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「日本語」の検索結果

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歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える

運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」

歴史における「運」とはどういうものだろうか。例えば、富裕と貧困という問題について、「運」で決まるのか、あるいは「運」とは異なる努力、教養、道徳などの要素で決まるのかという点でも、思想家たちの考え方は分かれる。第1...
収録日:2024/03/06
追加日:2024/04/18
山内昌之
東京大学名誉教授

平安文学の危機と藤原定家による「漢字仮名交じり」の試み

文明語としての日本語の登場(6)鎌倉ルネサンス

公家から武家の世へと政権や人心が移る頃、乱れる日本語を通して公家文化の再復興につとめたのが、藤原定家である。釘貫氏が「鎌倉ルネサンス」と呼ぶ彼の活動は「定家仮名遣い」を産み、さらに写本のかたちで定着させていった...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/04/12
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

日本人はいつから「漢字仮名交じり」を使うようになったか

文明語としての日本語の登場(5)仮名文字と文芸の成立

10世紀から11世紀に生まれた王朝文芸は、日本が世界に誇る文化遺産である。ここでは紫式部、清少納言、紀貫之などが筆をふるった文章が「平仮名」のみを用いた点に注目したい。当時の発音は仮名と結びついていたため、平仮名の...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/04/05
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

万葉仮名から平仮名へ…「いろは歌」が示す日本語の変化

文明語としての日本語の登場(4)平安時代語と文芸の登場

平安時代に入ると、日本語の母音は八つから五つに減り、各種の音便ができる。単語は長く、発音はルーズになっていくのだ。文字の歴史は万葉仮名から平仮名と片仮名が生まれる画期的な時期を迎え、「いろは歌」が成立して手習い...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/29
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

母音は8つ?『古事記』偽書説?…古代日本語をめぐる発見

文明語としての日本語の登場(3)奈良時代の日本語の特徴

カールグレンや有坂秀世の研究が明らかにした奈良時代語の特徴は大きく二つある。一つは「ハヒフヘホ」が「パピプペポ」と発音されていたこと。もう一つは母音が8種類あったことである。これらは明治期に「上代特殊仮名遣い」と...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/22
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

古代日本語の発音を復元…手掛かりは中国の「唐詩」

文明語としての日本語の登場(2)文字社会の成立―漢字と発音―

日本で奈良時代に文字が使われるようになったのは、律令国家の成立が社会的急務だったからである。戸籍や税務など、公文書は文字によって成り立ち、国家社会の秩序維持は文字に依拠している。では当時の発音はいかにすれば復元...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/15
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

「和歌」と「宣命」でたどる奈良時代の日本語とその変遷

文明語としての日本語の登場(1)古代日本語の復元

日本語の発音は、漢字到来以来一千年の歴史を通してどう変わってきたのか。また、なぜ日本語は「文明語」として世界に名だたる存在といえるのか。二つの疑問を解き明かす日本語学者として釘貫亨氏をお招きした。1回目は古代日本...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/08
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

ソーシャルグッドとは何か?東京大学の新カレッジ構想とEMP

東京大学の新たな挑戦(1)新しいカレッジの構想

近年、日本は海外へ留学する学生だけでなく、海外からの留学生も減っているという。それは、日本の大学で学ぶためには日本語をマスターしなければならず、そのことが大きな壁となっているのだ。そこで東大では、そうした留学生...
収録日:2023/11/20
追加日:2024/02/28

多数なのになぜ?与党でも法案を全て通せないという不思議

多数派が多数でなくなるとき

多数派の「多数」とはどういうことか。それは丸ごと多数という意味ではなく、少数者(マイノリティ)が糾合したものを指し、政治をするためには少数者をいかに集めるかがとても大事だと曽根氏は言う。通常われわれが使っている...
収録日:2023/12/21
追加日:2024/02/27
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授

学力は関係ない!子どもの将来の幸福にとって重要なこと

楽しく未来を生き抜く「戦略子育て」を学ぶ(2)「3つの力」の伸ばし方(後編)

子育てはいつ、何をもって成功、あるいは失敗といえるのか。非常に難しい問いだが、では何がカギとなるのか。実は子どもたちの「幸せ」について成長ごとに追い続けた海外の調査があり、そこで分かったのは「社会的つながり」と...
収録日:2023/10/06
追加日:2024/02/21
三谷宏治
KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授

「道徳を語らない=道徳がない」ではない…本居宣長の反論

もののあはれと日本の道徳・倫理(2)日本に道徳はあるのか

「もののあはれ」こそが日本の道徳の基盤にあると論じた本居宣長だが、その議論は、道徳が語られなかった日本には道徳が存在しないという、宣長より少し前の世代の儒者・太宰春台の主張に対する反論として展開された。そのよう...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/01/25
板東洋介
東京大学大学院人文社会系研究科 准教授

重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ

「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス

「重要思考」で考え、伝え、聴き、そして会話・議論する――三谷宏治氏が著書『一瞬で大切なことを伝える技術』の中で提唱した「重要思考」は、大事な論理思考の一つである。近年、「ロジカルシンキング」の重要性が叫ばれるよう...
収録日:2023/10/06
追加日:2024/01/24
三谷宏治
KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授

