平安文学の危機と藤原定家による「漢字仮名交じり」の試み
文明語としての日本語の登場(6)鎌倉ルネサンス
公家から武家の世へと政権や人心が移る頃、乱れる日本語を通して公家文化の再復興につとめたのが、藤原定家である。釘貫氏が「鎌倉ルネサンス」と呼ぶ彼の活動は「定家仮名遣い」を産み、さらに写本のかたちで定着させていった...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/04/12
日本人はいつから「漢字仮名交じり」を使うようになったか
文明語としての日本語の登場(5)仮名文字と文芸の成立
10世紀から11世紀に生まれた王朝文芸は、日本が世界に誇る文化遺産である。ここでは紫式部、清少納言、紀貫之などが筆をふるった文章が「平仮名」のみを用いた点に注目したい。当時の発音は仮名と結びついていたため、平仮名の...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/04/05
万葉仮名から平仮名へ…「いろは歌」が示す日本語の変化
文明語としての日本語の登場(4)平安時代語と文芸の登場
平安時代に入ると、日本語の母音は八つから五つに減り、各種の音便ができる。単語は長く、発音はルーズになっていくのだ。文字の歴史は万葉仮名から平仮名と片仮名が生まれる画期的な時期を迎え、「いろは歌」が成立して手習い...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/29
自分探しの旅ではダメ、自分の使命は毎日の生活で見つかる
経営者の運と使命(3)自らの使命を見つける
自分はなぜ生まれてきたか。その答え、すなわち天命に出会うということが人生で一番幸せなことではないか。そう語る平林氏。そのためにはどう行動すればいいのか。そのヒントは「世の中は単純なのだ」という船井幸雄氏の言葉に...
収録日:2023/11/21
追加日:2024/03/19
毛繕いを代行!?脳の大型化が可能にしたメンタライジング
進化生物学から見た「宗教の起源」(2)宗教の機能とメンタライジングの次元
宗教には主に5つの機能がある。世界の説明、道徳的価値体系提示、死と死後の世界への言及、世の悲惨に対する救済、内集団の結束を固め、外の集団と闘うといった機能だが、集団生活する霊長類にとって、内集団の結束は不可欠であ...
収録日:2023/12/20
追加日:2024/02/06
大国主神と大物主神…「いい神様」と「祟り」はなぜ裏表か
大国主神に学ぶ日本人の生き方(9)「大物主神」との関係
「祟る神としての大物主神」という話が、鎌田東二氏の『悲嘆とケアの神話論』に出てくる。大国主と大物主との関係を通して、大国主の性質と『古事記』に込められたメッセージとしての「祟り」について考えてみたい。この両面性...
収録日:2023/08/08
追加日:2024/02/04
不倫へのバッシングを「もののあはれ」的にはどう考えるか
もののあはれと日本の道徳・倫理(3)「不倫の恋」ともののあはれ
『源氏物語』で描かれる恋愛の中心は「不倫の恋」である。インモラル(不道徳)ともいわれるその物語に、「もののあはれ」という倫理の基礎を見いだした本居宣長。そこには、切実な「あはれ」を歌や物語といった芸術的にものに...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/02/01
大国主神が詠んだ歌…『古事記』の歌の意味と縁結びの力
大国主神に学ぶ日本人の生き方(8)求婚の歌と縁結びの力
大国主神の歌は『古事記』上巻の中で最も多く掲載されている。はたして、どのような歌をうたっているのか。今回はその歌の数々をみていく。大国主神が詠んでいる求婚の歌を見ていくと、いかに相手の気持ちを汲み取る力のある、...
収録日:2023/08/08
追加日:2024/01/28
三平時代から三道時代へ、「摂関政治」定着への大きな流れ
平安時代の歴史~「貴族道」と現代(4)摂関政治と「三平・三道」時代
平安時代に摂関政治が成立すると、天皇の役割は象徴的なものへと変化していった。この時代、藤原北家によって摂政・関白制度が確立されると、政治権力の中心は藤原摂関家に移る。そして『大鏡』に描かれた、藤原時平をはじめと...
収録日:2023/10/20
追加日:2024/01/26
【大河ドラマが楽しくなる】平安時代と源氏物語の講義集
編集部ラジオ2024:1月24日(水)
2024年の大河ドラマ、「光る君へ」が始まりました。今作の舞台は平安時代、主人公は『源氏物語』の作者として知られる紫式部です。さらに藤原道長やその一族との関係も描かれていきます。
平安時代といえば、なんとなく雅な...
収録日:2024/01/17
追加日:2024/01/24
国譲りによる平和…国作りをした大国主神の深い協力とは
大国主神に学ぶ日本人の生き方(7)世界でも稀なる「国譲り」
国作りを果たした大国主神は、やがて「国譲り」に直面する。だが、争いを起こさずに国を譲った大国主神は、その後も生き延び、祀られ続ける。これは、世界の神話には見られないこの日本神話の特徴といえるものであり、そこには...
収録日:2023/08/08
追加日:2024/01/21
本居宣長が考えた「もののあはれ」と倫理の基礎
もののあはれと日本の道徳・倫理(1)もののあはれへの共感と倫理
『源氏物語』の本質は「もののあはれ」の一点に集約できると論じた18世紀の思想家・本居宣長。また、宣長はその「もののあはれ」こそが、日本人の道徳・倫理を基礎づけているとも指摘している。それはいったいどういうことなの...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/01/18
長編詩「大国主」と4つの魂…和魂、荒魂、幸魂、奇魂
大国主神に学ぶ日本人の生き方(5)長編詩「大国主」を読む
幾度となく理不尽な目に遭う大国主神の性質や様子を、世界神話の神々と比較しながら描いた鎌田氏の長編詩「大国主」。『古事記』を「世界の中の叙事詩の伝統」の中に位置づけてきた鎌田氏が、『古事記』の神聖な響きを維持しな...
