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「ポリス」の検索結果

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僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路

理想的なポリスから劣悪な社会への堕落が起こる過程で、最も重要なのは「民主制」を経て最後の「僭主制」に移行する段階である。なぜ最も重要なのかというと、そもそも『ポリテイア』の問題提起が「僭主制が一番いい」という議...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

哲人政治から寡頭制、民主制への堕落…金銭欲と分断の末路

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(13)ポリスと魂の堕落過程〈上〉不正の考察

不正とは何か。この議論のキーワードは「欲望」と「分断」。この2つによって、理想的なポリスとしての形が「優秀者支配制」からだんだんと「名誉支配制」「寡頭制」「民主制」、最後の5番目に「僭主制」という順番に堕落したも...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/10
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

理性・気概・欲望…ポリスとの類比でわかる「魂の三部分説」

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(9)魂の三部分説

国家論を議論しているようにみえる『ポリテイア』だが、本当のテーマは「魂(プシューケー)」ではないか。ポリスにおける正義・不正を見ることで、類比的に、人の魂を考察できるからだ。ポリスの階層(守護者・軍人・生産者)...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/10
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

なぜ戦争が始まるのか――ポリスをめぐる壮大な思考実験

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(6)言論でのポリス建設

一人ひとりの正義を知るには、より大きな国の正義を見るのがいい。類比の方法に基づいて第2巻の後半から「言論によるポリス建設」がなされる。そこで一種の壮大な思考実験が行われる。「なぜ私たちは共同体で生きるのか」に始ま...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/22
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

ペロポネソス戦争の勝利がスパルタにもたらしたもの

独裁の世界史~ギリシア編(8)ポリス社会の変質

ペロポネソス戦争はアテネとスパルタという二大ポリスの対立に始まる。20年以上にもわたるこのギリシア「世界戦争」は、ポリス社会にさまざまな衰退をもたらした。スパルタの凋落、傭兵の出現とともに、ポリスの意味は変質して...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/04/04
本村凌二
東京大学名誉教授

アテネ以外のポリスの多くでは「僭主政」がずっと続いた

独裁の世界史~ギリシア編(2)僭主政と貴族政の違い

21世紀の現代、「独裁」という言葉は否定的に使われる。しかし、世界史を見ると、「独裁でない」時代はむしろ例外だ。その貴重な例外に、ギリシアやローマの共和政がある。彼らはどのように「独裁」をコントロールしていったの...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/06
本村凌二
東京大学名誉教授

「独裁政から始まる」という世界史の諸相に迫る

独裁の世界史~ギリシア編(1)世界史の始まり

「独裁の世界史」というテーマのもと、「独裁政」「共和政」「民主政」という観点から世界史の諸相に迫るシリーズ講義。世界政治が混迷を極める今、理想とすべきはどの国家なのか、それとも…。これは議論のたえない問題である。...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/06
本村凌二
東京大学名誉教授

日本の小学校で「音楽、体育」を学ぶのもプラトンの影響?

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(7)2つの教育論〈上〉初等教育

国家の守護者や軍人を育てるために必要なのが教育であることから、言論によるポリス建設は途中から教育論となってくる。そこで彼らに必要だとして語られている教育論は、初等教育と高等教育の2段階で、初等教育は学芸と体育の二...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/29
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

プラトンの『ソクラテスの弁明』は謎多き作品

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(1)真実の創作

哲学の古典として最も重要な作品ともいわれる、プラトンの『ソクラテスの弁明』。この傑作に何が書かれているのか、6回にかけて解釈していくことで、哲学者とは何かを考える。まず今回は、『弁明』の執筆背景となったソクラテス...
収録日:2019/01/23
追加日:2019/04/28
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

ペイシストラトスの僭主政治はプラトンの理想だった?

