ピアノの歴史は江戸時代に始まった
ピアノでたどる西洋音楽史(1)ヴィヴァルディとバッハ
西洋音楽史を、ピアノ演奏を交えながら解説いただく画期的な試み。しかし実際にピアノが楽器として確立したのは案外新しい。第1回では、なじみ深いヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲「四季」について、ピアノの音で再現しなが...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/11/01
ベルリオーズ『幻想交響曲』…革命時代の音響と過激な妄想
クラシックで学ぶ世界史(7)ベルリオーズから近代へ
市民革命期の音楽家としてフランスのベルリオーズの名は外せない。最も有名な『幻想交響曲』は作者の妄想が結実したものともいわれ、ギロチンが落ちて首が飛ぶようなシーンとその後の大混乱が、「革命の時代の音響」として近現...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/11/23
ピタゴラスが発見した音楽理論…宇宙の調和と天空の音楽
バッハで学ぶクラシックの本質(3)宇宙の調和と音楽
なぜ音楽はリベラルアーツの一部として重要視されてきたのか。実は、「音楽」という言葉には、現代的な意味よりもはるかに大きい世界の調和を示す意味があった。その中で現在の意味での音楽は、ピタゴラスの発見などによって、...
収録日:2019/09/19
追加日:2019/11/01
ベートーヴェンの音楽を生んだフランス革命と動乱の影響
クラシックで学ぶ世界史(5)ベートーヴェンの時代-上
フランス革命を合図にしたかのようにウィーンの音楽界にデビューするのがベートーヴェンである。市民革命と革命戦争、ナポレオン戦争という長い動乱のさなかに「市民の時代」が確立、これまでにない刺激とテンションを音楽に求...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/11/09
交響曲の父でありオーケストラの父でもあったハイドン
ピアノでたどる西洋音楽史(2)ハイドンとオーケストラ
ヴィヴァルディやバッハのバロック時代を経て、18世紀の半ばから音楽は「古典派」の時代を迎える。交響曲の父ハイドンにより、オーケストラの基本的な編成や楽曲の形式が定められていく。初期オーケストラのかたちはどんなもの...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/11/01
パクリ上等で、ベートーヴェンの絶対音楽の継承者に
ピアノでたどる西洋音楽史(8)絶対音楽とブラームス
音楽に一大革命を起こしたベートーヴェンの後、ロマン派の作曲家たちは、どのように作曲と向き合っていったのだろうか。今回は、「ドイツ三大B」とも呼ばれ、ベートーヴェンの「絶対音楽」を忠実に継承しようとしたブラームスの...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/12/13
音楽家を「職人」から「芸術家」に劇的に変えた楽聖
ピアノでたどる西洋音楽史(5)「芸術家」ベートーヴェンの凄さ
楽聖ベートーヴェンの存在は、フランス革命を抜きには語れない。また、音楽を娯楽から芸術の地位に高め、音楽家を職人から芸術家へ、歌中心だった楽曲を器楽中心に発展させるなど、音楽史上に数々の革命的変化をもたらしたのも...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/11/22
「オリンピック・マーチ」――最大の古関作品に込めた思い
古関裕而・日本人を応援し続けた大作曲家(8)後世へのメッセージ
一番の大作である1964(昭和39)年東京五輪の「オリンピック・マーチ」を生んだ古関裕而は、その後も1989(平成元)年8月に亡くなるまで、数多くの楽曲を作り続けた。そんな古関が母校を訪れた時に贈ったのは、「皆さんは若い、...
収録日:2020/08/18
追加日:2020/11/17
夢中になれるものに打ち込み、それをずっと継続できる人生
渡部昇一に学ぶ教養と明朗(4)その刻苦勉励の姿
渡部昇一先生は、名著『知的生活の方法』をはじめ、知的生活でいかに自分を伸ばしていくか、どう向上していくべきかについて、数多くの本を遺した。それらの本は、いまでもわれわれに、人生への重要なヒントを語り続けているが...