収録日:2023/08/08
追加日:2024/01/07
平安時代の構造と特徴は?激動と転換の400年が持つ意味
平安時代の歴史~「貴族道」と現代(1)日本の歴史における平安時代の意味
古代から中世への移行期である平安時代は、日本史上最長の400年に及ぶ時代である。平安貴族に象徴される優雅なイメージとは異なり、この10世紀は内外の危機に見舞われた激動の時代でもあり、さらに周辺国も含めて大きな転換期だ...
収録日:2023/10/20
追加日:2024/01/05
なぜ和歌で神意を伝えるのか…古典文献の事例と巫女の歌占
おみくじと和歌の歴史(3)神意を伝える和歌と歌占
古来より日本人に親しまれてきた和歌。神様として信仰されたスサノヲノミコトが最初に詠んだとされる和歌は、神意を人々に伝えるための重要なツールだったが、人々がその神意を受け取るために必要としたのが巫女だった。『伊勢...
収録日:2023/11/10
追加日:2024/01/03
生と死の往来…助けられながら達成する最弱にして最強の神
大国主神に学ぶ日本人の生き方(3)一番弱いが、一番強い
大国主神はいったいどのような神様だったのか。出雲系の神々の1人である大国主神は、神話の中でどのような位置づけだったのか。「一番弱いけれども、一番強い」と鎌田氏は評する。また、生と死を行き来して、死からも力を得る神...
収録日:2023/08/08
追加日:2023/12/24
がんの告知を受けて大国主神のケアと自己回復力に共感した
大国主神に学ぶ日本人の生き方(1)大国主神のメッセージを現代に生かす
なぜ今、大国主神に注目すべきなのか。日本神話の中で、大国主神は2度も殺されて、周りに助けられてよみがえっている。しかも、一番苦しみ、痛み、嘆くはずなのだけども、嘆きの言葉は一切ない。また、様々な助けを得て国作りを...
収録日:2023/08/08
追加日:2023/12/10
2つの主題を対比する交響曲を超克し、1つの旋律で多様に
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(5)西洋音楽の型の超克
近代西洋では複数の要素を複雑に構成することがレベルの高い音楽だとされたが、「西洋の没落」が見え始めるとともにその傾向は見直され、1つのものを重視する方法に回帰していく。「複数の要素を構成する」とはどういうものか。...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/09
欲と情――「もののあはれ」を二分する本居宣長の議論とは
『源氏物語』ともののあはれ(5)「欲」のあはれと「情」のあはれ
「もののあはれ」の原理的探究を行った本居宣長。『源氏物語』の「あはれ」を理解するには、宣長の「あはれ」論への理解が欠かせない。『排蘆小船(あしわけのおぶね)』『石上私淑言』『源氏物語玉の小櫛』『紫文要領』といっ...
収録日:2023/08/04
追加日:2023/11/30
本居宣長の説く「もののあはれ」の意味…心の動きとため息
『源氏物語』ともののあはれ(4)「もののあはれ」とは何か
本居宣長は、歌も物語もその本質は「あはれ」というひと言で説明できると説いたわけだが、では「もののあはれ」とはいったいどのようなものなのか。また、なぜ宣長は「あはれ」に着目したのか。友人からの問いかけから始まった...
収録日:2023/08/04
追加日:2023/11/23
本居宣長が喝破!『源氏物語』と和歌は本質的に同じ
『源氏物語』ともののあはれ(3)『源氏物語』の本質と本居宣長の画期
光源氏の禁忌的な恋を描いた『源氏物語』。その物語を、日本の知識人はどのように理解し、批評してきたのだろうか。儒教や仏教の宗教的な教訓に導くことにその意義を見いだした言説が優勢な中で、「もののあはれ」、その深い感...
収録日:2023/08/04
追加日:2023/11/16
光源氏の恋の動機…母の喪失と満たされない思い
『源氏物語』ともののあはれ(2)光源氏の喪失感と許されぬ恋
当時からして多分にスキャンダラスな内容が綴られた『源氏物語』。主人公である光源氏は、なぜ禁忌とされる義母との恋に突き進んだのか。そこには幼くして母を亡くした光源氏の満たされない思いがあった。『源氏物語』の本文を...
収録日:2023/08/04
追加日:2023/11/09
『源氏物語』の謎…なぜ藤壺とのスキャンダルが話のコアに?
『源氏物語』ともののあはれ(1)雅な『源氏物語』の再発見
紫式部が著した『源氏物語』は、日本最大の古典文学として、長らく日本人に読み継がれてきた。しかし、その物語は、世に出た当初から高い評価を得ていたわけではなく、本居宣長をはじめ、さまざまな解釈をされてきた。そこで今...
収録日:2023/08/04
追加日:2023/11/02
AIに置き換わる仕事は?最後に人間に残される仕事は?
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(6)生産性と真善美
AIがさまざまな形で仕事をアシストしてくれることが実践的に示され始めている。しかしAIの台頭は、人間の仕事が奪われてしまうのではないかという懸念も呼ぶ。AIの活用が当たり前となった未来で、私たち人間に残される仕事とは...