創造的経営の核心…「個人の信念」を真実として正当化する

日本企業の病巣を斬る(7)信念と創造的経営

理想や使命へ向かうと「自分がこうやりたい」というものが出てくる。それぞれに正解を見つけていくしかないから、おのずと自分の持ち味が発揮されるようになる。ところが、現在の日本の企業社会では会議ばかりを重んじるあまり...
収録日:2023/10/18
追加日:2024/01/12
対談 | 執行草舟田村潤

アメリカの一流大学でMBAの学位を取得する3つの意義

経済と社会の本質を見抜く(5)MBAをアメリカで取得する意義

経済政策や企業経営に携わる人間にとって、いまや欠かせない学位となっているのが「MBA(経営学修士)」だ。日本国内でも取得可能な学位だが、アメリカの一流大学でのMBA取得にはとくに重要な意義があるようだ。AIなどの技術革...
収録日:2023/08/09
追加日:2023/11/26

心の動きとため息…本居宣長の説く「もののあはれ」とは

『源氏物語』ともののあはれ(4)「もののあはれ」とは何か

本居宣長は、歌も物語もその本質は「あはれ」というひと言で説明できると説いたわけだが、では「もののあはれ」とはいったいどのようなものなのか。また、なぜ宣長は「あはれ」に着目したのか。友人からの問いかけから始まった...
収録日:2023/08/04
追加日:2023/11/23
板東洋介
東京大学大学院人文社会系研究科 准教授

ネタニヤフ首相の政治責任と中東の未来…何が否定されたか

イスラエル対ハマス…その背景、影響、未来(4)中東の未来は?

これまで中東和平では、「two state solution」と呼ばれる2国家並立・共存案が模索されてきた。だが、イスラエルのネタニヤフ首相は元来、そのようなあり方を否定する行動を重ねてきた人物である。国内での汚職への批判も根強い...
収録日:2023/10/17
追加日:2023/10/26
山内昌之
東京大学名誉教授

プラザ合意から凋落…日米半導体戦争に屈した負の半導体史

半導体から見る明日の世界(8)日米半導体戦争の歴史と教訓

1980年代、日本は経済バブルのピークを迎えると同時に、DRAMの半導体ではほぼ世界を制覇するほどまでに発展した。敗戦の壊滅状態からわずか数十年で日本の経済力はアメリカに次ぐ世界第2位の地位を築いた。そして、半導体分野で...
収録日:2023/07/14
追加日:2023/10/16
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

福沢諭吉ら第一世代の慧眼と夏目漱石ら揺れる世代の対比

哲学の役割と近代日本の挑戦(3)明治の哲学とペリクレスの民主政

幕末・明治初期の日本人が慧眼だったのは、初めて遭遇した西洋を知るため、福沢諭吉や岡倉天心をはじめ第一世代といわれる彼らが恥じらいなく西洋へ飛び出し、また西洋から入ってきた新しい学問を一斉に勉強したことだ。一方、...
収録日:2023/07/28
追加日:2023/10/14
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

「新自由主義」も「新保守主義」も元々の意味が全然違う?

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(12)「新自由主義」「新保守主義」とは

いままで見てきたように、ニューリベラリズム、ネオリベラリズム、リバタリアニズムは、それぞれ意味が全く異なる。にもかかわらず、いずれも日本語では「新自由主義」と訳されている。実は、そこに日本でこれらの違いがなかな...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/10/13
柿埜真吾
経済学者

ワード、パワーポイント、エクセルは生成AIでどう変わるか

Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(3)Microsoft 365と副操縦士

生成AIの技術がいかにして急速な発展を遂げてきたかをこれまで見てきた。では、生成AIは実際に私たちの仕事の中でどのような役割を果たしてくれるのだろうか。どうやら、AIは私たちの想像以上に高度な要求に応えてくれるようだ...
収録日:2023/08/01
追加日:2023/10/11
渡辺宣彦
日本マイクロソフト株式会社 執行役員常務 エンタープライズ事業本部長

ガンジーに影響を与えたインドの古典『マハーバーラタ』とは

インド神話の基本を知る(1)インドの特性と神話の成り立ち

インド神話とはどのようなものだろうか。内容を知る前に、まずはインドという地理的場所、歴史の特殊性を押さえておこう。また、最も古い記録である『リグ・ヴェーダ』から派生した叙事詩『マハーバーラタ』内にある「バガヴァ...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/09/17
鎌田東二
京都大学名誉教授

ハイエク『隷従への道』…社会主義はなぜ弊害だらけなのか

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(8)ハイエクの『隷従への道』

リバタニアニズムの古典的著作はさまざまある中で、まずはハイエクの『隷従への道』をとり上げる。なぜ社会主義ではいけないのか、人間社会がどのようにして成り立っているかなど、思想家としてのハイエクの考え方を理解するこ...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/09/15
柿埜真吾
経済学者

ハラスメント防止のためのセキュアベースリーダーシップ

ハラスメント防止に向けた風土づくり(4)ハラスメントを予防するリーダーシップ行動

ハラスメントを予防するリーダーシップ行動として、「セキュアベースリーダーシップ」について学んでいく今回。セキュアベースとは日本語で「安全基地」と訳される概念のことだが、心理的安全性と非常に近い概念であるため、セ...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/09/03
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

デビュー論文「様々なる意匠」小林秀雄の試みと直観の真意

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(3)小林秀雄の批評

大正から昭和初期にかけて起きた戦争景気、関東大震災、昭和恐慌など時代の荒波は、日本国民の心に多くの影響を与えた。そうした中、昭和4(1927)年に「様々なる意匠」という論文で文壇にデビューした小林秀雄は、これらの人々...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/29
浜崎洋介
文芸批評家

