
宮脇淳子
公益財団法人東洋文庫研究員

なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い

モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題

「世界史はモンゴル帝国から始まった」――この言葉の背景には、日本の「世界史」教育の問題点がある。そもそも日本では明治以後、戦前まで、「(ドイツから見た)西洋史」と「(漢籍ベースの)東洋史」および「国史」(日本史)の3つに...
再生時間:14:57
追加日:2022/12/31

自由な多民族をモンゴルに統一したチンギス・ハーンの魅力

モンゴル帝国の世界史(2)チンギス・ハーンのカリスマ性

なぜモンゴルがあれほど大きな帝国を築くことができたのか。小さな部族出身のチンギス・ハーンは遊牧民の部族長たちに推されて、1206年にモンゴル帝国を建国する。その理由としていえるのは、チンギス・ハーンの圧倒的なカリスマ性で...
再生時間:10:01
追加日:2023/01/07

モンゴル帝国の急拡大の理由は「イスラム商人」と「神託」

モンゴル帝国の世界史(3)イスラム教徒の存在と「神託」

モンゴル帝国が世界帝国として一気に拡大した背景として重要なのは、イスラム教徒の存在である。東西交易の商業を担っていた彼らは、そのために必要な情報を持っていた。さらに影響が大きかったのが、チンギス・ハーンに降りた「神託...
再生時間:12:56
追加日:2023/01/14

千人隊、略奪品分配…最強モンゴル軍を生んだ単純な仕組み

モンゴル帝国の世界史(4)強さの秘密と全戦全勝の仕組み

なぜモンゴル帝国は圧倒的な強さを発揮したのか。その一つは、軍の編成がシンプルかつ把握が容易だったこと。そして、戦利品を兵隊のみならず全構成員にいきわたるようにしていたことにある。モンゴル帝国が全戦全勝を重ね、次々と力...
再生時間:08:55
追加日:2023/01/21

有力者を親戚関係にする親衛隊の仕組みと、末子相続の真実

モンゴル帝国の世界史(5)最大版図への道程

モンゴル帝国はなぜ戦争に強いのか。それは遊牧民ならではの特徴を生かした軍の仕組みがあったこと、そして帝国の隅々にまで人的ネットワークが築かれたことにあった。さらにチンギス・ハーンは、子どもや孫たちが争わないように進軍...
再生時間:11:10
追加日:2023/01/28

オゴデイ、フビライ…モンゴル帝国の継承争いと各地への影響

モンゴル帝国の世界史(6)モンゴル帝国、分裂へ

チンギス・ハーン亡き後、子孫の間で継承争いが起こるようになり、広大な領土が分裂していくことになる。そしてそれぞれの子孫は、のちのロシアやインドといった地域に残り続ける。ここではチンギス・ハーンによる継承国家の系図を見...
再生時間:12:45
追加日:2023/02/04

大航海、資本主義、中国・ロシアの変容…モンゴルの重要性

モンゴル帝国の世界史(7)近代への礎をつくったモンゴル帝国

モンゴル帝国がユーラシアの大部分に及んだことで、後世にさまざまな影響をもたらした。その一例が中国の「省」である。また、モンゴル帝国時代に東西交易が盛んになったことが、のちの大航海時代にもつながり、ペストも資本主義もそ...
再生時間:13:19
追加日:2023/02/11
宗教改革から20世紀まで、クラシック音楽で西洋史がよくわかる。音楽と歴史を一緒に学べる珠玉の講座。

クラシックで学ぶ世界史(全13話)

クラシックで学ぶ世界史(全13話)

再生時間: 2:33:33
収録日:2019/08/26
追加日:2019/10/26
片山杜秀
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

音楽はなぜ時代を映し出すのか?…音楽と人の歴史の関係

クラシックで学ぶ世界史(1)時代を映す音楽とキリスト教

「歌は世につれ」というように、音楽は常に時代性を色濃く表していく。「音楽ほど、当時の社会状況や人々の欲望、時代のニーズの影響をダイレクトに受ける文化ジャンルも少ない」と片山杜秀氏は著書の中で書いているが、それはどうい...
再生時間:15:25
追加日:2019/10/26

ルネサンス音楽とバロック音楽の違い…バッハの特徴とは?