収録日:2023/08/01
追加日:2023/11/01
深刻な北欧神話…なぜ主神オーディンは強い死者を集めるか
北欧神話の基本を知る(2)「安らぎ」のない死後の世界
北欧神話における人間の始まり、死後の世界はどのように描かれているのだろうか。人間の始まりについての伝説がいくつかある中で、比較的知られているのが神オーディンの物語である。オーディンは戦いの神であると同時に、戦い...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/10/26
世界滅亡を予言!?人類史上もっとも悲観的な北欧神話とは
北欧神話の基本を知る(1)世界でもっとも悲観的な神話
バルト海から大西洋に広がるスカンジナビア地域では、北欧独特の神話を持っている。それは「神話世界の中でもっとも悲観的な神話」だと鎌田氏はいう。では、北欧神話はどのようなストーリーで世界や人間の始まりが語られている...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/10/19
時間の観念「劫(カルパ)」の伝承とカルカッタの衝撃
インド神話の基本を知る(4)文化の始まりと死後の世界
文化の始まりや死後の世界は、インド神話でどのように語られているのだろうか。中でも死後については、日本でも語られている、天国と地獄に分かれて輪廻転生するという話のもとになったのがインド神話で、そこでは「死と再生の...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/10/08
皇帝ネロへの反骨心…哲人ペトロニウスが見せた粋な生き方
江戸とローマ~哲人と俳人(3)ペトロニウスとセネカ
今回は皇帝ネロに仕えた二人の哲人を紹介する。『サテュリコン』を著したペトロニウスは宮廷の「優雅の審判官」と呼ばれて快楽と遊興を手解きし、セネカは政治の舵取りもする哲人として皇帝を導いた。いずれもやがて不興を買い...
収録日:2021/09/16
追加日:2023/10/05
原人プルシャ神話…千の頭・目・足を持つ身体と世界の誕生
インド神話の基本を知る(3)人間と世界の始まり
インド神話では人間や世界の始まり、あるいは文化の始まりについて、どのように描かれているのだろうか。複数の伝説がある中で比較的よく知られているのは、千の頭、千の目、千の足を持つという原人プルシャという存在がいて、...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/10/01
小林秀雄“最後の弟子”福田恆存の言葉と日本人の「自然」
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(7)改めて問われる、日本人の「自然」
小林秀雄が「伝統」と「直感」、吉本隆明が「大衆の原像」と「対幻想」という言葉でそれぞれ論考している“日本人の「自然」”。戦前・戦後を越え、昭和から平成へと向かう中、ニーチェから始まるポスト・モダニズムが堕落し、200...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/26
インド人が最も愛読『マハーバーラタ』で説いた戦士の心得
インド神話の基本を知る(2)古典『マハーバーラタ』を学ぶ
『ヴェーダ』から派生した『マハーバーラタ』は、古代インドの叙事詩としてのあらすじを持っている。ガンジーが心の拠り所とした「バガヴァッド・ギーター」も、この『マハーバーラタ』の一部分である。今回は、インド人にもっ...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/09/24
ガンジーに影響を与えたインドの古典『マハーバーラタ』とは
インド神話の基本を知る(1)インドの特性と神話の成り立ち
インド神話とはどのようなものだろうか。内容を知る前に、まずはインドという地理的場所、歴史の特殊性を押さえておこう。また、最も古い記録である『リグ・ヴェーダ』から派生した叙事詩『マハーバーラタ』内にある「バガヴァ...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/09/17
ファブレスとファウンドリーの違いとTSMC、ASM、Arm
半導体から見る明日の世界(2)半導体産業の世界分布と3つの潮流
現在の半導体産業を国別・地域別に分類してみると、アメリカ、東アジア、欧州という3つのエリアが深く関係しながら市場を構成している。中でも、ファブレスとファウンドリーという半導体生産のすみ分けができ上がり、それぞれが...