ハラスメントを助長する全体主義、無関心、属人思考、圧力…

ハラスメント防止に向けた風土づくり(2)ハラスメントと心理的安全性の関係性

ハラスメントを助長している組織風土には、全体主義、無関心風土、属人思考風土、圧力的雰囲気があり、これらの根底にあるのは「心理的安全性の欠如」だと青島氏は語る。心理的安全性はコミュニケーションの基盤となるものだが...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/08/20
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

志賀直哉、太宰治、小林秀雄…対立する『ハムレット』批評

深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(6)現代への影響と文化的財産

シェイクスピア作品は現在もさまざまな形式で翻訳され、また再演され続けて、その解釈や批評も更新されている。中でも『ハムレット』に関しては、ドイツ・ロマン主義を代表する文豪ゲーテをはじめ、A・W・フォン・シュレーゲル...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/08/17
河合祥一郎
東京大学大学院総合文化研究科教授

小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題

日本の文芸批評に大きな足跡を残した人物といえば、戦前の小林秀雄と戦後の吉本隆明の2人が挙げられる。そして、日本が近代の激動の時代を乗り越えていく中で、文学はその狭間を生きる人々にとって心の支柱となった。今回から7...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/15
浜崎洋介
文芸批評家

最も素晴らしい愚行は恋愛…シェイクスピアの喜劇世界

深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(4)シェイクスピアの喜劇世界と人間の愚かさ

「人間の最も素晴らしい愚行は恋愛」――シェイクスピアは、“人間の愚かさ”を嘆くのではなく、喜劇を通じてそれを寿いだ。それは、過ちを犯すことこそ人間の本質と考えた、当時の人文主義的な思想とも重なる。過ちの極致にあるの...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/08/03
河合祥一郎
東京大学大学院総合文化研究科教授

小津安二郎映画の「節度ある甘え」…持続可能な甘えとは?

『「甘え」の構造』と現代日本(8)小津安二郎の映画と「節度ある甘え」

『小津安二郎の芸術』(佐藤忠男著)という本が、『「甘え」の構造』と同じ1971年に出版されている。その本では、『「甘え」の構造』を引用しながら小津映画で描かれている「甘え」の美学について分析されているのだが、当時あ...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/07/15
與那覇潤
評論家

学生運動はなぜ暴走したのか?「加害と被害」意識の関係

『「甘え」の構造』と現代日本(6)日本人の被害的心理と社会運動の過激化

『「甘え」の構造』が出版された1971年は、学生運動が盛んな時期だった。その中で、あさま山荘事件など過激化する社会運動の背景として深く関わっているのは、日本人が抱く被害的心理ではないか。その点について、本書の中で著...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/07/01
與那覇潤
評論家

『街道をゆく』で旅を続ける司馬遼太郎の夢

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(6)ウラル・アルタイ語族と司馬史観

司馬遼太郎の大陸ロマンには「ウラル・アルタイ語族」という当時の学説があった。東欧や北欧にまで点在する「自由民的な精神の同胞」を信じ、中国的な定住志向に安住しがちな日本人に、「自由な飛躍」こそ日本の真の姿という夢...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/25
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

カミュ『異邦人』を『他人』と訳すべきと問題提起した真意

『「甘え」の構造』と現代日本(5)カミュの思考実験と遠近法なしの社会

フランスの作家カミュに『異邦人』という小説がある。土居健郎氏は、正しい訳題は『他人』だったのではないかという問題提起をしている。そこには、ある種一つの思考実験としてカミュが描き出した問題を通して、人間関係と甘え...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/06/24
與那覇潤
評論家

ポストモダニズムとコンピュータ…相対主義とデータ科学

ChatGPT~AIと人間の未来(5)コンピュータと哲学の連関

コンピュータの発達の歩みは哲学と関連してきた。たとえば、1960年代に、それまでのマルクス主義やサルトルなど、近代主義(モダニズム)をベースとした哲学ではなく、レヴィ=ストロースらの「構造主義」「ポストモダニズム」...
収録日:2023/03/15
追加日:2023/06/15
西垣通
東京大学名誉教授

『竜馬がゆく』『坂の上の雲』明治百年を画期した名著秘話

司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは? (2)明治百年と司馬文学の歴史的意義

国民作家として書く作品のことごとくがブームを巻き起こしてきた司馬遼太郎。「明治百年」である1968(昭和43)年、『龍馬がゆく』が大河ドラマとして放映開始となったが、同年から『坂の上の雲』という小説も連載が開始されて...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/05/28
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

『「甘え」の構造』への誤解…実は甘えを許さない日本人?

『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト

1971年に出版されてベストセラーとなった土居健郎氏の『「甘え」の構造』。初版の刊行以来、続編や増補版が編まれ、長く読み継がれている名著だが、そのメッセージには「甘え」に対する2つの誤解があるのではないかと與那覇氏は...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/05/27
與那覇潤
評論家

アウシュヴィッツの悲劇をAIは理解できるか…母語の有無

ChatGPT~AIと人間の未来(2)AIは意味を理解しているのか

第2話では、「AIが意味を理解しているのかどうか」を、深掘りしていく。そもそも「意味」とは何だろうか。AI研究者からは、「AIはそれなりに意味分析も行なっている」という声も挙がる。しかし西垣氏は、人間とAIとでは、言語の...
収録日:2023/03/15
追加日:2023/05/25
西垣通
東京大学名誉教授

介入主義?社会主義?…ニューリベラリズムとは何か?

