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「民族」の検索結果

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陰の主役はイラン!?イスラエル・ハマス紛争の宗教的背景

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(4)サウジアラビアとイランの存在感

中東のグローバル・サウスといえば、サウジアラビアとイランである。両国ともに世界的な産油国であり、世界の政治・経済に大きな存在感を示している。ただし、石油を武器にアメリカとの関係を深めてきたのがサウジアラビアであ...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/24
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

多神教の日本と民主主義…議論の強化と予備選挙の導入を

民主主義の本質(4)日本の民主主義をいかに強化するか

民主主義の発展において、キリスト教のような一神教的な宗教の営みがその礎にあった。では、そうした宗教的背景をもたない日本で、民主主義を育てるにはどうしたらいいのか。人数が多ければ正しいというのは「ポピュリズム」の...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/16
橋爪大三郎
社会学者

インドはなぜ急激に発展したのか?2つの大きな理由

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(2)躍進するインドの歴史

グローバル・サウスの盟主を自認するインドは、2023年に人口で中国を抜き世界最多となった。中進国にもかかわらずIT産業は飛躍的に発展し、世界の関心を集めている。しかし、インドに限らず多くのグローバル・サウスの国々は欧...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/10
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

「侵略的行為」「領土拡張」へのソヴィエト側の論理とは

歴史から考える「ロシアの戦略」(3)ロシアの領土拡張と「2つの願望」

日露戦争を経て、アジアからヨーロッパ諸国へと侵攻の矛先を変えていったロシア。一見、拡張主義的な侵略行為に見えるロシアの動きだが、そこにはどのような意味があったのだろうか。第1次世界大戦期までを振り返り、ロシアの領...
収録日:2024/01/18
追加日:2024/03/04
山添博史
防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室長

想定外だったクリミア戦争の顛末…ロシアにとっての19世紀

歴史から考える「ロシアの戦略」(2)19世紀のロシア

クリミア戦争、中央アジアの南下、さらに極東へ領土拡大のため向かったロシア。19世紀の動きに着目すると、イギリスやフランスとの衝突をできるだけ避けながら東アジアに攻め入ろうとしたロシアの思惑が見えてくる。それを知る...
収録日:2024/01/18
追加日:2024/02/26
山添博史
防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室長

なぜ日本の従業員の会社への愛着は世界最低クラスなのか

日本企業の病巣を斬る(11)みんなが「おかしい」と感じている

「いい加減」「適当」「暗黙知」といったことこそが、日本人が持っている非常にいいところ、素晴らしいところであった。それを、コンプライアンスをはじめとしたアメリカンビジネス追従によって、壊してしまった。そのことが、...
収録日:2023/10/18
追加日:2024/02/09
対談 | 執行草舟田村潤

前衛のハマス、後衛のガザ市民?…聞こえてこない住民の声

パレスチナ問題…解決への道(2)聞こえないガザ市民の声と悲劇の本質

ガザの悲劇を報道する記事や映像に、被害者であるガザ市民の声が含まれることはまれだ。ハマスに賛同して共闘をも覚悟する人からハマスの政治・軍事責任を厳しく追及すべきと考える人まで、多様な声が聞こえてこない。それは取...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/01/22
山内昌之
東京大学名誉教授

第二次独立戦争か第二次ナクバか…悲劇的なガザ戦争の行方

パレスチナ問題…解決への道(1)当事者双方に最悪なガザの悲劇

先の展望が見えないガザにおける軍事衝突に対して、私たち日本人は言葉を失っている。ガザ戦争は、イスラエルによって「第二次独立戦争」と定義されつつあり、パレスチナ人は「第二次ナクバ」だという解釈をする人たちも多いと...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/01/15
山内昌之
東京大学名誉教授

創造的経営の核心…「個人の信念」を真実として正当化する

日本企業の病巣を斬る(7)信念と創造的経営

理想や使命へ向かうと「自分がこうやりたい」というものが出てくる。それぞれに正解を見つけていくしかないから、おのずと自分の持ち味が発揮されるようになる。ところが、現在の日本の企業社会では会議ばかりを重んじるあまり...
収録日:2023/10/18
追加日:2024/01/12
対談 | 執行草舟田村潤

仏教を重んじる深い理由…なぜ親鸞は聖徳太子を尊敬したか

聖徳太子「十七条憲法」を読む(4)聖徳太子の思想と日本の独立性

十七条憲法について、「中国で隋の直前の時代にあたる北朝の文書(六条詔書)を模倣したものではないか」「中国の思想のパッチワークではないか」といった指摘もある。もちろん、似ている部分や取り入れている部分もある。しか...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/28
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

聖徳太子虚構説こそ間違い…その存在の世界史的意義とは?

聖徳太子「十七条憲法」を読む(3)聖徳太子の謎とその存在意義

聖徳太子とはいったいどのような人物なのか。「聖徳太子はいなかった」という虚構説も飛び交うが、それは本当なのか。十七条憲法の作者と目される聖徳太子の謎に迫っていく第3話。日本を氏族社会から脱皮させ、統一国家として成...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/21
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

2つの主題を対比する交響曲を超克し、1つの旋律で多様に

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(5)西洋音楽の型の超克

近代西洋では複数の要素を複雑に構成することがレベルの高い音楽だとされたが、「西洋の没落」が見え始めるとともにその傾向は見直され、1つのものを重視する方法に回帰していく。「複数の要素を構成する」とはどういうものか。...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/09
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

聖徳太子の「和」は議論の重視…中華帝国への独立の気概

聖徳太子「十七条憲法」を読む(1)十七条憲法を学ぶ現代的意義

「和を以て貴しと為(す)」に始まる聖徳太子の「十七条憲法」。これほど有名で、内容の一部も広く知られている日本古代の文書は他にないのではないだろうか。十七条憲法は日本の道徳、倫理の歴史を考える上で、一つの重要な出...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/07
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

【会員アンケート企画】戦争をなくすために必要なのは?