収録日:2023/07/14
追加日:2023/09/04
人間は本当に生き切ったら死ぬのは何歳でも怖くない
人生のロゴス(13)生き切ることと愛すること
「死ぬのが嫌だ」という現代人は多い。だが、自分なりに一生懸命生きたら、死ぬのは何歳でも怖くないはずである。だから、「いつまでも生きたい」などと考えるのは、そうやって生きていないということである。ヘルマン・ヘッセ...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/08/18
志賀直哉、太宰治、小林秀雄…対立する『ハムレット』批評
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(6)現代への影響と文化的財産
シェイクスピア作品は現在もさまざまな形式で翻訳され、また再演され続けて、その解釈や批評も更新されている。中でも『ハムレット』に関しては、ドイツ・ロマン主義を代表する文豪ゲーテをはじめ、A・W・フォン・シュレーゲル...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/08/17
理屈抜きで感動!シェイクスピア・マジックのネタばらし
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(5)時空間を操るシェイクスピア・マジック
あまりにも奔放でいい加減なのに感動を呼ぶ「シェイクスピア・マジック」とは何か。今なお再演され続ける数々の不朽の名作を生み出したシェイクスピアだが、具体的にどのような点に彼の作品の魅力、画期性があるのだろうか。近...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/08/10
「悲しみのディアドラ」と死後の世界ティル・ナ・ノーグ
ケルト神話の基本を知る(3)悲哀の物語と死後の世界
同じ島国で発達してきたケルト神話と日本神話。その地理的特徴から、物語の悲哀、悲劇、もの悲しさという共通点が表われてくる。それは、はるか海のかなたに存在する死後の世界にも通じるものがある。それぞれの神話では一体何...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/08/06
小さな神々と精霊…ケルト神話と日本神話の不思議な共通性
ケルト神話の基本を知る(2)精霊信仰的な多神教
ケルト神話はさまざまな伝承を寄せ集めて再構成されたものなので、世界の始まりや人間の起源について分かっていないことも多い。では神についてはどうだろうか。宗教学的分類でいうと多神教で、アニミズム的要素を持っている神...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/07/30
『リア王』と『マクベス』でシェイクスピアは何を描いたか
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(3)『リア王』『マクベス』が描く人間の本質
シェイクスピアの四大悲劇のうち、『リア王』と『マクベス』を取り上げる今回。王座を退いた男の悲哀を描いた『リア王』、王になる野望の前で葛藤するさまを描いた『マクベス』。それぞれを読み解きながら、シェイクスピアが表...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/07/27
ケルト神話とは…ダーナ神族、アルスター神話、フィアナ神話
ケルト神話の基本を知る(1)ケルト地域と3つの神話群
ケルト神話とは何か。ケルトという地域は広範囲にわたっており、一般的にアイルランドを中心にした「島のケルト」と、フランスやスペインの西北部などに広がった「大陸のケルト」があるが、神話が濃厚に残っているのはアイルラ...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/07/23
いま「自分は庶民の味方」という人たちほど“上から目線”
人生のロゴス(9)古今の「偉い人」の根本的な違い
教養の根本は文学にあり、政治経済の話を文学に置き換えられるのがユーモアである。今、世界的にそのようなユーモアある政治家たちがいなくなった。かつての日本では、政治家が床の間に軸装を飾って言いたいことを示したりして...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/07/21
ノアの箱舟、ビール…人間の行動の原型とメソポタミア神話
メソポタミア神話の基本を知る(3)大洪水神話のルーツ
世界の神話には大洪水について語られているものが少なくない。現在、もっとも有名なのは『旧約聖書』に出てくる「ノアの箱舟」だろう。だが、世界中の大洪水神話のルーツは、実はメソポタミア神話にあるという。メソポタミア神...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/06/28
ギルガメッシュ叙事詩が描く「森の神」の殺害と死後の世界
メソポタミア神話の基本を知る(2)ギルガメッシュと「イナンナの冥界下り」
メソポタミア神話というと、『ギルガメッシュ叙事詩』という言葉をよく耳にする。この物語には、英雄王ギルガメッシュが森の神フンババを打ち倒す物語が描かれている。これはまさに、人間の力で自然を征服し、都市文明をつくり...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/06/21
恩は返さなくても取り立てても駄目…山本七平と遠慮の意味
『「甘え」の構造』と現代日本(4)人間関係の三重構造と「遠慮」の世界
お互いが今、何を考えているか。居心地の良い社会を築く上でそれを推し量ることができる状況をつくることが重要だが、それを可能にするのが「慣習」だという。そこで、与那覇氏は『「甘え」の構造』の後に発刊された山本七平氏...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/06/17
メソポタミア神話は、ギリシア神話はじめ世界の神話の原点
メソポタミア神話の基本を知る(1)メソポタミア神話の神々と人間との関係
このシリーズでは、「世界の神話の源」ともいわれるメソポタミア神話の基本を理解していく。これまでの鎌田東二先生のシリーズでも、「宇宙・世界・人間の起源、そして文化の起源、さらには死後の世界」などについての考え方か...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/06/14
『ペルシャの幻術師』が出世作の司馬遼太郎、実は日本嫌い
司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(4)日本嫌いと大陸ロマン
「蒙古語」と呼ばれていたモンゴル語を専門にした学生時代の司馬遼太郎。当時、エリートコースにうまく乗れなかった挫折感もありモンゴル語を選んだ司馬だったが、彼が夢見たのは大陸で自由な旅をする「馬賊」になりたいという...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/11
司馬遷を意識…“司馬遼太郎”の由来と海音寺潮五郎との縁
司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(3)司馬遼太郎ワールドと司馬遷
『国盗り物語』『関ケ原』『城塞』『竜馬がゆく』『燃えよ剣』など、司馬遼太郎は透徹した歴史家の目で読者にも俯瞰する視野を与える作品を次々と描き出していく。いわゆる英雄を一人ひとり描かれた物語を面白く読むうち、大き...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/04
生誕100年、司馬遼太郎、遠藤周作、池波正太郎の世界に迫る
司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(1)1923年生まれの3人の作家
司馬遼太郎生誕100年の今年(2023年)、小学生の頃から愛読者だった片山杜秀氏が司馬文学の魅力と限界、今日への影響を語り尽くす。まず同年生まれの作家として挙げられるのが遠藤周作と池波正太郎。戦前に教育を受け、20代前半...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/05/21
妄想が過激化…ハインリッヒ13世の陰謀とSNS社会の危険
ハインリッヒ13世の事件…他人事ではない陰謀論の恐怖
2022年12月、ドイツでハインリッヒ13世の事件が起こった。これは、古い貴族の出身者であるハインリッヒ13世が中心人物の極右グループが政府転覆を企てて逮捕されるという事件だが、グループの実態を調べると、インターネットを...