独裁の世界史~ギリシア編(4)ソロンとペイシストラトス

紀元前6世紀、「ソロンの改革」に続いてアテネ竿遺書の僭主であるペイシストラトスが登場する。平民の不満を解消しようと武力行使によって権力を握った彼は、プラトンが言う「哲人皇帝」に匹敵するような賢明な独裁者だったのだ...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/14
本村凌二
東京大学名誉教授

ペリクレスのアテネも市民権を厳格に閉鎖していた

独裁の世界史~ギリシア編(7)ペリクレスの時代

ペルシア戦争によってアテネはギリシアの覇権を握り、「デロス同盟」の盟主として政治・軍事に加え財力でも突出する。パルテノン神殿はこの頃の建造物として、今もアテネの力を伝えてやまない。そういう段階で、「ペリクレスの...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/28
本村凌二
東京大学名誉教授

船乗りの比喩…哲学者の「哲人政治」は理想か全体主義か

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(11)哲人統治論

理想の国家を目指すための第3の大波が「哲人政治」である。哲学者が訓練を積んで国を支配する、あるいは政治家が真正に哲学をすることで、その役割を果たす。その必要性と最善性を説明するために用いられるのが「船乗りの比喩」...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/24
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

現代の生き方のモデルをつくった古代ギリシアと哲学の強み

哲学の役割と近代日本の挑戦(2)哲学はパターンと論理に強い

人間の歴史には、規模や風土の違いこそあれ、定型のパターンがある。複雑で流動する現実からある種の型を読み取るということだが、哲学の強みはそこにある。そのためには物事を抽象化して考える必要があり、そこで重要なのはア...
収録日:2023/07/28
追加日:2023/10/07
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

古代ローマ人は祖国意識から「専守防衛」の考え方をもった

世界史の中のローマ史~ローマ史講座Ⅰ(3)“祖国”を発見したローマ人

「“祖国”というものを発見したのはローマ人ではなかったか」と、早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は言う。それまで、祖国という観念はなかったというのだ。それはいったいどういうことか。ローマ人は私たちに何を残...
収録日:2016/07/21
追加日:2016/12/07
本村凌二
東京大学名誉教授

古代ギリシアの民主政と古代ローマの共和政、その違いとは

独裁の世界史~ギリシア編(3)民主政と共和政の違い

古代ギリシアのポリスで行われていた民主政を知るために、ローマの共和政と比較してみよう。全員平等の政治参加を旨とするギリシア、「見識のある人」に政治を任せ平民が保護されるローマ。歴史はどちらに軍配を上げたのだろう...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/14
本村凌二
東京大学名誉教授

独裁・共和政・民主政――繰り返されてきた世界の歴史

独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素

古代ギリシアに始まった「独裁の世界史」シリーズは、独裁・共和政・民主政の違いを主要なテーマとして、その後、ローマ、ヴェネツィア、フランス革命と解説を進めてきた。ここで、いったん現代に立ち返り、これまでの講義を振...
収録日:2020/08/07
追加日:2020/10/30
本村凌二
東京大学名誉教授

「正義とは何か」第1巻の重要性と全10巻の全体構造

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(4)第1巻の問題提起

全10巻からなる『ポリテイア(国家)』の中で最も重要なのは、「正義とは何か」という主題が明確に示される第1巻だと納富氏は言う。第1巻では、ケファロス、ポレマルコス、トラシュマルコスの3人がソクラテスの対話相手として登...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/08
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

「衝突回避の原則」は従来の常識を覆す鉄道革命!

東海道新幹線50周年と海外展開(1)日本型高速鉄道システムを世界標準へ

安全性と効率性をきわめて高い水準で両立した日本の高速鉄道には、それを支える日本独自の概念と技術があった。その革命性と国際化に向けた将来展望を、JR東海の葛西敬之名誉会長が語る。(前編)
収録日:2014/04/15
追加日:2014/07/03
葛西敬之
東海旅客鉄道(JR東海)代表取締役名誉会長

ヨーロッパ哲学の伝統はプラトン哲学の脚注だ

プラトンの哲学を読む(1)対話篇という形式の哲学

古代ギリシャのアテナイに生まれたプラトン。彼の哲学が分からなければ、現代の西洋、東洋、さらには日本の哲学や自然科学は根本的には理解できない。そういえるほど、プラトンは重要な哲学者である。そのプラトンの哲学につい...
収録日:2018/07/11
追加日:2018/10/01
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

死刑を前にしたソクラテスの最後の言葉

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(6)裁判の帰趨

有罪の判決に続いて、量刑の票決が行われるが、ここでもソクラテスは裁判員を怒らせ、死刑の判決が下った。判決後に、ソクラテスは死を前にして愛弟子たちに最後のセリフを述べるが、それは納富信留氏いわく、「感動的なセリフ...
収録日:2019/01/23
追加日:2019/05/26
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