編集部ラジオ2023:12月6日(水)

会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく会員アンケート企画。今回は「戦争をなくすために必要なのは何だと思いますか?」というテーマでご意見をいただきました。 この問に...
収録日:2023/11/29
追加日:2023/12/06
テンミニッツTV編集部
教養動画メディア

西洋音楽の「異常な変拍子」と伊福部昭の「乗れる変拍子」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(4)変拍子で音楽が生きる

伊福部昭の音楽の特徴として、変拍子を巧みに使っていることがある。変拍子をつかった作曲家は海外にも多くいるが、伊福部昭の曲とそれは何が違うのだろうか。そうした変拍子に対する考え方が、日本的なもの、アジア的なものを...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/02
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

アイヌの即興的な歌や踊りのなかに見つけた「音楽の命」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(3)アイヌコタンでの経験

日本の戦時中に多く演奏されたのが伊福部昭の「交響譚詩」である。日本の民謡をそのまま曲にしているというわけではなく、オリジナリティが高く、それこそ日本的ともいえる曲であるが、なぜそのような独創的な曲を作ることがで...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

日本のバイタリティと近代管弦楽の融合…伊福部昭の独創性

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(2)東洋が見直され始めた時代

チェレプニン賞で1位を獲得した伊福部昭。彼が作曲した「日本狂詩曲」は、日本の祭りのバイタリティと西洋近代のオーケストラの融合であった。民族音楽ではなく、世界のどこでも交響楽団と譜面があれば、日本の祭りが猛烈な音響...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

映画『ゴジラ』の作曲家・伊福部昭、知られざる経歴を追う

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家

いまや世界的に広く知られる映画『ゴジラ』のメインテーマを創った作曲家・伊福部昭。彼は、最初から作曲家として順風満帆な人生を歩んでいたわけではなかった。今回はまず、彼を取り巻く環境と、彼の名が知れ渡ることになった...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/11
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

イラン、トルコ、サウジアラビア、エジプト…周辺国の思惑

イスラエル対ハマス…その背景、影響、未来(3)調停できる国はどこか

これまで、国際世論がパレスチナの優位性として認めていたのは、彼らの道徳性であり忍耐力であった。だが、今回のハマスの攻撃によって、これまで同情的であった欧州諸国やインドまでもが、イスラエルの自衛権を認める側に立つ...
収録日:2023/10/17
追加日:2023/10/25
山内昌之
東京大学名誉教授

ハマスの攻撃と悲劇連鎖…ガザ地区統治者としての責任は?

イスラエル対ハマス…その背景、影響、未来(1)3つの視点

2023年10月7日から、パレスチナのガザ地域を実効支配するハマスが、イスラエル領内に向けた攻撃を開始。数千発のロケット弾による攻撃や、1500人ともいわれる地上部隊の侵攻により、1000人を超えるイスラエル市民や外国人が無差...
収録日:2023/10/17
追加日:2023/10/23
山内昌之
東京大学名誉教授

自由主義、保守主義、全体主義…真の社会全体の利益とは?

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(13)「自由な社会」を守るために

現代では「保守主義と自由主義(リベラル)は対立する」と思っている人も多い。だが本来、自由主義と保守主義は対立する概念ではない。そして、本当に自由主義と対峙するものは全体主義である。最終話である今回は、「保守主義...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/10/20
柿埜真吾
経済学者

現代の生き方のモデルをつくった古代ギリシアと哲学の強み

哲学の役割と近代日本の挑戦(2)哲学はパターンと論理に強い

人間の歴史には、規模や風土の違いこそあれ、定型のパターンがある。複雑で流動する現実からある種の型を読み取るということだが、哲学の強みはそこにある。そのためには物事を抽象化して考える必要があり、そこで重要なのはア...
収録日:2023/07/28
追加日:2023/10/07
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

ガンジーに影響を与えたインドの古典『マハーバーラタ』とは

インド神話の基本を知る(1)インドの特性と神話の成り立ち

インド神話とはどのようなものだろうか。内容を知る前に、まずはインドという地理的場所、歴史の特殊性を押さえておこう。また、最も古い記録である『リグ・ヴェーダ』から派生した叙事詩『マハーバーラタ』内にある「バガヴァ...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/09/17
鎌田東二
京都大学名誉教授

20億人以上が肥満…飽食の時代に大事な「選食力」3カ条

飽食時代の「選食」のススメ(1)選食の提唱と「食の多様性」

世界の肥満者数が増加の一途をたどり、偏食や低栄養などの問題も叫ばれている昨今。そんな飽食の時代に対応するための食への態度として堀江氏が提唱するのが、食事の質と量を見極める「選食」である。では選食とはいったいどの...
収録日:2023/05/23
追加日:2023/08/24
堀江重郎
順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授

魂の苦悩に耐える「こらえ性」こそ日本人には大切である

人生のロゴス(12)最後には必ず正しい道に到達する

永遠の苦悩に向かって生きようとする人間は、失敗と間違いの連続である。だから、〈心さえ歪んでいなければ、最後には必ず正しい道に到達すると思っている〉というような言葉に感激する感性がないと、苦悩に挑戦もできない。今...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/08/11
執行草舟
実業家

「悲しみのディアドラ」と死後の世界ティル・ナ・ノーグ

ケルト神話の基本を知る(3)悲哀の物語と死後の世界

同じ島国で発達してきたケルト神話と日本神話。その地理的特徴から、物語の悲哀、悲劇、もの悲しさという共通点が表われてくる。それは、はるか海のかなたに存在する死後の世界にも通じるものがある。それぞれの神話では一体何...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/08/06
鎌田東二
京都大学名誉教授