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(5)ニューリベラリズムの台頭

19世紀後半になると、リベラリズムに変容が見られるようになる。自由実現のために政府が積極介入すべきという「大きな政府」を肯定するニューリベラリズムの台頭である。ここでは、ニューリベラリズムが登場した背景やその思想...
収録日:2022/07/01
追加日:2023/05/16
柿埜真吾
経済学者

「2年目のジンクス」は本当?原因の推定に関わるバイアス

〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(5)思考のバイアス〈後編〉

止まった時計を見て「電池切れかな」と考えるように、私たちは日常的に現象の原因を推定する「アブダクション(仮説推論)」を行っている。そんな何気ない普段の思考の中にも認知バイアスが潜んでいる。今回は、ある病気による...
収録日:2023/01/23
追加日:2023/05/05
鈴木宏昭
元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授

ノクターン…ショパンは演奏会では即興的にアレンジしていた

ショパンの音楽とポーランド(5)ショパンとノクターン

「子守歌」に続いて、有名なノクターン(ノクターン第2番 作品9-2)も聴いていく。ショパンのノクターンには、とても歌謡的な側面がある。普通の楽譜でもそうだが、実はショパンは自分自身がコンサートなどで演奏する際には、...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/04/13
江崎昌子
洗足学園音楽大学・大学院教授

大伴旅人の「梅花の宴」序文に込めた日本文化への想い

万葉集の秘密~日本文化と中国文化(5)「梅花宴序」と多文化社会

日本文化は中国的なものやグローバル文化とは切っても切り離せないが、一方で「われわれの文化を大切にしなければいけない」という想い、ローカルなものを生かそうという姿勢も持っていた。それは、『万葉集』巻5、元号「令和」...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/04/11
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

日本的な良さ…『万葉集』には翻訳文学の側面もある

万葉集の秘密~日本文化と中国文化(4)最大の翻訳文学

『万葉集』は最大の翻訳文学であると上野氏は言う。日本には外来のものが多いが、それをしっかり学び、長い時間をかけて日本のものにしていくところに日本文化の良さがある。『万葉集』においても、同様で中国文化の影響を受け...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/04/04
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

「私=私」ではなく「私は私ではない」

逆遠近法の美術論(4)霊性文明と「脱聖化」

仏教大国のミャンマーではコシノジュンコ氏のファッションショーが喝采を浴びたが、東洋で評価されるのは平面図で、本来はこれこそが人間の循環の文明の発想である。そのことを理解するためにも八反田友則氏の絵を見てほしい。...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/03/31
執行草舟
実業家

日本的+中国的…両面あわせ持つ歌集が『万葉集』

万葉集の秘密~日本文化と中国文化(2)『万葉集』という歌集のあり方

日本の古代文化である『万葉集』にはいろいろな漢語、漢詩が登場する。大伴旅人の「酒をほめる歌」や山上憶良の長文などがそうだが、これは『万葉集』の中に中国文化が色濃くあるということを示している。しかし、それだけでは...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/03/21
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

『万葉集』はいかなる歌集か…日本のルーツと中国の影響

万葉集の秘密~日本文化と中国文化(1)万葉集の歌と中国の影響

4516首、全20巻からなる『万葉集』は日本最古の歌集として知られているが、具体的にどのような性質をもつ書物なのだろうか。詠まれた歌の内容を見ても日本文化のルーツがそこにあるのは確かだが、丁寧に見ていくと中国文明の影...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/03/14
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

『ベラスケスのキリスト』に感応した絵画とイコンの文明

逆遠近法の美術論(1)八反田友則の絵とビザンティン文明

芸術家・八反田友則氏は『ベラスケスのキリスト』(ミゲール・デ・ウナムーノ著)を読んで感応し、それをもとに描いた13点の絵を執行草舟コレクション・戸嶋靖昌記念館に寄贈した。その寄贈された絵を見て執行草舟は、自身が集...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/03/10
執行草舟
実業家

理性・気概・欲望…ポリスとの類比でわかる「魂の三部分説」

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(9)魂の三部分説

国家論を議論しているようにみえる『ポリテイア』だが、本当のテーマは「魂(プシューケー)」ではないか。ポリスにおける正義・不正を見ることで、類比的に、人の魂を考察できるからだ。ポリスの階層(守護者・軍人・生産者)...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/10
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

『古代中国の24時間』英雄だけでなく無名の民に注目!

古代中国の「日常史」(1)日常史研究とは何か

古代中国といえば、三国志のような興亡史や、その中心で活躍した武将の名前が連想されることが多いだろう。しかし、激しい戦乱の陰には一般市民の変わらない生活があった。様々な史料を手がかりに名もなき人々の生活実態を調査...
収録日:2022/09/09
追加日:2023/02/05
柿沼陽平
早稲田大学文学学術院教授

「剣を磨す火花」そして「沈黙」…生命の本質を表わす言葉

『ベラスケスのキリスト』を読み解く(11)キーワードを読み解く〈中〉

「剣を磨(ま)す火花」という言葉は、われわれの生命を表わす根源的な言葉である。また生命の本質は「沈黙」で、これは宇宙の本質が沈黙だからである。現実のわれわれは火花なしで生きているし、言葉もしゃべる。だがわれわれ...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/11/18
執行草舟
実業家