デモクラシーのもとになった「クレイステネスの改革」とは

独裁の世界史~ギリシア編(5)クレイステネスの改革

賢明な独裁者であったペイシストラトスの時代が終わると、僭主政に反対する「クレイステネスの改革」が起こる。「デイモス」(民衆)を中心に据えたことでデモクラシーの源と呼ばれ、「陶片追放」でも有名なこの改革は、アテネ...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/21
本村凌二
東京大学名誉教授

なぜスパルタはローマのように世界帝国にならなかったのか

独裁の世界史~ギリシア編(11)スパルタとローマの違い

ペロポネソス戦争でアテネに勝利したスパルタは、重装歩兵が発展した形だが、市民間の平等が徹底していたことで知られる。そのスパルタがローマのように世界帝国にならなかったのはなぜだろうか。キーワードは「エリート」かも...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/04/11
本村凌二
東京大学名誉教授

潜水艦を通じてさまざまな技術が日本に伝えられた

若狭湾海中調査と潜水艦曼荼羅(7)船と人と技術の関係

浦環氏は今回の若狭湾における調査の過程で、ユーボートに関するさまざまな情報を調べてきた。その中で、今回発見された潜水艦が、他の潜水艦や、多くの人、そして現在も用いられている技術の伝播と関係していることが分かった...
収録日:2019/03/14
追加日:2020/03/26
浦環
東京大学名誉教授

男女同業?妻子共有?私有財産廃止?…プラトンの真意とは

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(10)男女平等、家族廃止、財産共有論

「中心巻」と呼ばれる『ポリテイア』第5~7巻は、これまでの「正義とは何か」という議論に対する脱線部として、「不正とは何か」という議論の前に置かれる。理想のポリスを考える上で「コイノーニアー(共同・共生)」というキ...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

ルクレティアの悲劇に象徴されるローマの共和政

古代ローマ人に学ぶ~ローマ史講座Ⅱ(4)ローマの自由と寛容を知る

ローマとローマ人精神を語る上で「自由と寛容」は欠かせない、と古代ローマ史を専門とする東京大学名誉教授・本村凌二氏は言う。ローマ人たちは、征服した土地の神さえ自分たちの神として神殿に祀り、その土地の人々を自分たち...
収録日:2016/10/20
追加日:2017/02/03
本村凌二
東京大学名誉教授

哲人皇帝と呼ばれた父親に反発したコンモドゥス

五賢帝時代が去って~ローマ史講座Ⅸ(1)コンモドゥス

「人類史の中で最も至福の時代」と呼ばれた五賢帝時代が終わり、ローマ史は新しいフェーズへ突入していく。五賢帝最後のマルクス・アウレリウスが没した180年から軍人皇帝の時代と呼ばれる235年まで、55年間のローマに現れた皇...
収録日:2018/07/02
追加日:2018/08/29
本村凌二
東京大学名誉教授

実在する「物」は見る人に強い印象を与える

五島列島沖合の海没処分潜水艦群調査(2)物自体の迫力

第2次世界大戦の潜水艦や艦船の記念物は、国内にはない。これは大きな問題であると浦環氏は述べる。物それ自体が与える迫力は大事であり、だからこそ、潜水艦を探す。「潜水艦がそこに沈んでいるからだ」と、浦氏はこのプロジェ...
収録日:2018/03/23
追加日:2019/02/02
浦環
東京大学名誉教授

命よりも大切な掟のために自分の命を捧げることが文明

崇高と松下幸之助(2)文明と原始キリスト教

人類は今の文明の崩壊を迎えようとしている。松下幸之助はこのことをPHP理念の中で予言していた。では、なぜ崩壊してしまうのか。また、そもそも文明を創った正体とは何であったのか。ギリシャの哲学者であるソロンの言葉や原始...
収録日:2019/02/06
追加日:2019/04/08

哲学において提示された「アルケー」という概念とは

西洋文明の起源から見るグローバル化(5)哲学の起源

哲学というと、古代ギリシアで始まったのが常識になっている。しかし、世界中のどこでも哲学的な命題を考えることはあったはずだ。ではギリシアの特殊性はどのようなところにあり、どう受け継がれてきたのだろうか。始原を意味...
収録日:2019/05/29
追加日:2019/08/01
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