クラシックで学ぶ世界史(2)宗教改革と音楽様式の変化

単純だったグレゴリオ聖歌がポリフォニーに変化したのは、社会の複雑化を反映したものだった。神の教えは教会が占有するものではなく、人が信仰の中に見いだすものだという動きを受け、音楽も民衆的になっていく。宗教改革が起こり、...
再生時間:09:41
追加日:2019/10/26

ヘンデルがロンドンで成功を収めた要因とは?

クラシックで学ぶ世界史(3)ヘンデルと近代市民社会

商業革命から産業革命の流れを受けて、当時もっとも隆盛だったロンドンで成功を収めたのがヘンデルである。ブルジョワという新興階級が出現し、彼らは音楽をステータスとして求めたが、それに合唱という手段で応えたのがヘンデルの成...
再生時間:09:17
追加日:2019/10/26

モーツァルトの生きた時代は「就職氷河期」

クラシックで学ぶ世界史(4)不安の時代の作曲家

18世紀後半、市民階級がさらに力を蓄えるにつれ、旧体制(王侯貴族や教会)は弱体化し、お抱えの音楽家を雇用するゆとりを失い始める。ヨーロッパ中に名前を知られた「神童モーツァルト」でさえ雇用する者がいないほど、それは深刻な...
再生時間:12:42
追加日:2019/11/02

ベートーヴェンの音楽を生んだフランス革命と動乱の影響

クラシックで学ぶ世界史(5)ベートーヴェンの時代-上

フランス革命を合図にしたかのようにウィーンの音楽界にデビューするのがベートーヴェンである。市民革命と革命戦争、ナポレオン戦争という長い動乱のさなかに「市民の時代」が確立、これまでにない刺激とテンションを音楽に求めるよ...
再生時間:13:35
追加日:2019/11/09

戦争と革命の殺到、うるささ、高揚を描いたベートーヴェン

クラシックで学ぶ世界史(6)ベートーヴェンの時代-下

「分かりやすい、うるさい、新しい」、ベートーヴェンの前と後で、音楽は違うものになったといわれる。その理由は、彼が受け取り手である市民の状況と流行に細心な目配りをし、「今、時代が求めるもの」を真摯に追求していったからで...
再生時間:12:09
追加日:2019/11/16

ベルリオーズ『幻想交響曲』…革命時代の音響と過激な妄想

クラシックで学ぶ世界史(7)ベルリオーズから近代へ

市民革命期の音楽家としてフランスのベルリオーズの名は外せない。最も有名な『幻想交響曲』は作者の妄想が結実したものともいわれ、ギロチンが落ちて首が飛ぶようなシーンとその後の大混乱が、「革命の時代の音響」として近現代にも...
再生時間:09:53
追加日:2019/11/23

ワーグナーの楽劇はなぜ長いか…マイアベーアへの反発と理想

クラシックで学ぶ世界史(8)パリのオペラとワーグナー

19世紀の音楽は、パリのオペラ座で始まる。当時のパリはロンドンと並び世界の富が集中する世界の都だった。オペラ座のグランド・オペラ見物は、ちょうど江戸の歌舞伎見物と同様に、市民のステータス・シンボルとして発展していくのだ...
再生時間:10:31
追加日:2019/11/30

ヨーロッパ中が感染したワーグナーの凄さ

クラシックで学ぶ世界史(9)帝国をつくったオペラ

ベートーヴェンを音楽の理想としたワーグナーは、彼のオペラに不満があった。より良い物語による演劇と舞踊と音楽を一体にした「総合芸術」こそ、ワーグナーの目標となる。さらにユダヤを仮想敵に据えて、空前絶後のナショナリスティ...
再生時間:11:47
追加日:2019/12/07

マーラーの交響曲はなぜそれほどまでに愛されているのか

クラシックで学ぶ世界史(10)マーラーと国民楽派

マーラーの人気は今やベートーヴェンに匹敵するほどだが、同時代の評価は今ほど高くなかった。彼の音楽が、当時残照を迎えていたハプスブルク帝国のさまざまな響きを映してやまず、ややもすれば混沌となることを恐れない複雑さを呈し...
再生時間:11:48
追加日:2019/12/14