激変する現実を理解し普遍化するために優れた解説者が必須

国際変動の中の経済政策(3)普遍原理としての学問と現実の激変

学問に国境は関係ない。学問は時代や地域を越えた普遍性を持っている。しかし、経済学などその知見をもってしても、国際秩序が不安定となるなど国際社会の荒波の影響を受けると、学問自体が変化しなければいけない。そうした中...
収録日:2023/03/31
追加日:2023/08/05
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授

人間に関心を持って詳しく知っていた、かつての偉人たち

人生のロゴス(10)無関心と人間の劣化

最も非情なのは無関心な人間である。関心を持ったら、家族構成から先祖まで含めて知るように努めるということが、かつてはあった。だが、今はすっかりなくなってしまって、浅い知識で他人をけなしたり、人の言葉尻をとらえるよ...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/07/28
執行草舟
実業家

ケルト神話とは…ダーナ神族、アルスター神話、フィアナ神話

ケルト神話の基本を知る(1)ケルト地域と3つの神話群

ケルト神話とは何か。ケルトという地域は広範囲にわたっており、一般的にアイルランドを中心にした「島のケルト」と、フランスやスペインの西北部などに広がった「大陸のケルト」があるが、神話が濃厚に残っているのはアイルラ...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/07/23
鎌田東二
京都大学名誉教授

中国の強大化、台湾問題…緊迫した国際秩序と日本の立場

ポスト冷戦の終焉と日本政治(4)中国の強大化による世界秩序の激変

世界の様相がここまで激変した要因の一つは、「中国の強大化」である。中国がここ数年で見せた国内の弾圧や対外膨張に、アメリカ、ヨーロッパを含め、多くの国が懸念を示している。冷戦終焉後、消滅したと思われていたイデオロ...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/07/18
中西輝政
京都大学名誉教授

かつての大物たちはざっくばらんで、かわいくて、やんちゃ

人生のロゴス(8)忍ぶ恋とウィット

忍ぶ恋の本質には、まだ成長していない子どもの純愛のようなところがある。幼稚でも、やんちゃでもいい、変に大人びない純愛。あるいは、正しいことに命を懸け、恋すなわち無限の憧れに生きる。そういう純愛の世界に生きること...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/07/14
執行草舟
実業家

「狂気」といえるほどの信念を失ったとき国は衰亡していく

人生のロゴス(7)「狂」といえるほどの信念

〈これは狂気かもしれない。しかし筋が通っている〉。この言葉が意味するのは、人間の歴史や人間生命の道理に適っていれば、「狂」の部分があってもいいということである。過去を振り返れば、「狂」が歴史をつくってきた例は、...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/07/07
執行草舟
実業家

すべての道はローマに通ず――今も残るアッピア街道の軌跡

江戸とローマ~アッピア街道と東海道(1)ローマに通じる道

「すべての道はローマに通ず」――手段や方法は違っていても、中心となる真実、あるいは真理は一つだということわざだが、実際、ローマ帝国の道はローマを起点につくられた。つまり、すべての道は「ローマに始まる」のである。軍...
収録日:2021/08/20
追加日:2023/07/05
本村凌二
東京大学名誉教授

『街道をゆく』で旅を続ける司馬遼太郎の夢

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(6)ウラル・アルタイ語族と司馬史観

司馬遼太郎の大陸ロマンには「ウラル・アルタイ語族」という当時の学説があった。東欧や北欧にまで点在する「自由民的な精神の同胞」を信じ、中国的な定住志向に安住しがちな日本人に、「自由な飛躍」こそ日本の真の姿という夢...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

徳川家康ではなく織田信長…司馬文学が描く「別の可能性」

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(5)移動と破壊と自由の実現

『ペルシャの幻術師』に始まった司馬文学は、『草原の記』で終わる。大陸ロマンを奉じた司馬遼太郎にとって、馬賊への憧れから転じた「移動と破壊と自由の実現」という夢を日本の歴史小説で仮託させたのが「英雄が自由な創意で...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/18
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

『ペルシャの幻術師』が出世作の司馬遼太郎、実は日本嫌い

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(4)日本嫌いと大陸ロマン

「蒙古語」と呼ばれていたモンゴル語を専門にした学生時代の司馬遼太郎。当時、エリートコースにうまく乗れなかった挫折感もありモンゴル語を選んだ司馬だったが、彼が夢見たのは大陸で自由な旅をする「馬賊」になりたいという...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/11
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

「Thank you」か「I am sorry」か…日本人の癖とは?

『「甘え」の構造』と現代日本(2)日本人の自責意識と自由の限界

感謝の言葉として「Thank you」ではなく「I am sorry」と言ってしまう日本人の話が、『「甘え」の構造』に出てくる。そこから著者・土居健郎氏は日本人の本質、「甘え」の背景に迫ろうとしたが、與那覇氏はその分析にコロナ禍の...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/06/03
與那覇潤
評論家

大きな政府も第三の道も行き詰まり…現代リベラリズムの混迷

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(7)現代リベラリズム

「現代リベラリズム」はニューリベラリズムの流れを組んでおり、特にアメリカでは大恐慌から1960年代までは有力であったが、その後はリベラルな政党はどんどん没落していくことになる。あらためて現代リベラリズムによる政策と...
収録日:2022/07/01
追加日:2023/05/30
柿埜真吾
経済学者

上杉鷹山やド・ゴール元大統領に学ぶ、食料自給率を上げる方法

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(7)自給率確保への道

質疑応答の掉尾としての「自給率確保のために日本が力を入れるべき食材は?」の質問が、小泉氏の尊敬するド・ゴール、上杉鷹山、そして矢羽田正豪氏の業績へとつながった。答えは「農家が潤う農業」をすれば、自給率問題は解消...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/05/20
小泉武夫
農学博士