収録日:2020/09/09
追加日:2020/10/30
マズルカとは何か?ポーランド民族舞踊とショパンの秘密
ショパンの音楽とポーランド(2)マズルカの原点を探る
ピアノ演奏と講義でショパンを追う連続シリーズ第2話では、ショパンが愛した「マズルカ」という曲に迫る。そもそもマズルカは、ポーランドの民族舞踊である。もともとマズルカには三つの踊りがある。「マズル」「クヤヴィヤック...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/23
古来より歴史書に人物や事実を記録する基準はとても難しい
『歴史とは何か』を語る(8)智者と愚者の混淆
いったい歴史家は何をどう記録すべきなのか。イブン・ハルドゥーン、ブハーリー、吉田松陰、劉知幾。古今東西の歴史家の言動を対比し、歴史が向かうべき事実と真実を考える。歴史学者・山内昌之氏が著書『歴史とは何か』を語る...
収録日:2014/11/26
追加日:2015/08/03
ヘンデルがロンドンで成功を収めた要因とは?
クラシックで学ぶ世界史(3)ヘンデルと近代市民社会
商業革命から産業革命の流れを受けて、当時もっとも隆盛だったロンドンで成功を収めたのがヘンデルである。ブルジョワという新興階級が出現し、彼らは音楽をステータスとして求めたが、それに合唱という手段で応えたのがヘンデ...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/10/26
12世紀後半の細密画から絵解きするリベラルアーツ
バッハで学ぶクラシックの本質(2)リベラルアーツの内容
リベラルアーツとは具体的にどのような内容なのだろうか。文科系3科目、理科系4科目の計7科目に関して、12世紀後半に描かれた細密画を用いて、詳細な解説を加える。この絵には擬人化された7つの科目が描かれており、音楽を含め...
収録日:2019/09/19
追加日:2019/11/01
戦争と革命の殺到、うるささ、高揚を描いたベートーヴェン
クラシックで学ぶ世界史(6)ベートーヴェンの時代-下
「分かりやすい、うるさい、新しい」、ベートーヴェンの前と後で、音楽は違うものになったといわれる。その理由は、彼が受け取り手である市民の状況と流行に細心な目配りをし、「今、時代が求めるもの」を真摯に追求していった...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/11/16
オペラの始まりとバッハが「マタイ受難曲」を書いた背景
バッハで学ぶクラシックの本質(8)オペラ、和声、対位法
宗教改革に伴って教会音楽が大きく変化する中、新たな音楽のジャンルとしてのオペラが脚光を浴び始めていた。教会とは関係がなく、世俗権力の栄光を讃えるために用いられたオペラの文化に、バッハも作曲上の影響を受けていた。...
収録日:2019/09/19
追加日:2019/12/05
寅さんも水戸黄門も…「ほかひびと」が伝承した貴種流離譚
折口信夫が語った日本文化の核心(3)貴種流離譚と型の文化
日本の物語の多くは古来から「貴種流離譚」といい、偉い人が流浪の旅を続ける苦難の物語である。折口信夫は、そうした物語を伝承したのは自らも流浪の民だった「ほかひびと」だと指摘している。さらに語りには必ず弦楽器を伴い...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/01/09
ショパンはいかにマズルカを芸術的な作品に高めていったか
ショパンの音楽とポーランド(3)ショパンのマズルカ
ピアノ演奏と講義でショパンを追う連続シリーズ第3話では、「ショパンとマズルカ」に焦点を当てる。ショパンの心の日記とも称されるマズルカ。実にショパンは、生涯で50曲以上も作曲している。元々、農村の楽しい民族舞踊であっ...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/30
ケア、エコロジー、ガバナンス、アート…現代へのヒント
大国主神に学ぶ日本人の生き方(2)大国主神の「4つの現代的意味」
われわれ現代の人間は大国主神について、どのような点を学べるのだろうか。大国主神の神話を通して得られる現代的意味として、鎌田氏は、ケア、エコロジー、ガバナンス、アートという4つの観点を提示する。けっして一方的ではな...
収録日:2023/08/08
追加日:2023/12/17
ギネス認定世界一! 多摩六都科学館プラネタリウム
多摩六都科学館プラネタリウム バーチャル鑑賞
多摩六都科学館プラネタリウムの最新投映機「CHIRONⅡ(ケイロンⅡ)」が1億4000万個を超える星々を高輝度LED光源で大型ドームスクリーンに映し出す星空は、「最も先進的なプラネタリウム」としてギネスブックで世...