ドビュッシーやチャイコフスキーがつくった「国のイメージ」

クラシックで学ぶ世界史(11)ドビュッシーと「フランス的」

ワーグナーに大きく影響を受けつつ、ドイツから覇権を奪うために新たな表現を目指したのがフランスのドビュッシーである。彼が提示したとりとめのない浮遊感は、印象派の曖昧な表現と合わせて近代の「フランス的なるもの」の概念を形...
再生時間:11:43
追加日:2019/12/21

20世紀のクラシック音楽の特徴と「2つの方向」とは?

クラシックで学ぶ世界史(12)革命と戦争の20世紀音楽

20世紀の大衆の時代を迎え、音楽は国民を総動員するため、一層の分かりやすさを求められるようになる。また一方では、進歩の時代を体現するように、「新しさ」が最大のテーマにもなる。第二次大戦後の冷戦時代、東西の音楽はどう変化...
再生時間:15:55
追加日:2019/12/28

多様化の時代とクラシック…YOSHIKIのピアノ協奏曲

クラシックで学ぶ世界史(13)これからのクラシック音楽

シリーズ最終回講義では、数百年間の音楽と歴史の関係を大胆に要約しつつ、今後クラシックはどうなっていくかについての予測をお聞きする。「歴史を担うもの」としての使命はもう終えたという言葉の真意から、2020年の近未来予測に注...
再生時間:09:07
追加日:2020/01/04
「インテリジェンス」の視点で、世界史も見え方が一変します。その歴史から学ぶ必見講義です。

インテリジェンス・ヒストリー入門(全11話)

インテリジェンス・ヒストリー入門(全11話)

再生時間: 1:44:41
収録日:2017/11/14
追加日:2018/05/07
中西輝政
中西輝政
京都大学名誉教授

日本の外交には「インテリジェンス」が足りない

インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動

国家が的確な情報を素早く見つけ行動するためには、インテリジェンスが欠かせない。日本の外交がかくも交渉下手なのは、インテリジェンスに対する意識の低さが原因だ。日本人の苦手なインテリジェンスの重要性について、また日本人の...
再生時間:11:04
追加日:2018/05/07

日本は近代化の過程で情報分野だけ学べなかった

インテリジェンス・ヒストリー入門(2)明治日本の文明開化

日本はインテリジェンス分野に向いていない、情報無関心国家なのか。歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏が、なぜ日本の近代化の過程にインテリジェンスが欠落してしまったのか、その理由を解説し、日本人の国際社会観の転換を迫...
再生時間:13:39
追加日:2018/05/08

戦後日本はなぜインテリジェンスを軽視してきたのか?

インテリジェンス・ヒストリー入門(3)戦後日本の構造

戦後日本はなぜインテリジェンスを軽視してきたのか。そこには左翼勢力の反発、霞が関の権力争い、そしてアメリカという、情報を軽視せざるをえない構造があった。歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏が、昭和初期から戦後に至る...
再生時間:10:30
追加日:2018/05/09

どれほど技術革新が起きても、情報工作はなくならない

インテリジェンス・ヒストリー入門(4)技術革新と防諜

今や技術革新の波はインテリジェンスの世界にも及んでいる。ビッグデータや量子暗号といった最新技術を駆使した情報工作が行われているのだ。日本も基本的な情報機関を設置するだけでなく、予防対策としてカウンターインテリジェンス...
再生時間:10:54
追加日:2018/05/10

中国が各国の政治を内側から侵食し始めている

インテリジェンス・ヒストリー入門(5)中国の影響力

歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏は、世界のインテリジェンスに起きている大きな変化の一つとして、中国の影響力を挙げる。中国が各国の内政を内側から侵食し始めているのだ。さらに、民主主義社会にとって大きな脅威は、情報...
再生時間:09:00
追加日:2018/06/10