納豆1パックでご飯を3膳…一汁一菜とお酒の極意&愉しみ

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(6)小泉流「一汁一菜」決定版

質疑応答の2話目では、「発酵食品やお酒の菌体は腸まで届いているのか」「和食の調理法として、最も健康にいいものは何か」に続いて、「小泉流『一汁一菜』決定版は?」という質問が飛び出した。味噌汁とご飯で「一汁」。小泉氏...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/05/13
小泉武夫
農学博士

軍国主義の狂信者が、民主主義の狂信者になっただけ

逆遠近法の美術論(10)イコンの文化を継承する民族

グローバリズムに代わる、新しい文明である霊性文明に一番近いところにいたのが日本である。だが日本は明治以来、安易な近代化によって、霊性文明から遠ざかってしまった。実は、戦前のインパールや南方作戦、特攻隊と、戦後の...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/05/12
執行草舟
実業家

「食乱れて、民族滅ぶ」今こそ和食に注目すべきわけ

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(4)日本の遺産を守れ

発酵食による免疫増進という素晴らしい伝統を持ってきた日本人は、納豆汁のようなすぐれたスタミナ食を生み出し、日本酒を伝えてきた。しかし、ここ数十年で激増した肉食の脅威は、世界遺産たる和食の牙城を揺さぶっている。小...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/29
小泉武夫
農学博士

政治も教育も「五倫」や「仁義」に限る…古典を読む大切さ

徳川家康と貞観政要(7)政教仁義の道と古典

徳川家康は多くのことを古典から学んだ読書家だが、その古典の一つ、『貞観政要』に「君臣父子、政教仁義の道、並びに書内に在り」とある。「君臣父子」とはいわゆる五倫、すなわち人間関係で基本となる5つのことで、「政教仁義...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/04/23
田口佳史
東洋思想研究家

日本人は地球上最もベジタリアンだった?和食の7つの基本

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(1)和食の特徴と日本人

ユネスコ無形文化遺産に「和食」が登録されたのは、大きな話題になった。国の「日本食文化の世界遺産登録に向けた検討会」委員として尽力された小泉武夫氏に、和食の魅力の真髄を伺う。「良い水での調理」「心と体のための食事...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/08
小泉武夫
農学博士

マズルカとは何か?ポーランド民族舞踊とショパンの秘密

ショパンの音楽とポーランド(2)マズルカの原点を探る

ピアノ演奏と講義でショパンを追う連続シリーズ第2話では、ショパンが愛した「マズルカ」という曲に迫る。そもそもマズルカは、ポーランドの民族舞踊である。もともとマズルカには三つの踊りがある。「マズル」「クヤヴィヤック...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/23
江崎昌子
洗足学園音楽大学・大学院教授

『貞観政要』とはいかなる書か?家康は何を学んだのか?

徳川家康と貞観政要(1)徳川家康が太宗から学んだ治世の要諦

『貞観政要』は唐の2代目皇帝、太宗の言行録である。日本でも古くから多くの人々に読まれており、特に徳川家康はこの『貞観政要』に学んだものを、江戸時代の治政に数多く活かしたことでも知られている。さらに現代においては、...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/03/12
田口佳史
東洋思想研究家

酒豪認定は20リットルから?古代中国の強烈なお酒事情

古代中国の「日常史」(5)古代中国の宴会文化

宴会文化を皮切りとして、お酒に関する古代中国の日常史研究はまだまだある。「二日酔い」のような、現代にも通ずる飲酒文化が当時から存在したことを前回(第4話)紹介したが、では食や芸術がどのように一般の人々の生活に入り...
収録日:2022/09/09
追加日:2023/03/05
柿沼陽平
早稲田大学文学学術院教授

船乗りの比喩…哲学者の「哲人政治」は理想か全体主義か

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(11)哲人統治論

理想の国家を目指すための第3の大波が「哲人政治」である。哲学者が訓練を積んで国を支配する、あるいは政治家が真正に哲学をすることで、その役割を果たす。その必要性と最善性を説明するために用いられるのが「船乗りの比喩」...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/24
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

唐船は「懐の中の毒蛇」…徳川幕府が熟慮した隣国リスク

日本の外交防衛政策…家康の教訓(2)隣国リスクとプーチンの教訓

「異国に日本の土地を一寸なりとも渡しては日本の恥である」――江戸時代初期、こう考えていたのは長崎奉行の甲斐庄喜右衛門だが、第三代将軍の徳川家光は異国への押さえを「一国の誉れ」と述べ、特に明など隣国を重要視した。こ...
収録日:2022/12/26
追加日:2023/02/21
山内昌之
東京大学名誉教授

「昭和の妖怪」岸信介の知られざる実像を検証する

岸信介と日本の戦前・戦後(1)毀誉褒貶相半ばする政治家

戦後、A級戦犯容疑者として獄中生活を送ったのち、政界復帰からわずか4年で内閣総理大臣にまで上り詰めた岸信介。戦前と戦後を跨いだその激動の政治家人生は、どのようなものだったのか。晩年になって「昭和の妖怪」といわれた...
収録日:2022/09/02
追加日:2023/02/18
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

大航海、資本主義、中国・ロシアの変容…モンゴルの重要性

モンゴル帝国の世界史(7)近代への礎をつくったモンゴル帝国

モンゴル帝国がユーラシアの大部分に及んだことで、後世にさまざまな影響をもたらした。その一例が中国の「省」である。また、モンゴル帝国時代に東西交易が盛んになったことが、のちの大航海時代にもつながり、ペストも資本主...
収録日:2022/10/05
追加日:2023/02/11
宮脇淳子
公益財団法人東洋文庫研究員