2020年の全米暴動は「米国建国の原罪」に起因する

2020年全米暴動を考える(1)複雑な人種差別問題

2020年5月に起こった黒人男性に対する白人警官の暴行に端を発する暴動は、アメリカ全土を混乱の渦に巻き込んでいる。その背景には、アメリカの複雑な人種問題や、選挙への政治利用を目論む集団の存在がある。中でも人種問題は、...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/06/27
東秀敏
米国安全保障企画研究員

時代設定は「紀元前412年春」…実はそこにも深い秘密が

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(3)『ポリテイア』という対話篇〈下〉

『ポリテイア(国家)』で展開される対話はいつごろの設定なのか。長らく不明のままだったこの点に関して、冒頭部で舞台になっている「祭り」の記述を手がかりに、それを紀元前412年と確定したのは、2000年代前半、納富信留氏と...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/01
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

東京-名古屋間を40分で結ぶ夢の超高速鉄道

東海道新幹線50周年と海外展開(2)21世紀の新たな飛躍 超電導リニア(SCMAGLEV)

東京-名古屋間を40分で結ぶ超電導リニア(SCMAGLEV)。21世紀の新・鉄道革命として50年以上にわたり開発を進めてきた。その技術の強み、開発経緯、海外展開、社会的インパクトとは。JR東海の葛西敬之名誉会長が...
収録日:2014/04/15
追加日:2014/07/03
葛西敬之
東海旅客鉄道(JR東海)代表取締役名誉会長

米国のBMW族と超電導リニアは親和性が高い?

超電導リニア(SCMAGLEV)を日米同盟のショーケースに

日米が国家レベルで協働し、計画が進む超電導リニア(SCMAGLEV)。飛躍的に進化した技術と脱自動車型のモビリティースタイルは、都市と経済の構造をどう変え、社会にどんな光をもたらすのか。JR東海の葛西敬之名誉会...
収録日:2014/04/15
追加日:2014/07/10
葛西敬之
東海旅客鉄道(JR東海)代表取締役名誉会長

ギリシャ債務問題で思い出すヘロドトスの言葉

新しい東方問題~EUの課題(1)ギリシャのうそと借金の代償

ペルシア戦争をはじめ、古代史においてイランとともに史劇の主役を演じたギリシャ。古代ギリシャの歴史家ヘロドトスによると、古代イラン人は「最も恥ずべき行為の第一はうそをつくことで、第二は借金をすることだ」と考えてい...
収録日:2015/07/29
追加日:2015/08/24
山内昌之
東京大学名誉教授

「シリアの春」を挫折させたのは外国の軍事干渉

中東の火種・シリア(1)なぜシリアの春は挫折したのか

歴史学者・山内昌之氏は2016年1月、アラブ首長国連邦、トルクメニスタン、イランを訪問。そこで見聞した中東の現実を紹介しながら、複雑な上にも複雑にしているスンナ派とシーア派の宗派対立について解説。そして、「アラ...
収録日:2016/02/10
追加日:2016/03/14
山内昌之
東京大学名誉教授

ローマ人の宗教的な敬虔さはどこの民にも負けないーキケロ

世界史の中のローマ史~ローマ史講座Ⅰ(2)ローマ人は何が優れていたのか

「ローマ人自身が、われわれはなぜ地中海の覇権を握ることができ、なぜこれほどの大帝国を築けたのかと疑問に思っていた」と、早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は語る。では、ローマ人はいったい何が優れていたのか...
収録日:2016/07/21
追加日:2016/11/30
本村凌二
東京大学名誉教授

個人に重点を置くモデルはデカルト以前と以後に分けられる

道徳と多様性~道徳のメカニズム(2)過去の道徳思想はどうなっている?