イギリス情報部がルーズベルト大統領を再選させた

インテリジェンス・ヒストリー入門(6)1940年の米大統領選

歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏が、1940年アメリカ大統領選にいかにしてイギリス情報部が介入し、ルーズベルトに勝利をもたらしたのかを解説する。ドイツの脅威を前に、ヨーロッパの民主主義国が危機にさらされる中、チャー...
再生時間:10:36
追加日:2018/06/13

危急存亡のときにこそ、情報活動は工作を伴う

インテリジェンス・ヒストリー入門(7)イギリスの情報工作

フランクリン・ルーズベルト大統領の3選がなければ、アメリカのヨーロッパの戦争への参加は不可能だっただろう。危急存亡のとき、イギリスはいかにしてアメリカの政治に介入する工作を行ったのか。歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝...
再生時間:07:53
追加日:2018/06/17

日本の安全保障と経済の関係

インテリジェンス・ヒストリー入門(8)日本経済と安全保障

歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏が、日本経済と安全保障の関係について解説する。日本の現在の立場は、自由貿易帝国主義時代の植民地と似ている。他国に利益を上げさせて、自国の安全を守っているのだ。これが日本の「意図せ...
再生時間:04:24
追加日:2018/06/20

どの国にも民族のプロトタイプのような政治家がいる

インテリジェンス・ヒストリー入門(9)国民性の研究

それぞれの国には、それぞれの国の国民性を代表するような政治家がいる。たとえばイギリスにおけるハリファックス卿などは典型的な事例といえる。インテリジェンスにとって重要なことは、そうした国民性を理解することである。(全11...
再生時間:09:27
追加日:2018/06/24

杉原千畝はものすごいインテリジェンスオフィサーだった

インテリジェンス・ヒストリー入門(10)情報官・杉原千畝

かつての外務省には、情報という仕事に驚くほど熱心に取り組んだ人びとがいた。杉原千畝は命のビザで有名だが、むしろ彼は戦前の優れたインテリジェンスオフィサーだった。歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏が、情報官・杉原千...
再生時間:07:23
追加日:2018/06/27

ケンブリッジ大学はソ連のスパイを養成していた

インテリジェンス・ヒストリー入門(11)スパイの養成

冷戦期のケンブリッジ大学は、ソ連のスパイを養成する大学だった。歴史学者で京都大学名誉教授の中西輝政氏が、自らの留学経験を振り返り、日本人の若い公務員留学生に警鐘を鳴らす。たとえアメリカであっても、インテリジェンスの世...
再生時間:09:51
追加日:2018/07/01
世界史と比較すると、戦争の本質がよく見えてきます。これから何が起きようとしているのか。

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(全5話)

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(全5話)

再生時間: 57:14
収録日:2023/02/28
追加日:2023/03/29
山内昌之
山内昌之
東京大学名誉教授

ウクライナ戦争は何年続く…世界史が物語る戦争の不可思議

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(1)長期戦の歴史と「ピュロスの勝利」

2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻。両者の攻防は1年が経過してもなお続いているが、いったいこの戦争はどのような終結を迎えるのか。さらなる長期化の可能性を考えたとき、過去に長期化した戦争の歴史を振り返ることが重要...
再生時間:14:44
追加日:2023/03/29

プーチンは三流コメディアン、ゼレンスキーが一流政治家?

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(2)古代アテネとウクライナの比較

勝ったとしても得るものが少ない「ピュロスの勝利」の教訓は、長期化の様相を呈するウクライナ戦争にも当てはめて考えることができる。ロシアとウクライナ両国の市民や企業がダメージを負い、消耗していく状況を解説するとともに、昨...
再生時間:11:40
追加日:2023/04/05

ザマの戦いに勝利――スキピオの戦略的発想の転換に学ぶ

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(3)持久戦から決戦へ――戦略的発想の転換

現在も続くウクライナ戦争は、このまま持久戦が続けば互いに消耗し、どちらが勝とうとも損失の大きい「ピュロスの勝利」になってしまう。そこで重要になるのは、紛争解決に向けて両者が歩み寄るタイミングだが、それはいつ、どのよう...
再生時間:10:01
追加日:2023/04/12

中国は台湾だけでは満足しない…次なる危機はどこに?