収録日:2023/03/31
追加日:2023/05/14
軍国主義の狂信者が、民主主義の狂信者になっただけ
逆遠近法の美術論(10)イコンの文化を継承する民族
グローバリズムに代わる、新しい文明である霊性文明に一番近いところにいたのが日本である。だが日本は明治以来、安易な近代化によって、霊性文明から遠ざかってしまった。実は、戦前のインパールや南方作戦、特攻隊と、戦後の...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/05/12
宮沢賢治の浄土教的世界観の根底にあった「隠し念仏」とは
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読む(6)キリスト教と隠し念仏
『銀河鉄道の夜』にはキリスト教的モチーフが多く登場する。この物語へのキリスト教の影響、そして宮沢賢治とキリスト教の関係はどうなのか。ファンならずとも気になるところである。
本講義収録後の質疑応答コーナーに、宮沢...
収録日:2022/07/28
追加日:2023/04/10
「ほんとうの神さま」の謎…宮沢賢治が込めたメッセージ
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読む(5)「ほんとうの神さま」論議
銀河鉄道の中で描かれる「ほんとうの神さま」論議。はじめ、ジョバンニと女の子が語りあい、やがてクリスチャンらしき若者の「神さま」とジョバンニが考える「ほんとうのたった一人の神さま」との差違が語られる。はたして、「...
収録日:2022/07/28
追加日:2023/04/03
エルの物語…臨死体験から考える「どういう人生を選ぶか」
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(16)エルのミュートス(物語)
ソクラテスが『ポリテイア』全10巻の最後に語るのは「エルのミュートス(物語)」である。戦場で亡くなり12日後に蘇生したパンピュリア族の勇士「エル」は、死後の魂の旅路として2つのコースがあることを知る。100年の人生の死...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/31
ウクライナ戦争は何年続く…世界史が物語る戦争の不可思議
世界史から見たウクライナ戦争と台湾危機(1)長期戦の歴史と「ピュロスの勝利」
2022年2月に始まったロシアのウクライナ侵攻。両者の攻防は1年が経過してもなお続いているが、いったいこの戦争はどのような終結を迎えるのか。さらなる長期化の可能性を考えたとき、過去に長期化した戦争の歴史を振り返ること...
収録日:2023/02/28
追加日:2023/03/29
日本の歌を大切にしよう…中華文明の影響と脚下照顧の教え
万葉集の秘密~日本文化と中国文化(3)グローバル・スタンダードと脚下照顧
『万葉集』は中華文明の影響を受けている。実際、当時の日本はグローバル・スタンダードである中華文明の知識を得、阿倍仲麻呂をはじめとした知識人たちを排出したのだ。しかし、このままではいつまでたっても自分たちの言葉で...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/03/28
未完の長編『銀河鉄道の夜』の魅力と宮沢賢治の思想に迫る
宮沢賢治『銀河鉄道の夜』を読む(1)あらすじと賢治の原稿
宮沢賢治が遺した未完の長編『銀河鉄道の夜』は、多くの人のこころを揺さぶりつづけてきた。その魅力のありどころ、少年少女期の読書では分からなかった背景や宮沢賢治の思想について、『宮沢賢治「銀河鉄道の夜」精読』(岩波...
収録日:2022/07/28
追加日:2023/03/06
柳田國男『遠野物語』に感銘、折口が説いた「生活の古典」
折口信夫が語った日本文化の核心(4)折口信夫の「戦後のメッセージ」
日本人は明治期に日本が近代化する過程で、自分たちに文化があるのか疑問を持つようになる。そうした中、外国の文化に触れることで日本を自覚する岡倉天心や新渡戸稲造のような青年たちも現れる。一方、日本人の生活を見直すこ...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/01/16
寅さんも水戸黄門も…「ほかひびと」が伝承した貴種流離譚
折口信夫が語った日本文化の核心(3)貴種流離譚と型の文化
日本の物語の多くは古来から「貴種流離譚」といい、偉い人が流浪の旅を続ける苦難の物語である。折口信夫は、そうした物語を伝承したのは自らも流浪の民だった「ほかひびと」だと指摘している。さらに語りには必ず弦楽器を伴い...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/01/09
今川「人質」時代、徳川家康の実像を物語る3つのエピソード
家康の人間成長~戦略性をいかに培ったか(1)今川「人質」時代と今川義元の思惑
徳川家康の実像が近年、大きく変わってきている。これまでのリーダーシップが前面で出た「徳川中心史観」から、むしろ家康は家臣団によって支えられてきたというのだ。また、少年時代「人質」だった家康だが、いわゆる「辛抱、...
収録日:2022/10/03
追加日:2023/01/03
日本の小学校で「音楽、体育」を学ぶのもプラトンの影響?
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(7)2つの教育論〈上〉初等教育
国家の守護者や軍人を育てるために必要なのが教育であることから、言論によるポリス建設は途中から教育論となってくる。そこで彼らに必要だとして語られている教育論は、初等教育と高等教育の2段階で、初等教育は学芸と体育の二...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/29
ユダヤ教の神話…天地創造、モーセの十戒、死後の世界
ユダヤ神話の基本を知る
ユダヤ神話はどのような構造と内容になっているのだろうか。世界の始まりと人類の始まり、そして文化の始まりのストーリーや死後の世界についてなど、ユダヤ神話に描かれた「この世界の成り立ち」に迫る。
※インタビュアー:川...
収録日:2022/01/20
追加日:2022/12/25
「お祭りがある日本」は団結できて、いざとなったら強い
勢いと余白(2)岸和田と「だんじり精神」
コシノ家の女性は、母も三姉妹も、全員「服の持つ力で世の中に貢献する」という信念を持っていた。コシノ氏の母をモデルにした朝ドラ『カーネーション』から、そのことが濃厚に伝わってくる。そしてこれは、岸和田のど真ん中で...