全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作

日本では戦後、『国家』というタイトルで親しまれてきたプラトンの『ポリテイア』。実はこの書物は、現在もアメリカトップ10の大学生の必読書として、最も読まれている本だという。日本では『国家』という邦題のせいもあって、...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/11/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

「リスクを取らず」では発展なし…日本社会の負の螺旋構造

現代人に必要な「教養」とは?(7)日本型タテ社会と語学教育の問題

日本型タテ社会で多様性が叫ばれインターネットが進展するに伴って、社会的なつながりが希薄になっているといわれる昨今。ではそうした状況の中、どう社会性を育めばいいのか。母国語と英語教育についてと合わせて、両先生が非...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/11

アフォーダンス理論によるメタバース実体験のススメ

ゼロからわかるメタバース(7)アバター対談〈下〉

ヘッドセットをつけてアバターに移入し、実際にはない空間を体験すると、五感の変化に敏感になってくる。「ここをこう変えてみれば」という議論は机上ではなく、実際に体験しているからこそ出てくるものもある。メタバースの無...
収録日:2022/03/10
追加日:2022/11/09
廣瀬通孝
東京大学名誉教授

なぜ「脱成長」は解決策にならないか…ESG投資の可能性

ESG投資の現状と課題(1)資本主義とサステナブルファイナンス

地球環境の保護、気候変動への対処は、いまや世界共通の課題である。産業革命以降、温室効果ガスの排出量は顕著に増えたが、その要因に資本主義が挙げられている。では私たちは、産業革命以前の社会に戻るべきなのだろうか。そ...
収録日:2022/07/12
追加日:2022/11/07
夫馬賢治
株式会社ニューラル代表取締役CEO

鍵は“失敗”にあり。ひらめく人とひらめかない人の違い

認知バイアス~その仕組みと可能性(4)創造のバイアス〈後編〉

ひらめく人とひらめかない人の違いはどこにあるのか。ひらめきの個人差を実験で検証している今回。その結果、ひらめきには失敗がとても大事であることが分かった。後半では創造におけるキーワードでもある「イノベーション」に...
収録日:2022/05/26
追加日:2022/11/01
鈴木宏昭
元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授

不幸の底から「新しい生」が湧き出てくるのだ

『ベラスケスのキリスト』を読み解く(7)不滅の生とは何か

執行草舟とウナムーノの出会いは、20歳のときに『生の悲劇的感情』を読んだことに始まる。執行草舟は『葉隠』のヨーロッパ版のように感じ、本書によりヨーロッパの騎士道と日本の武士道との相関関係もわかった。ウナムーノと武...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/10/21
執行草舟
実業家

創造の「4段階説」、ひらめきには準備が必要

認知バイアス~その仕組みと可能性(2)創造のバイアス〈前編〉

創造には「ウォーラスの4段階説」があり、何か見た途端、いいアイデアがパッと出たというのは創造とはいわないという。ではどういったプロセスをたどるのか。認知科学で行われている創造の研究について解説する。(全7話中第2話)
収録日:2022/05/26
追加日:2022/10/18
鈴木宏昭
元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授

誰もが陥る「認知バイアス」とは何か

認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門

人間の営みを支えているのは高度な認知機能だが、複雑な社会行動を司るその認知機能は同時に多くの偏り(バイアス)を含んでいる。誰もが陥るその「認知バイアス」には、いったいどのような危うさ、あるいは可能性が秘められて...
収録日:2022/05/26
追加日:2022/10/11
鈴木宏昭
元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授

「理念」は言葉ではない、「挑戦」をしつづけることである

キリンでつかんだ「幸せになる」仕事術(6)幸せと業績の一体化とは

使命を果たすために大事なのは、行動である。行動しているうちに何かが潜在意識にたまり、やがて顕在化して、よい結果をもたらす。行動に至るパターンはさまざまだが、最大の動機は「幸せになりたい」だった。名古屋では使命を...
収録日:2022/03/30
追加日:2022/09/19
田村潤
元キリンビール株式会社代表取締役副社長

「宗教の時代」が終わってしまったからこそ重要な長篇詩

『ベラスケスのキリスト』を読み解く(1)霊性文明の時代に

執行草舟は、スペインの哲学者ウナムーノが著した『ベラスケスのキリスト』の本邦初訳を監訳した。本シリーズでは、この『ベラスケスのキリスト』について、その要点を解説していく。本書は20世紀初頭の哲学者であるウナムーノ...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/09/09
執行草舟
実業家

セキュアベースリーダーシップ、安心感と挑戦の両輪が重要

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(6)セキュアベースリーダーシップ〈上〉

「チームの7割はリーダーが決める」といわれるほど、チームにおけるリーダーの存在は重要である。多様なリーダーシップ論がある中、心理的安全性を高めるには「セキュアベースリーダーシップ」が役に立つ。これは「思いやり」と...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/08/27
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

Googleが発見した「心理的安全性」とは何か

チームパフォーマンスを高める心理的安全性(2)心理的安全性とは何か

日本に心理的安全性という概念が導入されるきっかけとなったのは、Googleが「生産性の高いチームの条件は心理的安全性だ」と発表したことである。それは2016年に行った社内調査によるものだが、その時「成功し続けるチームに必...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/07/30
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