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(4)台湾問題と日本の責任

予断を許さない状態が続くウクライナの戦況であるが、それは日本にとってより身近な台湾をとりまく動向とも関わってくる。日本は、ウクライナ戦争を踏まえて、台湾問題に対してどう動いていくべきなのか。隣国として、また主要な利益...
再生時間:10:09
追加日:2023/04/19

譲歩の「レッドライン」…ウクライナ問題が示す教訓

世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(5)ウクライナの教訓を生かすために

緊張感を増す台湾問題において、隣国として重要なポジションにある日本。中国への態度を模索する中、ウクライナの現況からどのような指針が得られるだろうか。武力行使による中国の損失の提示や、譲歩的な姿勢が「弱さ」としてつけ込...
再生時間:10:40
追加日:2023/04/26
古代ローマの元老院が培ってきた「共和政」や「父祖の遺風」から現代政治の課題を考えます。

独裁の世界史~未来への提言編(全10話)

独裁の世界史~未来への提言編(全10話)

再生時間: 1:51:26
収録日:2020/08/07
追加日:2020/10/30
本村凌二
本村凌二
東京大学名誉教授

独裁・共和政・民主政――繰り返されてきた世界の歴史

独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素

古代ギリシアに始まった「独裁の世界史」シリーズは、独裁・共和政・民主政の違いを主要なテーマとして、その後、ローマ、ヴェネツィア、フランス革命と解説を進めてきた。ここで、いったん現代に立ち返り、これまでの講義を振り返り...
再生時間:14:19
追加日:2020/10/30

近代人の自由と古代人の自由ではどんな違いがあるのか

独裁の世界史~未来への提言編(2)代議制によって生まれた自由

古代では「奴隷でない」ことが自由であり、非常時は為政者の意向に従う必要があった。近代人の自由は、より範囲が広い。だからこそコロナ禍において、われわれは不当に抑圧されている感覚を免れない。だが、そもそも「ホモ・ルーデン...
再生時間:08:26
追加日:2020/11/06

共和政の意味を江戸幕府とローマ元老院の違いから理解する

独裁の世界史~未来への提言編(3)共和政とは何か

独裁、共和政、民主政と並べたとき、日本人にとって理解しづらいのは共和政である。共和政は寡頭政や貴族政に近く、独裁に対して、ある種集団で政治を運営する形が欧米人の考えに基づく共和政だと本村氏は言う。そこで、われわれ日本...
再生時間:12:03
追加日:2020/11/13

緊急事態における「独裁的な要素」はどこまで必要か

独裁の世界史~未来への提言編(4)緊急事態と独裁

新型コロナウイルスが世界に蔓延する現在、各国政府の危機管理の方法が問われている。初動対応、平時の備え、そして政府に対する信頼感。感染封じ込め対策についてはアジアと欧米の温度差を感じる場面も多く、「独裁」の意味や意義が...
再生時間:09:53
追加日:2020/11/20

欧米の伝統に学ぶ「反独裁政」意識と集団合議制の重要性

独裁の世界史~未来への提言編(5)「独裁政は悪」という認識

「独裁政は基本的に悪いことだ」という認識を持っていることが大事であると本村凌二氏は言う。なぜなら、独裁者は独裁権力をなるべく持続させるため、それを阻もうとする者たちを退けようとして手段を選ばないからである。そのような...
再生時間:10:02
追加日:2020/11/27

独裁も共和政も経験していない日本の取るべき道

独裁の世界史~未来への提言編(6)指導者としての教養とカリスマ性

かつて独裁政が強固だった欧米では、集団合議体制としての共和政の必要性が古くから認められてきた。一方、われわれはそうした歴史的経験を持っていない。世界的に民主主義についてのマイナス面が浮上している昨今、日本はそれをどう...
再生時間:08:40
追加日:2020/12/04

「父祖の遺風」が教えてくれる国を守る気概と歴史的教訓

独裁の世界史~未来への提言編(7)国を守る気概と歴史意識の構築

歴史上、成功した世界の指導者には「父祖の遺風」を守るという共通項があった。日本の「憲法9条」問題もそうした歴史的視座から捉えると、「国を守る気概」という重要な見方が浮かび上がってくる。かつてそれがない国を他国が救ってく...
再生時間:10:01
追加日:2020/12/11