東京大学大学院工学系研究科バイオエンジニアリング専攻教授・鄭雄一氏が「道徳と多様性」について論じる連続講義。今回は、過去の道徳モデルを一気通貫、分析する。見えてきたのは、代表的な思想は2つのモデルに分類できるとい...
収録日:2016/10/07
追加日:2017/01/12
鄭雄一
東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻教授

現代にも影響する快適な生活…古代ローマの水道はなお現役

古代ローマ人に学ぶ~ローマ史講座Ⅱ(1)実利精神が生んだソフトとハード

東京大学名誉教授・本村凌二氏が、古代ローマ帝国の強さの秘密と古代ローマ人の特性について徹底分析、われわれ現代人の生活のヒントを探る。第1話では、古代ローマ人の優れた実利精神にフォーカスする。古代ローマが生み、育...
収録日:2016/10/20
追加日:2017/01/14
本村凌二
東京大学名誉教授

「父祖の遺風」と「武士道」-ローマと日本の伝統に学ぶ

古代ローマ人に学ぶ~ローマ史講座Ⅱ(3)ローマと日本に相通じる精神

東京大学名誉教授・本村凌二氏によるローマ帝国とローマ人の特性に関する連続講義。前回に引き続き、ローマをローマたらしめた「父祖の遺風」について考える。「父祖の遺風」の本質的な部分にフォーカスすると、見えてくるのは...
収録日:2016/10/20
追加日:2017/01/27
本村凌二
東京大学名誉教授

地中海世界の覇者「ローマ帝国」はいつ始まったのか

ローマ帝国への道~ローマ史講座Ⅲ(1)勝者ゆえの悲劇から対立へ

ローマ史を専門とする早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は、1200年の長大さを誇るローマ史を五つの時期に分けている。興隆の後にやってくるのは大きな変革だ。周辺諸民族を制圧し、地中海世界を支配したローマは、ど...
収録日:2016/12/16
追加日:2017/03/15
本村凌二
東京大学名誉教授

歴史上の人物にもひけをとらない魅力を持っていた裕次郎

歴史家が語る『裕次郎』(2)同時代史として書いた本

西洋古代史、ローマ史を専門とする早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏が、2017年7月に上梓した自著『裕次郎』を通して、石原裕次郎の魅力を語る。その語りには、同時代を生きた裕次郎を、歴史家として取り上げてみたい...
収録日:2017/08/23
追加日:2017/09/27
本村凌二
東京大学名誉教授

中世に終止符を打った徳川家康の政策

家康が築いたTOKYO(1)日本の近代化とリーダーシップ

歴史学者・山内昌之氏が、現代の今も影響を与えている徳川家康の都市構想、政治力学的発想による政策や外交戦略について解説するシリーズレクチャー。江戸は家康の入府から1世紀ほどで世界屈指の行政都市、消費都市に成長した。...
収録日:2018/04/03
追加日:2018/05/15
山内昌之
東京大学名誉教授

プラトンのイデア論は、ソクラテスの問いかけへの答え

プラトン『ソクラテスの弁明』を読む(5)魂の配慮

ソクラテスは、メレトスとの対話を通じて、裁判でも自らの哲学を遂行する。そして、お金でもなく、名誉でもなく、肉体でもなく、魂に配慮せよ、という。「魂を配慮する」とは何かについて、ソクラテス自身は答えを示さなかった...
収録日:2019/01/23
追加日:2019/05/19
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

国益の歴史…ペロポネソス戦争の教訓とトゥキディデスの罠

国家の利益~国益の理論と歴史(2)ペロポネソス戦争の教訓

国益の歴史は、古代ギリシャに始まる。ペロポネソス戦争の歴史を記したトゥキディデスの『戦史』では、国家の利益や正義がパワーによって決まるリアリズムの世界が克明に描かれている。今回は「メーロス対談」が投げかける疑問...
収録日:2019/03/28
追加日:2019/06/30
小原雅博
東京大学名誉教授

なぜローマだけがあれだけ強大な国家になったのか

教養としての世界史とローマ史~ローマ史講座・講演編(9)ローマ人の特質

ローマはなぜ強大な国家になり、覇権を握ることができたのか。その理由に関してはいろいろな意見が出されている。本村凌二氏は特に、ローマ人の敬虔さおよび慎み深さ、ものごとを洗練させていく能力、そして寛容の精神に、その...
収録日:2018/11/28
追加日:2019/08/10
本村凌二
東京大学名誉教授