ペリーが驚いた江戸時代の庶民の驚異的な好奇心と識字率

江戸とローマ~図書館と貸本屋(5)江戸のリテラシーと庶民の読み書き能力

江戸のリテラシーは、貸本屋の数とともに寺子屋でも測れる。江戸末期、俗説によると寺子屋への江戸市中の就学率は70~80パーセント。同時代のイギリスやフランスと比較すると驚異的な数字である。実際、来航したペリーは日本の...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/07/24
本村凌二
東京大学名誉教授

『真空地帯』を想起させるロシア軍の腐敗という根深い問題

歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(3)ロシア国家の腐食と軍の腐敗

ロシア軍とウクライナ軍では「命」の値段が違うとささやかれる。祖国を防衛するために立ち上がったウクライナ兵と、上層部が掲げる理想を追求するために集められたロシア兵とでは、そもそも使命感が違うからだ。さらにロシア社...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/21
山内昌之
東京大学名誉教授

20世紀以降、世界史を転換させたロシアによる四つの大事件

歴史的に考えるウクライナ問題とロシア(2)近現代ロシアの「正負の教訓」

政治家プーチン氏が歴史家として祖国を語るとき、そこにはロシア国民が共有するいくつもの体験や印象が投影される。ロシアの近現代は、日露戦争に次ぐ革命という負の体験からの出発である。ユーラシアの理想を掲げ、軍事行動に...
収録日:2022/05/24
追加日:2022/07/14
山内昌之
東京大学名誉教授

カラカラ浴場、トラヤヌス浴場…そこにローマの図書館が!

江戸とローマ~図書館と貸本屋(3)写本と朗読

古代ローマの高い識字率は、残念ながら中世ヨーロッパには受け継がれなかった。それだけ古代ローマは余裕のある時代だったということだ。活版印刷がない時代ゆえ、写本で文字を読むわけだが、少部数しか流通しない写本は朗読や...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/07/10
本村凌二
東京大学名誉教授

落書きの誤字脱字でわかる古代ローマ人のリテラシー

江戸とローマ~図書館と貸本屋(2)識字率と落書き

古代ローマでは、貴族階級は家庭教師や父親から、一般の庶民は街に集まってそれぞれ文字を学んだ。公務員や兵士になるためにはそれが必要だからだ。特にアルファベットは20数文字と覚えやすく、非常に使い勝手のよいツールであ...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/07/03
本村凌二
東京大学名誉教授

都知事、非核三原則…1970年・30代の慎太郎が書いていたこと

石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(1)政治家・石原慎太郎の源流と核の問題

石原慎太郎と、三島由紀夫・近衛文麿を対比させると、日本の芸術のあり方から、政治問題の核心までが、見事なまでに浮かび上がる。第1話で紹介するのは、1970年に発刊された石原慎太郎の『慎太郎の政治調書』という著書である。...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/06/08
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

「陰謀論」という陰謀…歴史修正主義批判の裏にあるもの

日本人が知らない近現代史~陰謀論と歴史修正主義を考える

第二次世界大戦以後の歴史観の再解釈に対しては、「陰謀論」や「歴史修正主義」という指摘が後を絶たない。歴史が政治的に重要な意味を持つようになった第二次世界大戦後、「陰謀論」は負のレッテルに変わっていった。そうした...
収録日:2021/12/06
追加日:2022/04/22
福井義高
青山学院大学 大学院国際マネジメント研究科 教授

大粛清、そして対日工作…スターリンの思惑と戦争への道

第二次世界大戦とソ連の真実(3)大粛清と戦争準備、そして対日戦略

ソ連では1937~1938年を中心に行われた大粛清で約70万人が殺害された。その大きな理由は、迫りくる戦争に向けた国内体制の整備だったともいわれている。それと同時に、赤軍の増強や日本への空襲の予行演習など、国内外で戦争に...
収録日:2021/12/06
追加日:2022/04/08
福井義高
青山学院大学 大学院国際マネジメント研究科 教授

ウナムーノが霊的体験を記した『ベラスケスのキリスト』

憂国の芸術(7)ウナムーノの『ベラスケスのキリスト』

芸術作品にほれ込んで、素晴らしい体験をした一人にスペインの哲学者ミゲール・デ・ウナムーノがいる。彼はベラスケスの描いた「十字架上のキリスト」の絵が好きで、プラド美術館でいつもキリスト像と対面しているうちに、キリ...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/02/25

プラトン対アリストテレス、模倣の是非をめぐる悲劇論争

ギリシア悲劇への誘い(3)悲劇をめぐる哲学論争

ギリシア悲劇は文学の領域にとどまらず、哲学にも大きな影響を与えた。プラトンは「模倣(ミメーシス)」は本物から離れているとして悲劇を否定したのに対して、アリストテレスは逆にその概念を用いて悲劇を肯定した。師弟関係...
収録日:2021/03/30
追加日:2022/02/08
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

ギリシア悲劇と喜劇の違い…ギリシア悲劇の3つの特徴

ギリシア悲劇への誘い(2)ギリシア悲劇とは何か

ギリシア悲劇は、現代の演劇やミュージカルと大きく異なる形式を持っているだけではなく、同時代に盛んになったギリシア喜劇とも、作劇上の違いがある。ギリシア悲劇に見られる特徴から、当時のギリシア社会の一端を垣間見るこ...
収録日:2021/03/30
追加日:2022/02/01
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