収録日:2022/10/06
追加日:2022/12/23
徳川家康の「天下泰平」デザインとは?先人達の失敗に学ぶ
徳川家康の果断と深謀~指導者論と組織論(1)率先し陣頭指揮する
江戸時代の「天下泰平」はいかに実現したのか。徳川幕府は約260年続いたが、武家政治としては源氏も北条氏も足利氏も実現できなかった長さを誇る。それを可能にしたのは、関ケ原の戦いに勝利したからではなく、徳川家康による国...
収録日:2022/09/14
追加日:2022/11/29
大カトーが主張した父親の責任。古代ローマ人は教育熱心
江戸とローマ~「父祖の遺風」と武士道(2)ローマ人が大事にした子どもの教育
騎士道精神はキリスト教道徳に付随するものだったが、武士道や父祖の遺風はそうではない。それらは多神教社会、すなわち多様な価値観を認めるローマと江戸の社会において育った価値観である。今回は、ローマの貴族一家において...
収録日:2021/07/16
追加日:2022/11/19
「無理難題物語」としての神話、解決する鍵は2つ
ギリシア神話の基本を知る(5)無理難題物語としての神話
世界の神話にはさまざまな「無理難題物語」が登場する。その典型はギリシア神話の苦難の道を歩む「ヘラクレスの選択」で、日本ではオオクニヌシ神話である。なぜ神話には無理難題物語が数多くあるのか。そしてそれが私たちに伝...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/09/15
かつてロシアを征服した皇帝バトゥとプーチンの共通点
皇帝バトゥとプーチン~絵入り年代記が伝えるロシアの歴史
ウクライナ問題に関する時事的な指摘は多いが、ロシア・ウクライナ両国の基礎的な関係や歴史的・文明論的つながりに立ち戻る議論は少ない。そのような見方を呈示する書物として今回取り上げるのは、『「絵入り年代記集成」が描...
収録日:2022/06/06
追加日:2022/09/14
なぜプラトンの『国家』に「エルの物語」が必要だったのか
ギリシア神話の基本を知る(4) ギリシア人が考える「運命」
人間は「運命」が定まっているとギリシア人は考えていた。ギリシア神話の中には、人間が運命を定められる様子を描いた物語があり、それはプラトンの『国家』の最後にソクラテスが語る「エルの物語」というエピソードとして語ら...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/09/08
重要なのは、どういう魂の人が学問をしたか
作用と反作用について…人間と戦争(10)情緒と魂
問題意識がなくなった日本人は、文学も読まなくなった。読んだとしても感応する情緒がなくなっている。30年前に『若きウェルテルの悩み』を恋愛に興味のある若い女性に勧めたが、ウェルテルが自殺する理由がまったくわからなか...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/09/02
プロメテウスの物語で重要な「火」と日本神話との違い
ギリシア神話の基本を知る(3)人間の創造をめぐる物語
ギリシア神話において人間の創造をめぐる物語の中で、今回注目するのはプロメテウスという神が粘土から人間を創ったという物語である。プロメテウスとはいったいどのような神なのか。また、人間をいかに創造していったのか。日...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/09/01
イーロン・マスクの躍進を支えた「マスタープラン」とは
イーロン・マスクの成功哲学(2)理想を実現する「マスタープラン」
イーロン・マスクは、電気自動車の普及について、壮大な夢を掲げるだけでなく、それを実現するための具体的な計画を練り上げていた。2006年に発表された「マスタープラン」(マスタープラン1)と呼ばれるその計画は、一体いかな...
収録日:2022/06/22
追加日:2022/08/30
ポンペイのファストフード店、遺跡が物語るローマの酒文化
江戸とローマ~日本酒とワイン(2)ローマの酒文化とファストフード
現在では醸造酒を薄めて飲む習慣はないが、江戸やローマでは今より濃厚な原酒が水割りで飲まれていた。ポンペイからは、ワインとファストフードを商う「テルモポリウム」が出土している。夜間照明のない時代、午後になると貴族...