オゴデイ、フビライ…モンゴル帝国の継承争いと各地への影響

モンゴル帝国の世界史(6)モンゴル帝国、分裂へ

チンギス・ハーン亡き後、子孫の間で継承争いが起こるようになり、広大な領土が分裂していくことになる。そしてそれぞれの子孫は、のちのロシアやインドといった地域に残り続ける。ここではチンギス・ハーンによる継承国家の系...
収録日:2022/10/05
追加日:2023/02/04
宮脇淳子
公益財団法人東洋文庫研究員

有力者を親戚関係にする親衛隊の仕組みと、末子相続の真実

モンゴル帝国の世界史(5)最大版図への道程

モンゴル帝国はなぜ戦争に強いのか。それは遊牧民ならではの特徴を生かした軍の仕組みがあったこと、そして帝国の隅々にまで人的ネットワークが築かれたことにあった。さらにチンギス・ハーンは、子どもや孫たちが争わないよう...
収録日:2022/10/05
追加日:2023/01/28
宮脇淳子
公益財団法人東洋文庫研究員

第3期習政権の野望とそのカギを握る台湾の地理的条件

台湾有事を考える(1)中国の核心的利益と太平洋覇権構想

台湾有事は実際に起こる可能性はあるのか。日本のみならず世界の関心は高まりつつある。特にロシアのウクライナ侵攻が起こったことで、台湾有事は急速に現実味を帯びてきたといえる。さらに、年々緊張の度合いを高める中国の尖...
収録日:2022/12/19
追加日:2023/01/23
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

台湾問題を左右する中国の不安定化、矛盾噴出、国家の危機

戦争と平和の国際政治(2)台湾危機と中国の合理性

ロシアのウクライナ侵攻は、日本にとってより身近な台湾危機とも無関係ではない。これからますますの緊張が予想される中台関係を、われわれはどのように注視すればいいのか。2024年に総統選挙を控える台湾の政局と、その台湾を...
収録日:2022/12/01
追加日:2023/01/19
小原雅博
東京大学名誉教授

多民族の「モンゴル帝国」を築いたチンギス・ハーンの魅力

モンゴル帝国の世界史(2)チンギス・ハーンのカリスマ性

なぜモンゴルがあれほど大きな帝国を築くことができたのか。小さな部族出身のチンギス・ハーンは遊牧民の部族長たちに推されて、1206年にモンゴル帝国を建国する。その理由としていえるのは、チンギス・ハーンの圧倒的なカリス...
収録日:2022/10/05
追加日:2023/01/07
宮脇淳子
公益財団法人東洋文庫研究員

ユダヤ教の神話…天地創造、モーセの十戒、死後の世界

ユダヤ神話の基本を知る

ユダヤ神話はどのような構造と内容になっているのだろうか。世界の始まりと人類の始まり、そして文化の始まりのストーリーや死後の世界についてなど、ユダヤ神話に描かれた「この世界の成り立ち」に迫る。 ※インタビュアー:川...
収録日:2022/01/20
追加日:2022/12/25
鎌田東二
京都大学名誉教授

政経分離は困難?…だが国家と個人を分けて相互理解の深化を

2024年危機~米中関係の行方(3)台中問題と安全保障の道

台湾と中国の情勢次第では、日本にも軍事的な動員が求められるのか。台中の危機的状況が予測される中、その「有事」を起こさないために、日本がこれから実行していくべき外交とはどのようなものか。また、国民一人ひとりにでき...
収録日:2022/09/06
追加日:2022/12/16
小原雅博
東京大学名誉教授

どうなる台湾危機…中台の政治的節目と米中の軍事的緊張

2024年危機~米中関係の行方(1)台湾統一をめぐる米中の攻防

緊張が続く米中関係は、今後どのように展開していくのだろうか。中国と台湾の政治的な節目を照らし合わせると、台湾危機も2024年以降に重大な局面が訪れる可能性が指摘されている。その局面に備え日本が取るべき対応も含め解説...
収録日:2022/09/06
追加日:2022/12/02
小原雅博
東京大学名誉教授

承久の乱…3上皇の配流と皇室への介入というありえぬ事態

源氏将軍断絶と承久の乱(11)承久の乱

承久の乱は日本史上唯一、官軍が敗北を喫した内戦である。京方を率いたのは治天の君である後鳥羽上皇その人だったが、その目的は鎌倉幕府の壊滅ではなく、トップである北条義時の交代だったと考えられる。しかし、鎌倉方の武力...
収録日:2022/07/13
追加日:2022/11/20
坂井孝一
創価大学文学部教授

「リスクを取らず」では発展なし…日本社会の負の螺旋構造

現代人に必要な「教養」とは?(7)日本型タテ社会と語学教育の問題

日本型タテ社会で多様性が叫ばれインターネットが進展するに伴って、社会的なつながりが希薄になっているといわれる昨今。ではそうした状況の中、どう社会性を育めばいいのか。母国語と英語教育についてと合わせて、両先生が非...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/11

「無理難題物語」としての神話、解決する鍵は2つ

ギリシア神話の基本を知る(5)無理難題物語としての神話

世界の神話にはさまざまな「無理難題物語」が登場する。その典型はギリシア神話の苦難の道を歩む「ヘラクレスの選択」で、日本ではオオクニヌシ神話である。なぜ神話には無理難題物語が数多くあるのか。そしてそれが私たちに伝...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/09/15
鎌田東二
京都大学名誉教授

かつてロシアを征服した皇帝バトゥとプーチンの共通点

皇帝バトゥとプーチン~絵入り年代記が伝えるロシアの歴史

ウクライナ問題に関する時事的な指摘は多いが、ロシア・ウクライナ両国の基礎的な関係や歴史的・文明論的つながりに立ち戻る議論は少ない。そのような見方を呈示する書物として今回取り上げるのは、『「絵入り年代記集成」が描...
収録日:2022/06/06
追加日:2022/09/14
山内昌之
東京大学名誉教授