二千年の時を超えて読めるギリシア「三大悲劇詩人」の作品

ギリシア悲劇への誘い(1)ギリシア悲劇を観る

「三大悲劇詩人」といわれるアイスキュロス、ソフォクレス、エウリピデス。彼らは紀元前5世紀のアテナイで活躍し、ギリシア悲劇を完成させた。それぞれの作品は現代まで受け継がれ、さまざまな言語に翻訳されて上演、映画化され...
収録日:2021/03/30
追加日:2022/01/25
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

実は「中国」は近代になって発明された考え方だった

中国共産党と人権問題(3)歴史の枠を超えた中国化政策

中国共産党はどのような思想のもとで、現在の地位を築いていったのか。また、「中国」という概念はどのように成立していったのか。毛沢東時代の革命と闘争の歴史から、習近平率いる現代まで、中国共産党の歴史とその思想的特徴...
収録日:2021/10/15
追加日:2022/01/07
橋爪大三郎
社会学者

スタンフォード大学を中心に構築した世界最強エコシステム

シリコンバレー物語~IT巨人の実像と今後(7)政府と軍の支援とスタンフォード大学

1980年代の日本潰しにはさらなる遠因がある。1957年の「スプートニク・ショック」だ。宇宙は軍事に、ひいては産業に直結している。他国に先を越されることはアメリカにとって安全保障上の問題なのである。シリコンバレーが世界...
収録日:2021/07/08
追加日:2021/12/26
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

中国共産党…中央集権の弱点と底知れぬ巨大な腐敗

習近平―その政治の「核心」とは何か?(3)権力の集中と反腐敗闘争

武漢で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた際、中国政府による初動の遅れが問題となった。一党支配体制におけるトップダウンの行政指令型には、トップが判断を誤った場合のリスクが大きいことが指摘されている。それでもな...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/10/26
小原雅博
東京大学名誉教授

史上最高齢のバイデン大統領に立ちはだかる大きな試練

バイデンの政治とアメリカの民主主義(2)バイデン大統領の経歴と試練

歴代最高齢の米大統領ジョー・バイデン氏は、実は大変な苦労人でもある。幼少期には吃音に悩まされ、また29歳で上院議員に当選した直後、交通事故で妻と娘を失ったが、そうした悲劇、逆境を乗り越えていったことが、現在の彼の...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/28
小原雅博
東京大学名誉教授

世界の神話の中で異彩を放つ日本神話の世界観

神話の「世界観」~日本と世界(1)踊りと物語

日本の神話と世界の神話とでは、大きく異なる部分も多い。各国、各文化圏の神話は、それぞれにとても興味深い特徴を持っている。この講座では、その違いから日本の本質に迫っていく。第1話で語られるのは、神話はなぜ奇想天外な...
収録日:2020/12/07
追加日:2021/09/19
鎌田東二
京都大学名誉教授

『万葉集』に収載されている聖徳太子の歌とは

「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(2)伝説上の人物・上宮聖徳皇子の歌

『万葉集』には聖徳太子の歌も収載されている。編纂された8世紀の半ば頃には伝説上の人物となっていた彼は、そこでは「上宮聖徳皇子」という言い方をされている。その歌が巻の三にある「家ならば 妹が手まかむ 草枕 旅に臥や...
収録日:2021/06/04
追加日:2021/07/23
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

福沢諭吉が『学問のすゝめ』で説いた教養の効用

「教養とは何か」を考えてみよう(12)教養は役に立つのか

日本で「教養」という言葉が使われ始めたのは明治末期のことである。その後、教養には「学問と芸術によって知性や人間性などの人格を高めていく」という意味が付加されていく。今は一般に実生活では役立たないもののように捉え...
収録日:2020/10/26
追加日:2021/07/13

『古事記』をめぐる謎…仏教の記述ゼロ?偽書説の真実は?

世界神話の中の古事記・日本書紀(8)『古事記』の信憑性

『古事記』を読むと、冒頭の壮大なストーリー性に比べ、崇峻天皇や推古天皇などの記述が少ないなど当時の現代史に関しては非常に手薄になっている。ある意味で、非常に不思議なアンバランスさである。また、『古事記』は偽書説...
収録日:2020/10/05
追加日:2021/05/26
鎌田東二
京都大学名誉教授

シンパシーとエンパシーの違いと「教養」について考える

「教養とは何か」を考えてみよう(4)外国語から「教養」を考える

日本語の「教養」という言葉に相当する外国語には、「耕す」というニュアンスの英語“culture”とともに、「つくる」というニュアンスのドイツ語"Bildung”がある。両者の違い、あるいは重なりはどこにあるのか、日本人には分かり...
収録日:2020/10/26
追加日:2021/05/18

リハビリ施設、保育園、観光…不便を積極的に活用した好例

不便益システムデザインの魅力と可能性(3)多方面で活用される不便益

「不便益」のデザインは、リハビリ施設や保育園、企業や国際支援など、さまざまな分野で実際に活用されている。それらは単に製品に組み込まれているだけではなく、組織マネジメントやマーケティング施策にまで応用されている。...
収録日:2020/12/08
追加日:2021/05/07
川上浩司
京都先端科学大学教授

「不便益」とは何か――便利の弊害、不便の安心

不便益システムデザインの魅力と可能性(1)「便利・不便」「益・害」の関係

「不便益」とは「不便だからこそ良いことがある」ということで、そうしたこと・モノなどを指す言葉である。テクノロジーの進化によって、私たちの生活は日々便利になっている。多くの手間や時間が省かれ、人びとの生活水準が向...
収録日:2020/12/08
追加日:2021/04/23
川上浩司
京都先端科学大学教授