収録日:2016/07/27
追加日:2016/08/31
坂村教授が開発したTRON―知られざる世界標準
IoTとは何か~モノのインターネットの本質(1)TRONは究極の「縁の下の力持ち」
国産組込みOS「TRON」開発の第一人者であるYRPユビキタス・ネットワーキング研究所所長で東洋大学情報連携学部学部長の坂村健氏が、IoT(モノのインターネット)時代のあるべき、組込みコンピューターの姿を展望する。坂村氏はT...
収録日:2016/12/02
追加日:2017/04/02
東京藝術大学のAIを活用した「新しい伝統の創造」
「舞・飛天遊」―東京藝術大学COIのチャレンジ
東京藝術大学は、文部科学省と科学技術振興機構が開始した「革新的イノベーション創出プログラム(COI)」の拠点として、芸術と科学技術の異分野融合など、さまざまな試みに着手している。今回は、AIを活用して新たな「感動」を...
収録日:2017/11/16
追加日:2017/12/29
音楽はなぜ時代を映し出すのか?…音楽と人の歴史の関係
クラシックで学ぶ世界史(1)時代を映す音楽とキリスト教
「歌は世につれ」というように、音楽は常に時代性を色濃く表していく。「音楽ほど、当時の社会状況や人々の欲望、時代のニーズの影響をダイレクトに受ける文化ジャンルも少ない」と片山杜秀氏は著書の中で書いているが、それは...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/10/26
ルネサンス音楽とバロック音楽の違い…バッハの特徴とは?
クラシックで学ぶ世界史(2)宗教改革と音楽様式の変化
単純だったグレゴリオ聖歌がポリフォニーに変化したのは、社会の複雑化を反映したものだった。神の教えは教会が占有するものではなく、人が信仰の中に見いだすものだという動きを受け、音楽も民衆的になっていく。宗教改革が起...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/10/26
ドビュッシーやチャイコフスキーがつくった「国のイメージ」
クラシックで学ぶ世界史(11)ドビュッシーと「フランス的」
ワーグナーに大きく影響を受けつつ、ドイツから覇権を奪うために新たな表現を目指したのがフランスのドビュッシーである。彼が提示したとりとめのない浮遊感は、印象派の曖昧な表現と合わせて近代の「フランス的なるもの」の概...
収録日:2019/08/26
追加日:2019/12/21
交響詩:「音楽+詩」で伝わる劇的なメッセージ
ピアノでたどる西洋音楽史(10)リストと交響詩
ピアノの魔術師として有名なリストも、ベートーヴェンを継ぐロマン派の一員だった。彼は「交響詩」という形式を発明し、メッセージのこもった音楽が国境を越えてより広く伝わることを願った。その成果はスメタナの「モルダウ」...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/12/27
六甲おろし、栄冠は君に輝く、長崎の鐘…古関裕而の魅力
古関裕而・日本人を応援し続けた大作曲家(1)恩師との出会い
2020年の朝ドラ『エール』で脚光を浴びた作曲家・古関裕而。「紺碧の空」「船頭可愛や」「六甲おろし(阪神タイガースの歌)」「露営の歌」「若鷲の歌」「栄冠は君に輝く」「オリンピック・マーチ」「巨人軍の歌」「長崎の鐘」...
収録日:2020/08/18
追加日:2020/10/06
古関裕而の戦時歌謡は戦時中、大衆の心の支えであった
古関裕而・日本人を応援し続けた大作曲家(6)戦時歌謡は大衆の応援歌
「露営の歌」「暁に祈る」「若鷲の歌」の3曲は、古関自らが選んだ戦時歌謡の代表作だ。「露営の歌」が満州旅行時のイメージから生まれたように、他の2作も、体験や経験を元にしているのだが、いずれも楽器を使わずに作曲された...
収録日:2020/08/18
追加日:2020/11/03
ごっこ遊び、モンテッソーリ教育…子どもの実行機能の発達
「自分をコントロールする力」の仕組み(6)訓練による実行機能発達の可能性
実行機能の発達には親子関係が重要だが、それ以外にも訓練によって発達を促進することができる。保育園や幼稚園への通園をはじめ、ごっこ遊び、モンテッソーリ教育、音楽など、子どもの実行機能の発達に良いと考えられているも...