ソ連を軽視し中国の資源確保を狙った統制派の戦略的な失敗

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(5)戦略論の違い

皇道派と統制派の決定的な違いは戦略論で、対外戦略や軍の将来ビジョンにその違いが見て取れたという。満洲事変以後、両派が分かれていくその戦略には、いったいどのような違いがあったのか。(全7話中第5話)
収録日:2018/12/25
追加日:2022/09/09
中西輝政
京都大学名誉教授

ヘシオドスの『労働と日々』で描かれた「5つの時代」とは

ギリシア神話の基本を知る(2) 5つの時代と歴史観

ギリシア神話では大地が誕生したのちの人間の誕生を、どのようなストーリーで語っているのだろうか。有名なヘシオドスは時代を5つに分け、次第に状況が悪化していく叙事詩を描いた。そしてこれは日本の神話には見られない傾向で...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/08/25
鎌田東二
京都大学名誉教授

昭和陸軍の派閥抗争には三つの要因があった

戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(2)派閥化の要因

大正時代は大正デモクラシーといわれるように、非常に爛熟した消費文化がはやった時代だとイメージする人は多いが、実際は違っていた。脆弱であったし、非常に日本がもがきだした時代であった。外在的要因によって昭和の陸軍の...
収録日:2018/12/25
追加日:2022/08/19
中西輝政
京都大学名誉教授

日本の武士も古き良きアメリカ人も、すべて自己責任だった

作用と反作用について…人間と戦争(8)すべては自己責任

今の日本の間違いは、弱い人を中心にしていることである。学校も、勉強ができる人ではなく、できない人に合わせている。また、外国で活躍しているある日本人女性が「昔の、あの偉そうなおじさんは、どこにいったの?」とインタ...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/08/19
執行草舟
実業家

スターリン、ジェルジンスキーに遡るロシアの「負の伝統」

歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(5)ロシア文明と「負の伝統」

プーチンの思想を育んだロシアはどのような風土なのか――ウクライナ問題とロシアを考えるとき、こうした問いが思い浮かぶのではないだろうか。旧ソ連時代、KGBに所属していた彼の行動や倫理がそこに根づいた可能性は高い。それは...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/08/04
山内昌之
東京大学名誉教授

世界から「ワイルドカード」といわれる日本の大問題

続・シリコンバレー物語~創業者群像と課題(11)日本は何を学ぶか

シリコンバレーについて学んできたのは、今後の日本にどう生かすかを考えるためである。一つは人材問題で、イノベーションに必要な人材、そのモデルを追求し、さらに市場競争と国家戦略においてはそのあり方を見直す必要がある...
収録日:2021/07/20
追加日:2022/07/19
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

武士道で生きれば、すべてのことを当事者として考えられる

作用と反作用について…人間と戦争(3)相手の身になって考えよ

日本人は日米安保を信じているが、あれは張り子の虎に過ぎない。いざ戦争が起こればアメリカは日本から引いてしまうだろう。こんなことは歴史の常識である。そのことに真っ正面から向き合わない日本人は、まだ奥底は純真なのだ...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/07/15
執行草舟
実業家

20世紀以降、世界史を転換させたロシアによる四つの大事件

歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(2)近現代ロシアの「正負の教訓」

政治家プーチン氏が歴史家として祖国を語るとき、そこにはロシア国民が共有するいくつもの体験や印象が投影される。ロシアの近現代は、日露戦争に次ぐ革命という負の体験からの出発である。ユーラシアの理想を掲げ、軍事行動に...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/14
山内昌之
東京大学名誉教授

「魂の清純さ」を失っていない人々は自分が損をしても戦う

作用と反作用について…人間と戦争(2)清純な魂を忘れた西側諸国

英米は、相手が民族として生き残れないところまで制裁で締めつけるところがある。つねに弱い者に味方をして、自分一人の地位を向上させようとしてきたのが、イギリス流の「バランス・オブ・パワー」であった。とはいえ、今回、...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/07/08
執行草舟
実業家

プーチンが信じる「大ロシア再生」のための使命とは

歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(1)プーチン大統領の使命感

ロシアのウクライナ侵攻に関するニュースは連日報道されているが、進行中の事態を正しく理解するには、その奥に潜む歴史的・大局的な観点が必要である。いったいロシアはどのような使命感を持ち、プーチン大統領は何を実現しよ...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/07
山内昌之
東京大学名誉教授

国が潰れても関係ないノーメンクラトゥーラ根性の恐ろしさ

作用と反作用について…人間と戦争(1)大官僚主義の脳停止

執行草舟が、ウクライナ戦争にまつわる人間のあり方、そして「作用・反作用」について語る。まず取り上げるのは、2022年2月24日に始まった、ロシアによるウクライナ侵略である。この戦いの恐ろしいところは、相手がプーチンであ...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/07/01
執行草舟
実業家

「非ナチ化」というプーチンの演説とプロパガンダの意味

ウクライナ侵略で一変した国際政治(2)地政学とロシアの行動原理

ウクライナ侵攻開始時のプーチン大統領演説は、冷戦以降の歴史的経緯、ロシア周辺の地政学、さらにはロシア人の行動原理を知らなければ理解できない。今回はプーチンが口にした「NATOの脅威」について、あるいは「ウクライナを...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/03
小原雅博
東京大学名誉教授

アメリカの「ベタ下り」がプーチンの蛮行の根拠となった!?