コロナ禍で問われているのは「自由」という難しいテーマ

独裁の世界史~未来への提言編(8)「自由」と法のルール

コロナ禍で分からなくなってきていることの一つに、「自由」についての意識がある。私たちは基本的に自分の意志で自由に行動できるが、非常事態・緊急事態のときには、ある程度自分の自由を犠牲にしなければいけない。こうした自由が...
再生時間:07:57
追加日:2020/12/18

ローマの元老院も派閥政治だった?官邸主導の是非を問う

独裁の世界史~未来への提言編(9)ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの問題

古代ローマやヴェネツィアでは独裁に対抗するための制度設計が進められた。一方、平成の政治改革は政治主導で、官邸機能の強化により派閥が解消された。それはゲゼルシャフトに対するゲマインシャフトの消滅を意味するのだろうか。コ...
再生時間:11:53
追加日:2020/12/25

『カラマーゾフの兄弟』の予言通りデジタル独裁へ進むのか

独裁の世界史~未来への提言編(10)もっと「マシなポピュリズム」へ

中国共産党がデジタル独裁の将来へ着々と進む中、自由主義・民主主義陣営は反撃のための模索を始めている。しかし、西洋はローマ法に基づき、中国は刑法を中心に発展してきた社会である。日本はその双方を理解することができる存在と...
再生時間:18:12
追加日:2020/12/25
歴史を考えるときは、目に見えないものも大切。言葉や小規模農業、贈答文化などから歴史を見ると…。

ソフトな歴史学のすすめ(全5話)

ソフトな歴史学のすすめ(全5話)

再生時間: 56:53
収録日:2021/06/04
追加日:2021/10/11
上野誠
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

グローバル・ヒストリーの中で日本の歴史を俯瞰する意味

ソフトな歴史学のすすめ(1)グローバル・ヒストリーと民俗学

近年『サピエンス全史』が世界で大ヒットしたように、広く大きな視点で人類史を俯瞰するグローバル・ヒストリー関連の書籍が注目を集めている。その理由として、「人間はどのようにネットワークを形成していったのか」ということへの...
再生時間:10:01
追加日:2021/10/11

『サピエンス全史』で提起した「虚構を信ずる能力」の問題

ソフトな歴史学のすすめ(2)ドメスティケイションの重要性

歴史を大きく見る際はその捉え方が非常に重要になるのだが、近年は「ドメスティケイション(野生の動植物を人間の管理下で栽培化・家畜化すること)」が注目されている。中でも、「農業」の果たした歴史的意味について考える。(全5話...
再生時間:12:20
追加日:2021/10/18

コリン・タッジが唱える「小規模農耕」とは何か

ソフトな歴史学のすすめ(3)小規模農耕から生まれるネットワーク

従来は、人類が大規模農耕を行うようになり文明が大きく発展したと捉えられていたが、それに若干の修正が出てきた。それが「小規模農耕」の存在だ。いったいどのようなものなのだろうか。上野氏の祖母のエピソードも交えながら解説す...
再生時間:11:46
追加日:2021/10/25

歌の始まりも言葉の交換から――互酬性と信頼のネットワーク

ソフトな歴史学のすすめ(4)交換によるネットワークの構築

人間にはそもそも互酬性があり、それがネットワークの構築、信頼の形成に大きく影響している。『古事記』によると歌は言葉の交換から始まっており、そこからもうかがえることである。今回は祖母のエピソードを中心に、交換によってネ...
再生時間:10:55
追加日:2021/11/01

『わらしべ長者』が伝える「ものの交換」の大事な意味

ソフトな歴史学のすすめ(5)目に見えないものに価値がある

『わらしべ長者』の物語が伝えているように、人間は「ものの交換」によってネットワークを形成し、ものの価値はそのネットワークの中で決まってきたということだ。そうした歴史を考えると、現在の歴史学は従来のもの(ハード)重視の...
再生時間:11:51
追加日:2021/11/08