収録日:2020/12/08
追加日:2021/04/04
定年後、順調にいっている人たちの共通点とは何か
定年後の人生を設計する(5)定年準備のための7か条<前編>
定年後、順調にいっている人たちには共通点がある。それをもとに、実際に「どう行動すべきか」という観点からまとめ、定年準備のための7か条として解説する(今回はその前半講義)。大事なのは「行動様式で考える」ことだ。(全...
収録日:2021/08/25
追加日:2021/10/26
「もう投資先がない」、資本主義が招いたパラドクスとは
デジタル全体主義を哲学的に考える(3)「人の資本主義」と場を開く人
グローバル化された資本主義は、国内外でさらなる格差を生み出し、もはや資本主義とは言えない事態を招いている。差異の消費を基盤としたこれまでの資本主義のあり方を見直し、人の生を豊かにする「人の資本主義」へと変容する...
収録日:2021/05/28
追加日:2021/11/19
格差や貧困の問題を解決するための鍵は反資本主義的なもの
デジタル全体主義を哲学的に考える(4)資本主義のあり方を問い直す
資本主義の波に溺れないためにはどうすればいいか。いったんその流れを切断しなければ、資本主義のあり方自体、見えてこないだろう。資本主義が差異を利用するシステムであることは変わらない。しかし、そのシステムにドライブ...
収録日:2021/05/28
追加日:2021/11/26
ギリシア悲劇における合唱隊“コロス”の役割と意味
ギリシア悲劇への誘い(6)コロスの歌とその役割
ニーチェも指摘するように、ギリシア悲劇は合唱隊である“コロス”の歌から始まったとされている。『オイディプス王』に登場するコロスは町の長老たちという設定で、その構成においてはストーリーを展開させ、さらには観客を代弁...
収録日:2021/03/30
追加日:2022/03/01
ガッツ、群集心理…人間の認知能力と情動の自己制御の方法
心と感情の進化(3)脳の進化とこれからの課題
人間の行動には、自己制御によって認知が強く作用するものから情動的なものまでさまざまで、そこにはグラデーションがある。また、人間には生存や繁殖には直接関わらないように見えるが、高度な能力がある。それは抽象化・一般...
収録日:2022/04/21
追加日:2022/08/14
日本の小学校で「音楽、体育」を学ぶのもプラトンの影響?
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(7)2つの教育論〈上〉初等教育
国家の守護者や軍人を育てるために必要なのが教育であることから、言論によるポリス建設は途中から教育論となってくる。そこで彼らに必要だとして語られている教育論は、初等教育と高等教育の2段階で、初等教育は学芸と体育の二...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/29
酒豪認定は20リットルから?古代中国の強烈なお酒事情
古代中国の「日常史」(5)古代中国の宴会文化
宴会文化を皮切りとして、お酒に関する古代中国の日常史研究はまだまだある。「二日酔い」のような、現代にも通ずる飲酒文化が当時から存在したことを前回(第4話)紹介したが、では食や芸術がどのように一般の人々の生活に入り...
収録日:2022/09/09
追加日:2023/03/05
ショパン…ピアノのことを知り尽くした作曲家の波乱の人生
ショパンの音楽とポーランド(1)ショパンの生涯
ピアニスト江崎昌子氏が、ピアノ演奏を交えつつ「ショパンの音楽とポーランド」を紹介する連続シリーズ。第1話では、すべてのピアニストにとって「特別な作曲家」と言われる39年のショパンの生涯を駆け足で紹介する。1810年に生...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/16
日本のバイタリティと近代管弦楽の融合…伊福部昭の独創性
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(2)東洋が見直され始めた時代
チェレプニン賞で1位を獲得した伊福部昭。彼が作曲した「日本狂詩曲」は、日本の祭りのバイタリティと西洋近代のオーケストラの融合であった。民族音楽ではなく、世界のどこでも交響楽団と譜面があれば、日本の祭りが猛烈な音響...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/18
2つの主題を対比する交響曲を超克し、1つの旋律で多様に
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(5)西洋音楽の型の超克
近代西洋では複数の要素を複雑に構成することがレベルの高い音楽だとされたが、「西洋の没落」が見え始めるとともにその傾向は見直され、1つのものを重視する方法に回帰していく。「複数の要素を構成する」とはどういうものか。...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/09