ウクライナ戦争に揺らぐ国際秩序(3)日本の立ち位置とアメリカの責任

ウクライナに対する一方的な戦争に反発し、日本や欧米諸国はロシアに対して厳しい経済・金融制裁を科している。しかし、ロシアの軍事侵攻は止まる気配がなく、制裁が十分に機能しているとはいえない。国際社会はなぜプーチンを...
収録日:2022/04/01
追加日:2022/05/13
山内昌之
東京大学名誉教授

歴史観と文化にみるウクライナ人とロシア人の大きな違い

プーチンのロシア―その思想と戦略―(4)ロシアとウクライナの歴史観

ロシアによるウクライナ侵攻の背景には、ロシアとウクライナ両国の歴史観の違いがある。自由を求めるウクライナと、支配の論理を振りかざすロシアの溝は、プーチン政権の下でますます深まっている。今回の武力行使は、焦りを感...
収録日:2022/03/04
追加日:2022/04/20
山添博史
防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室長

ユング的な生得説の可能性――深層心理に神話の原型がある

古事記・日本書紀と世界神話の類似(5)2つの類似要因

世界神話の類似には2つの要因が考えられる。一つは経験論的な「神話伝播説」で、もう一つがユング的な考え方による「生得説」だ。なぜ人類が違った場所で違った時代に同じ夢を見るといった、シンクロニシティのようなことが時空...
収録日:2021/09/29
追加日:2022/04/17
鎌田東二
京都大学名誉教授

独ソ不可侵条約はヒトラーに戦争をけしかけるためだった

第二次世界大戦とソ連の真実(4)独ソ不可侵条約とスターリンの誤算

宥和政策を取るイギリスなどの帝国主義諸国に対する不信感を強めていたソ連は、ドイツを利用して両陣営の戦いを煽っていく。その決定的なきっかけとなったのは、1939年にナチス=ドイツとの間で結ばれた独ソ不可侵条約だった。...
収録日:2021/12/06
追加日:2022/04/15
福井義高
青山学院大学 大学院国際マネジメント研究科 教授

世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない

死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ

生き物はみな死ぬが、死ぬそのときまで、死ぬと思っていない。人間は死ぬとわかっているが、死は体験できない。科学でも歯が立たない。では、どうすれば死に向き合えるのだろうか。有史以来、営々と重ねられてきた「死」の思索...
収録日:2022/03/03
追加日:2022/04/11
橋爪大三郎
社会学者

企業における「自己信頼」の根源は「企業理念」である

自信について(3)理念や理想への共感が自己信頼の源

「自己信頼が高く」「自分を失わない」人はどのような人だろうか。挙げられるのは「心の中に理想として共鳴できる人」を持っているかどうかである。松下幸之助や出光佐三も、自分が理想として共感できる人を心の中に持っていた...
収録日:2022/01/25
追加日:2022/04/08
対談 | 執行草舟田村潤

プーチンとオリガルヒの不可思議な関係とロシア社会の闇

プーチンのロシア―その思想と戦略―(2)政権初期の成果とロシアの闇

ロシア連邦初代大統領であるエリツィンは民主主義と市場経済を導入し、急激な体制の転換を行った。それにより政治や経済は混乱したが、次の大統領に就任したプーチンは独立勢力のようになっていた新興勢力を統制することで社会...
収録日:2022/03/04
追加日:2022/04/06
山添博史
防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室長

「すべてをありのまま受け入れる」から可能性を追求できる

自信について(2)「自信がない」から何でもできる

田村潤氏は自分の仕事ぶりを記録して、自分を「失敗する人間」と定義したという。だから失敗を潰すように努力することができたのだ。昔の実業家や成功者もみな「何もできない自分」と考えていた。「自分はダメ」と考えるから、...
収録日:2022/01/25
追加日:2022/04/01
対談 | 執行草舟田村潤

ロシア皇帝のように悪者を叱る人…プーチンの思想と歴史観

プーチンのロシア―その思想と戦略―(1)プーチン政治の特徴

2022年2月に始まったロシア軍のウクライナ侵攻は、世界に大きな衝撃を与えている。なぜ戦争は起こってしまったのか。そもそもプーチン大統領の政治とはどういったものなのか。侵攻の背景にあるプーチンの思想的特徴を中心に、旧...
収録日:2022/03/04
追加日:2022/03/30
山添博史
防衛研究所 地域研究部 米欧ロシア研究室長

毛沢東そっくり!?習近平の終身独裁制、その現実とリスク

「激動と激変の世界」の読み方2022(3)米中対立の激化と習近平の独裁政治

TPPから脱退したアメリカに対し、今度は中国がTPPへの加入申請をするなど、米中対立は激しさを増している。中国によるウイグルや香港などでの人権侵害を厳しく批判するバイデン政権は、中国に次々と制裁を加えているものの、中...
収録日:2022/01/18
追加日:2022/03/29
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

日本が戦略的パートナーシップを築くべき国とはどこか

米中戦略的競争時代のアジアと日本(7)日本の有事対応と戦略的パートナーシップ

台湾統一を目指して圧力を強める中国に対し、日本でも台湾有事について盛んに議論されている。両者の緊張関係が続く中、有事の際の日本のあり方やその備えはどうすればいいのか。また、日本は少子化でこれから国力が弱体化して...
収録日:2021/11/24
追加日:2022/03/23
白石隆
公立大学法人熊本県立大学 第3代理事長

クリミア半島の占領は、北方領土の占領と同じである

ロシアのウクライナ侵攻と中国、イラン(5)奪われた領土

山内昌之氏は、「クリミア半島などの占領は、歴史の質としていえば、領有の合法性あるいは領有の現実性というものを無視して占領をされた、日本の固有の領土である千島(クリル)の占領と同じである」と喝破する。ロシアにも、...
収録日:2022/02/15
追加日:2022/03/13
山内昌之
東京大学名誉教授

愛のために一生苦悩するか、魂の苦悩を捨てて幸福になるか

憂国の芸術(9)人間は家畜に向かっている

カトリック信者だったミゲール・デ・ウナムーノは、「人間とは、愛のために一生苦悩して生きるか、それとも魂の苦悩を全部捨てて幸福になるか、どちらかしかない」と書いた。しかし、今を生きる人間の多くが、苦悩を捨てて、「...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/03/11