収録日:2021/07/16
追加日:2022/08/28
ヘシオドスの『労働と日々』で描かれた「5つの時代」とは
ギリシア神話の基本を知る(2) 5つの時代と歴史観
ギリシア神話では大地が誕生したのちの人間の誕生を、どのようなストーリーで語っているのだろうか。有名なヘシオドスは時代を5つに分け、次第に状況が悪化していく叙事詩を描いた。そしてこれは日本の神話には見られない傾向で...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/08/25
ギリシア神話における「父親殺し」…3世代の神権交代
ギリシア神話の基本を知る(1)「ゼウス以前」の神々の戦い
ギリシア神話で名が知られている神はいくつかあるが、最も知られているのが全知全能の神ゼウスだろう。実はギリシア神話には、ゼウスに至るまでにも神々の闘争の物語がある。ここではギリシア神話をゼウス以前と以後に分け、ゼ...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/08/18
『源氏物語』紫上の死…紫式部が描くもっとも幸せな最期
『源氏物語』を味わう(8)最愛の人・紫上に対する鎮魂歌
光源氏の正室・女三の宮は、頭中将の息子・柏木とのあいだに不義の子を産むことになる。源氏は女三の宮を女として顧みることなく、ここでも紫上は最終的に救われる。やがて死を迎える紫上だが、何の苦しみもなく、源氏をはじめ...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/08/08
光源氏の最愛の人・紫上、幸不幸が反転する激動の後半生
『源氏物語』を味わう(7)光源氏の裏切りと紫上の救済
光源氏の最愛の人だった紫上の一生は、幸福と不幸があざなえる縄のようにやって来るものだった。10歳で源氏のもとへ連れてこられたが、手厚くかわいがられて育った。源氏が明石の君とのあいだに子どもをなしたのは紫上にとって...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/08/01
お金は使い放題…札束を投げて遊ぶほどだった幼少時代
作用と反作用について…人間と戦争(5)お金と読書
背骨がきちんと通るためには教育や生育環境も重要である。執行草舟の父は大変な教養人で、三井物産の英語の仕事を一手に引き受けるほどの語学力があり、その縁もあって、戦後、GHQの物資を運ぶ会社の社長を務め、20代で大金...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/07/29
「夕顔の夢よ、もう一度」ユーモア物語「末摘花」の面白さ
『源氏物語』を味わう(6)ユーモア物語としての「末摘花」
『源氏物語』には「もののあはれ」を感じる場面だけでなく、爆笑また爆笑といった場面もあちこちに出てくる。常陸宮の姫君である「末摘花」の話もその一つである。ボロ屋敷に忍び込み、末摘花の仲を結んだ光源氏が翌朝、彼女の...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/07/25
世界から「ワイルドカード」といわれる日本の大問題
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(11)日本は何を学ぶか
シリコンバレーについて学んできたのは、今後の日本にどう生かすかを考えるためである。一つは人材問題で、イノベーションに必要な人材、そのモデルを追求し、さらに市場競争と国家戦略においてはそのあり方を見直す必要がある...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/19
林望先生の『源氏物語』講座&興味があることVol.1
2022年7月19日(火)
今回の編集部ラジオでは、6月20日から配信スタートしている、林望先生(元東京藝術大学助教授)の講座《『源氏物語』を味わう》を紹介します。おかげさまで、配信以来、たいへんご好評いただいている講座ですが、その理由の1つ...
収録日:2022/07/11
追加日:2022/07/19
『源氏物語』の名脇役・明石の入道の紅涙を絞る名場面とは
『源氏物語』を味わう(5)脇役の存在と「もののあはれ」
いい映画には名脇役の存在が欠かせないように、『源氏物語』にも味のある脇役がいろいろと出てくる。その一人が明石の入道だ。地方官だが、いずれ都で大きな権力を得たいと思っている彼は、そのために妻も娘も孫も都にいる光源...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/07/18
世界支配企業に成り上がったITベンチャーの問題点
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(10)SVを再点検する
GAFAMNTが体現してきたのは、産業革命に比肩する世界史的技術革新だろう。それは、私たちの生活、社会、産業、国家、つまり世界の全てが高速に変化し、格差の拡大さえ後押ししているように見える。彼らを生み出したシリコンバレ...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/12
「実事」とすら書かない、『源氏物語』に秘めた色恋の話
『源氏物語』を味わう(4)色恋とエロスの物語
『源氏物語』には、男と女のエロティックな色恋の場面があちこちに出てくる。そうした行為を昔の人は「実事」と表現したが、『源氏物語』にはそうした具体的なことすら書かれていない。男が女の閨に入れば、それは当たり前のこ...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/07/11
カラカラ浴場、トラヤヌス浴場…そこにローマの図書館が!
江戸とローマ~図書館と貸本屋(3)写本と朗読
古代ローマの高い識字率は、残念ながら中世ヨーロッパには受け継がれなかった。それだけ古代ローマは余裕のある時代だったということだ。活版印刷がない時代ゆえ、写本で文字を読むわけだが、少部数しか流通しない写本は朗読や...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/07/10
慎太郎がスポーツや五輪を強調した理由…大衆の欲望の解放
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(5)セクト化する三島と大衆動員する石原
三島由紀夫と石原慎太郎は同じ「保守」という括りにされることが多いが、2人は大きく異なっている。三島はつねに自身の美学・観念が先行していたのに対し、石原は現実の生活者・大衆の欲望を感じ取って表現した。さらに政治に対...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/07/06
反トラスト法をめぐる攻防、加速するデジタル新時代の規制
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(9)GAFA規制の動き〈下〉
近年、GAFA規制の動きは加速している。これまで世間が巨大テックの事業モデルを全く理解していなかったこと、消費者が無料サービスの対価に膨大な個人情報を譲渡させられていることなど、ようやく識者からの指摘が届くようにな...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/05
形容詞の表現がスゴイ!『源氏物語』が一流の文学たる所以
『源氏物語』を味わう(3)形容詞からの楽しみ方
『源氏物語』はストーリーだけでなく、文章にも微細な表現の妙がある。その一つが形容詞の使い方で、人物によって形容詞を使い分けている。さらに同じ光源氏でも、批判的な意味を込めたいときには使う形容詞を変えているのだ。...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/07/04
グーグルが独禁法違反で提訴、GAFA規制の真相に迫る
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(8)GAFA規制の動き〈上〉
2000年前後にプラットフォーマーのネットワーク効果で飛躍的発展を遂げたGAFAは、圧倒的な市場シェアを獲得する。その過程で買収・配慮される競合企業が相次ぎ、高額手数料を課せられるアプリメーカーの悲鳴も無視できない。201...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/06/28
「千古不易の恋」を描いた光源氏と女性たちの『源氏物語』
『源氏物語』を味わう(2)光源氏をめぐる女性たちの物語
『源氏物語』の本質は、光源氏をめぐる女性たちの物語である。登場して間もなく物の怪に殺される夕顔、ボロボロの屋敷に住んでいる末摘花、最後まで一番好きだった紫上、あわよくばものにしようとしたライバルの娘・玉鬘など、...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/06/27
マーケットを支配するGAFAのプラットフォーム戦略
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(7)GAFAモデルとプラットフォーマー
GAFAはプラットフォーマーという新しいビジネスモデルを構築した。いずれも若い企業ながら、瞬く間にIT巨人に上り詰めたのは、彼らが多くのデータを集めることにより顧客を引きつけ、データ集積によるネットワーク効果を引き起...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/06/21
源氏物語の基礎知識…人物関係図でみる物語の流れと読み方
『源氏物語』を味わう(1)『源氏物語』を読むための基礎知識
『源氏物語』は光源氏と源氏の息子たちを中心に描いた70~80年におよぶ長い物語である。非常にボリュームがある上、原文は難解で大半の人は読むのが困難だ。それでも現代までこの物語が残ったのは、読めた人たちが面白いと思い...