キリスト教公認とコンスタンティノープルへの遷都の理由

四分治制時代のローマ史~ローマ史講座XI(6)「コンスタンティヌス大帝」

コンスタンティヌスは、コンスタンティノープルへの遷都によって旧来の勢力との軋轢を回避しようとした。それはディオクレティアヌスによる改革を継承するものだったのだ、と本村氏は指摘する。また、キリスト教を公認したとい...
収録日:2019/02/26
追加日:2019/10/26
本村凌二
東京大学名誉教授

民衆の意識を変えたペルシア戦争での「サラミスの海戦」

独裁の世界史~ギリシア編(6)ペルシア戦争の意義

「クレイステネスの改革」によりデモクラシーの形式が整えられたアテネで、民衆たちの間に「デーモス」が国を担うという自覚を植え付ける契機となったのは、ペルシア戦争での「サラミスの海戦」だった。戦争が民衆の自覚を促し...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/21
本村凌二
東京大学名誉教授

1920年のアメリカファースト…ハーディング大統領の勝利

ハーディングとトランプ~100年前の米大統領選を読む(1)米国第一主義の台頭

ポスト冷戦期のグローバリズムの流れに対して「アメリカファースト」を強く打ち出したドナルド・トランプ氏。だが、1920年の大統領選挙を制したハーディングも、アメリカファーストを掲げて勝利していた。第1次世界大戦前から続...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/08/13
東秀敏
米国安全保障企画研究員

ギリシア神話の基礎に不死の神と人間の死という対比がある

「ホメロス叙事詩」を読むために(2)神々と人間ーその1

ホメロスの世界を学ぶには、彼らが信仰し礼拝していたギリシアの神々を知ることが必要だ。ゼウスをはじめとする神々は人々にとってリアルな存在だったが、彼らが「不死」の存在である点は人間との大きな違いとして明記したい。...
収録日:2020/07/03
追加日:2020/09/06
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

古代崇拝が『社会契約論』に持ち込んだ一つのジレンマとは

政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(7)自由の意味

古代ローマの共和政に範を見出したルソーだったが、近代における人間観が古代ローマのそれとは大きく異なるという問題に直面する。一般意志を考える上で、より穏当な結論に着地することもできたが、ルソーは突き詰めてその意味...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/31
川出良枝
東京大学大学院法学政治学研究科教授

COVID-19が原因のトランプ大統領が遂行する「3つの戦争」

米国の対中政策~戦略の現状と課題(6)4つのアプローチと3つの戦争

コロナパンデミック以降、アメリカの対中路線は4つに分けることができる。「宥和」から「集団的抵抗」「包括的圧力」「体制変更」まで、現状把握の差によりアプローチの方法も変わってくるからだ。米中間の対立は加速され、競争...
収録日:2020/10/07
追加日:2020/10/27
吉田正紀
元海上自衛隊佐世保地方総監

近代人の自由と古代人の自由ではどんな違いがあるのか

独裁の世界史~未来への提言編(2)代議制によって生まれた自由

古代では「奴隷でない」ことが自由であり、非常時は為政者の意向に従う必要があった。近代人の自由は、より範囲が広い。だからこそコロナ禍において、われわれは不当に抑圧されている感覚を免れない。だが、そもそも「ホモ・ル...
収録日:2020/08/07
追加日:2020/11/06
本村凌二
東京大学名誉教授

共和政の意味を江戸幕府とローマ元老院の違いから理解する

独裁の世界史~未来への提言編(3)共和政とは何か

独裁、共和政、民主政と並べたとき、日本人にとって理解しづらいのは共和政である。共和政は寡頭政や貴族政に近く、独裁に対して、ある種集団で政治を運営する形が欧米人の考えに基づく共和政だと本村氏は言う。そこで、われわ...
収録日:2020/08/07
追加日:2020/11/13
本村凌二
東京大学名誉教授

インド研究で重要なイギリス植民地統治の影響への視点

国際地域研究へのいざない(4)インドの歴史と日本との関係

今日のインドの政治は、19世紀以降の複雑な歴史的遺産によって規定されている。19世紀半ばにイギリスに植民地化されると、イギリス政府の分割統治の影響によって、インド国内の分断は激しくなった。独立後も、中国との国境紛争...
収録日:2020/04/07
追加日:2020/12/05
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