ローマ水道と江戸の上水、卓越した両者の水道システム

江戸とローマ~テルマエと浮世風呂(1)卓越した水道システム

日本人と古代ローマ人の共通点は、他者のアイデアを洗練させ、改良して持続するところにあった。オリジナリティにこだわらないことがその強みになったのである。注目すべきは水道、そしてお風呂(公衆浴場)だ。今回は古代ロー...
収録日:2021/05/24
追加日:2022/02/04
本村凌二
東京大学名誉教授

タリバン政権への救急援助を表明した中国の狙い

不安定化したアフガン、ウイグル、中国(4)アフガン復興支援と日本の役割

アフガニスタンの復興に対して、日本ではこれまで多くの取り組みが行われてきた。しかし、2021年のタリバン復権は、これまで築き上げてきた社会基盤を打ち壊すものだった。そうした中、アフガニスタンへの支援をいち早く表明し...
収録日:2021/11/12
追加日:2022/01/08
山内昌之
東京大学名誉教授

実は「中国」は近代になって発明された考え方だった

中国共産党と人権問題(3)歴史の枠を超えた中国化政策

中国共産党はどのような思想のもとで、現在の地位を築いていったのか。また、「中国」という概念はどのように成立していったのか。毛沢東時代の革命と闘争の歴史から、習近平率いる現代まで、中国共産党の歴史とその思想的特徴...
収録日:2021/10/15
追加日:2022/01/07
橋爪大三郎
社会学者

「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは

天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘

世界中で価値観の分断が進み、社会が大きく割れている。ここで想起されるのが、1969年の「三島由紀夫vs東大全共闘」の両極に割れた討論会である。この討論会で、東大全共闘は天皇を罵り嘲笑する一方、三島由紀夫は「この天皇は...
収録日:2021/11/02
追加日:2022/01/06
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

ワハン回廊を介して中国と接するアフガンの地政学的重要性

不安定化したアフガン、ウイグル、中国(2)アフガニスタンの地政学的特徴

南アジアと中央アジアの交差点に位置するアフガニスタンは、その地政学的特徴から、歴史的に長らく注目を集めてきた。東西の交通路として豊かな文明を築く一方で、戦略的要衝として、イギリス・ロシアの勢力争いに巻き込まれ、...
収録日:2021/11/12
追加日:2021/12/25
山内昌之
東京大学名誉教授

深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質

中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景

チベット、内モンゴル、新疆ウイグルなど、少数民族に対する深刻な人権侵害をめぐって欧米諸国から強い批判を浴びている中国。しかし、こうした人権問題は今に始まったことではない。中華人民共和国建国の経緯と中国共産党の思...
収録日:2021/10/15
追加日:2021/12/24
橋爪大三郎
社会学者

アフガンで起こった現代の「風声鶴唳」、その真相に迫る

不安定化したアフガン、ウイグル、中国(1)アメリカ軍の撤退とアフガンの混迷

20年にわたる駐留を終え、2021年8月にアメリカ軍がアフガニスタンから撤退した。それをきっかけとして、武装勢力タリバンがあっという間に首都カーブルを制圧し、政権を復活させた。これまでアメリカを始めとする国際社会から多...
収録日:2021/11/12
追加日:2021/12/18
山内昌之
東京大学名誉教授

皇室像の転換…戦後日本的な象徴天皇はいかに形成されたか

天皇のあり方と近代日本(1)「人間宣言」から始まった戦後の皇室

日本の歴史のなかで、天皇や皇室の姿は大きく移り変わってきた。日本が第二次世界大戦に負けた後、戦後日本的な象徴天皇の姿が確立されていったが、今、その「戦後の皇室像」の変化が求められているのではないか。その問題意識...
収録日:2021/11/02
追加日:2021/12/16
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

「王朝国家」と「武士」が誕生した理由は大唐帝国の解体

「武士の誕生」の真実(1)10世紀の東アジア情勢と「王朝国家」

日本における中世の主役といえば、武士である。鎌倉時代、室町時代、江戸時代は、武士が政権を掌握した、まさに「武士の時代」だった。では武士はいったいどこから誕生したのか。これまでの教科書的理解では、農民の中で力をつ...
収録日:2021/10/22
追加日:2021/12/15
関幸彦
歴史学者

最も大事な核心的利益は「共産党の存続」…米中対立の焦点

習近平―その政治の「核心」とは何か?(6)米中問題と中国共産党の今後

一党支配体制の中国において、「党の安全」は最重要事項である。そのため、「一帯一路」を貫く、中国の対外政策にも非難の声が集まっている。米中覇権争いが激化する中、中国共産党は2021年7月に創立100周年を迎えた。権力の集...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/11/16
小原雅博
東京大学名誉教授

江戸時代と古代ローマを比較する理由…長い平和が生むもの

江戸とローマ~花見と剣闘士(1)平和な100万人都市

江戸と古代ローマ。時代も歴史も大きく異なる意外な組み合わせだが、「パックス・ロマーナ」といわれる長期間にわたる平和と繁栄の時代を日本に求めるなら、江戸時代が最適である。奇しくも両都市の人口は、ともに100万人規模だ...
収録日:2021/05/24
追加日:2021/11/15
本村凌二
東京大学名誉教授

『サピエンス全史』で提起した「虚構を信ずる能力」の問題

ソフトな歴史学のすすめ(2)ドメスティケイションの重要性

歴史を大きく見る際はその捉え方が非常に重要になるのだが、近年は「ドメスティケイション(野生の動植物を人間の管理下で栽培化・家畜化すること)」が注目されている。中でも、「農業」の果たした歴史的意味について考える。...
収録日:2021/06/04
追加日:2021/10/18
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)