収録日:2022/02/22
追加日:2022/06/20
アインシュタインも不要?アルゴリズム革命で生じた大転換
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(6)アルゴリズム革命〈下〉
アルゴリズム革命は科学方法論に大変革をもたらした。理論駆動型からデータ駆動型への大転換である。きっかけとなったのは、1990年代に行われた「ヒトゲノム解読計画」。その後、大量のデータと超高速のコンピュータはデータサ...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/06/14
機械学習、プロファイリング…アルゴリズム革命とは何か?
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(5)アルゴリズム革命〈上〉
GAFAが引き起こしたアルゴリズム革命について2話に渡って見ていく。コンピュータの演算能力が著しく高まり、ビッグデータが生成されたことが端緒になる。膨大なデータを認識するため、パターン認識による機械学習が始まる。そこ...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/06/07
イーロン・マスクが発揮する驚異の実行力と「三つの夢」
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(4)ザッカーバーグとマスク
創業者群像の第4話では、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ氏とテスラのイーロン・マスク氏を取り上げる。ここまで紹介したシリコンバレーの創業者たちに共通するのは、強烈な個性、視野の広さ、自由な発想であり、また半...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/05/31
アマゾンとグーグル創業者が疾走した世界最大・最強への道
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(3)ベゾスとペイジ&ブリン
創業者群像の第3話では、アマゾンのジェフ・ベゾス氏、グーグルのラリー・ペイジ氏とセルゲイ・ブリン氏を紹介していく。「アマゾン・エフェクト」を及ぼして既存の小売業を消滅させるアマゾンの商法の原動力はどこにあるのか。...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/05/24
神話には問題解決のヒントとなる物語類型がたくさんある
古事記・日本書紀と世界神話の類似(10)神話の普遍的要素と役割
悲劇的な物語である浦島伝説。これを語ることによって、人々にどのようなことを伝えようとしたのか。また、そもそも神話の普遍的要素とは何か。現代に生きる私たちにも神話は意味を持ち、学ぶべきことが多くある。最終話では神...
収録日:2021/09/29
追加日:2022/05/22
スティーブ・ジョブズ…Apple解雇から人生逆転の軌跡
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(2)スティーブ・ジョブズとApple
起業家を超えたスーパースターとして、世界中のビジネスマンにカリスマ的人気を誇ったスティーブ・ジョブズの人生を追う「創業家群像」の第2回目。ユニークなエピソード、ファッション、プレゼンのスタイルで多くの伝説を残した...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/05/17
不老不死から老人の語り部へ、神話が語る「長老の死生観」
古事記・日本書紀と世界神話の類似(9)オシーン伝説と死生観の関係
日本の浦島伝説に似た話がアイルランドのオシーン伝説である。オシーン伝説とはどういった内容で、どの点が浦島伝説と似ているのか。また、両方の神話から読み取れるメッセージとは何だろうか。(全10話中9話)
※インタビュア...
収録日:2021/09/29
追加日:2022/05/15
マイクロソフトを「公共企業」と語ったビル・ゲイツの実像
続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(1)ビル・ゲイツとマイクロソフト
シリコンバレー物語の第二部では、IT巨人の創業と本質をたどり、課題に迫っていく。第1話では、アメリカを代表する伝説の起業家であり、IT巨人の草分け的存在としてGAFAに道を開いたマイクロソフト社・ビル・ゲイツ氏の足跡をた...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/05/10
開けてはならぬ玉手箱をなぜ渡したか?浦島伝説の不思議
古事記・日本書紀と世界神話の類似(8)浦島伝説と死生観の関係
日本に古くから伝わる浦島伝説。しかし、そこにはとても不思議な点がある。なぜ「開けるな」という玉手箱をわざわざ渡すのか。それは、不老不死や長寿といった人間の死生観と関係があるのではないだろうか。この伝説から発せら...
収録日:2021/09/29
追加日:2022/05/08
「浦島伝説」と「オシーン伝説」の類似、その背景に迫る
古事記・日本書紀と世界神話の類似(7)日本神話とアイルランド神話の類似
日本とアイルランドはユーラシアの両端に位置するが、両国には類似する神話が存在するという。その神話とは日本の「浦島伝説」とアイルランドの「オシーン伝説」である。なぜこれほど遠く離れた両国にそうした類似する神話が生...
収録日:2021/09/29
追加日:2022/05/01