二千年の時を超えて読めるギリシア「三大悲劇詩人」の作品

ギリシア悲劇への誘い(1)ギリシア悲劇を観る

「三大悲劇詩人」といわれるアイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデス。彼らは紀元前5世紀のアテナイで活躍し、ギリシア悲劇を完成させた。それぞれの作品は現代まで受け継がれ、さまざまな言語に翻訳されて上演、映画化され...
収録日:2021/03/30
追加日:2022/01/25
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

ギリシア悲劇と喜劇の違い…ギリシア悲劇の3つの特徴

ギリシア悲劇への誘い(2)ギリシア悲劇とは何か

ギリシア悲劇は、現代の演劇やミュージカルと大きく異なる形式を持っているだけではなく、同時代に盛んになったギリシア喜劇とも、作劇上の違いがある。ギリシア悲劇に見られる特徴から、当時のギリシア社会の一端を垣間見るこ...
収録日:2021/03/30
追加日:2022/02/01
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

「新しい資本主義」の重点投資分野は実現可能な国家戦略か

岸田内閣「新しい資本主義」を徹底検証(3)総花的な成長戦略と重点投資分野

2022年に入り、岸田内閣は、資産所得倍増プラン、科学技術の戦略的支援、スタートアップ企業の育成計画など、さまざまな成長戦略を掲げてきた。一見すると有意義なプランが並んでいるようにも見えるが、果たして重点ポイントは...
収録日:2022/07/07
追加日:2022/10/06
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作

日本では戦後、『国家』というタイトルで親しまれてきたプラトンの『ポリテイア』。実はこの書物は、現在もアメリカトップ10の大学生の必読書として、最も読まれている本だという。日本では『国家』という邦題のせいもあって、...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/11/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

アテナイから下って…プラトンは冒頭部に何を仕掛けたか?

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(2)『ポリテイア』という対話篇〈上〉

『ポリテイア(国家)』は「ソクラテス対話篇」という形式で書かれている。プラトンの師ソクラテスが主人公として、他の人物と会話を行っていく中で、さまざまな問いが立てられ、読者は自ら考えを答えることが求められる。今回...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/11/24
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

哲学者になるために「数学」「天文学」「音楽理論」が必須?

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(8)2つの教育論〈下〉高等教育

高等教育は哲人王をめざす哲学教育のステップである。哲学を学ぶ人間は、算術と幾何学に始まり、天文学と音楽で完成する5つの数学的諸学科を学ばなければならない。数学により、人は感覚的世界から離れ、純粋に抽象的思考に至る...
収録日:2022/07/08
追加日:2023/01/05
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

詩人追放論と劇場型政治の批判…イデア論の本質と模倣

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(15)詩人追放論

プラトンの評判を落としている「詩人追放論」には、存在論的議論と心理学的議論の2つの側面がある。存在論的議論では、「寝椅子のイデア」という話を用いながら、ホメロスの作品を標的にして詩というものの存在意義について挑戦...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/24
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科教授

太陽電池も蓄電池も汎用品…原材料費の比率で戦略はわかる

日本の「新しい成長」実現のために(1)原材料費率から考える日本の戦略

資源の乏しい日本は、原料を輸入して加工・製品化する加工貿易によって経済成長を遂げてきた。これを「原材料費率」という尺度で考えることで、日本の取るべき戦略が展望できるのではないか、と小宮山氏は語る。知識・技術集約...
収録日:2023/01/31
追加日:2023/05/15
小宮山宏
東京大学第28代総長

人生はどうでもいい…何事が起こっても全部、自分の責任

人生のロゴス(6)人間はなりたいようになる

「魂の苦悩」に堪えられるのはほんの少数だが、その少数が影響力を持てる国は興隆する。最たる例が、ローマ帝国の元老院議員たちであった。彼らはもとをたどると神話に行き着く家系で、自分たちを「神の子孫」と考えていた。そ...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/06/30
執行草舟
実業家

「なあなあ」と自粛警察…大和魂と漢才の対から見えるもの

もののあはれと日本の道徳・倫理(4)「なあなあ」の日本ともののあわれ

日本は「なあなあ」でいい――本居宣長は、人それぞれにある切実な「あはれ」に共感し、不道徳な思いをある程度許容することが日本的な道徳であると説いたが、今回取り上げる考え方がこの「なあなあ」である。表立ったルールでは...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/02/08
板東洋介
筑波大学人文社会系准教授