「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ

「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造

宇宙とは何かを考えるうえで中国の古典である『荘子』・『淮南子(えなんじ)』に由来する「宇宙」という言葉が意味から考えてみたい。続いて、地球から始まり、太陽系、天の川銀河(銀河系)、局所銀河群、超銀河団、そして大...
収録日:2020/08/25
追加日:2020/12/13
岡朋治
慶應義塾大学理工学部物理学科教授

ついに議員会館で熱気あふれる満員の李登輝講演会が実現

李登輝に学ぶリーダーの神髄(7)国会議員会館での講演と日本精神

参議院議員になったことで李登輝に国会議員会館で講演をしてもらいたいと考えた江口氏。その後、講演が実現。300席を用意したところ、議員と秘書合わせて420人が来るという大変な盛況ぶりだった。この訪日では福島や仙台も周り...
収録日:2020/08/24
追加日:2020/12/09
江口克彦
株式会社江口オフィス代表取締役社長

本を買って書棚に並べれば、読まなくても知性は高まる

渡部昇一に学ぶ教養と明朗(9)本は自分で所有する

渡部昇一先生の書籍に対する根本的態度は、「本は自分で所有する」ということだった。電子書籍よりも、紙の本がいい。自分が必要だと思ったら、自分の本なのだから、赤線を引いたり、書き込んだりすることをためらわない。そう...
収録日:2020/09/09
追加日:2020/12/04

コロナを克服し新しい日常を実現するための「3つの教訓」

中東におけるコロナ問題(3)変化する日常とサアディーの教訓

コロナ禍によりイスラムの生活習慣から、挨拶としての抱擁、茶店での談笑や情報交換など中東独特の風景が姿を消しつつある。山内昌之氏はイスラム世界がコロナ禍以降の新しい日常を獲得するために必要なポイントを、詩人サアデ...
収録日:2020/09/01
追加日:2020/11/18
山内昌之
東京大学名誉教授

ロバート・ケネディに直接訴えた満洲事変・日中戦争の教訓

小澤開作と満洲事変・日中戦争(9)ベトナム戦争への助言

「単刀直入」で「陰日向ない」、そして「情にもろい」。それが小澤俊夫氏が見るところの小澤開作のタイプだった。指揮者として成功した小澤征爾氏に、折にふれて投げかけた言葉から、そんな小澤開作の人柄が浮かび上がってくる...
収録日:2019/10/09
追加日:2020/11/09
小澤俊夫
小澤昔ばなし研究所所長

『ビジュアルマップ大図鑑 世界史』で一生モノの教養を学ぶ

独裁の世界史~番外編:世界史を一気通貫で見渡せる本

「独裁」をキーワードとして動画で世界史を一気通貫するのが本シリーズ講義だが、図版や地図を中心としたビジュアルと分かりやすい解説で人類史ともいえる世界の歴史を一気通貫できるのが、『ビジュアルマップ大図鑑 世界史』で...
収録日:2020/08/07
追加日:2020/10/23
本村凌二
東京大学名誉教授

本質をズバリとつかむ「直観力」はいかに獲得されるのか

渡部昇一に学ぶ教養と明朗(3)直観力の根源とは?

あるときは、エーゲ海を泳いで西洋文明と日本文明の違いを悟った渡部昇一先生。またあるときは、自慢の最新式のオフィスを見て、「これは上司は楽でいいですね。監視しやすいから」と喝破してみせた渡部昇一先生。さらに子ども...
収録日:2020/09/09
追加日:2020/10/23

「第二次米国革命」の延長線にある3つのフロンティア開拓

2020年度独立記念日演説と第2次米国革命(6)独立記念日演説の核心その4

演説の終盤ではいよいよトランプ氏のめざすアメリカ像として「第二次米国革命」の姿が明らかになる。それは「独立」のために戦い抜き、勝利を得た後はフロンティアを拡大するアメリカである。21世紀のフロンティアはどこへ向か...
収録日:2020/07/29
追加日:2020/10/15
東秀敏
米国安全保障企画研究員

トランプ大統領がその継承へと突き進む「米国革命」の本質

2020年度独立記念日演説と第2次米国革命(5)独立記念日演説の核心その3

トランプ大統領はアンチテーゼとして、自らが継承しようとする「米国革命」の正当性を強調する。「神」「アメリカ」「愛国者」といった単語を駆使して、独立戦争以来の姿勢を引き継ぐ構えを示すのだ。それは米国第一主義に他な...
収録日:2020/07/29
追加日:2020/10/15
東秀敏
米国安全保障企画研究員

コロナ禍で注目…ダニエル・デフォーの『ペストの記憶』

『ロビンソン・クルーソー』とは何か(7)『ペストの記憶』とデフォーの文学

最終回では、デフォーの『ペストの記憶』を紹介していく。カミュの『ペスト』のような首尾整った名作ではないが、それだけにこの作品には、虚実の境を往復しつつ読者に訴えるものがあった。それはコロナ禍にさらされたわれわれ...
収録日:2020/07/22
追加日:2020/10/13
武田将明
東京大学大学院総合文化研究科 教授

左翼の全体主義化を示す「キャンセル文化」とは?

2020年度独立記念日演説と第2次米国革命(4)独立記念日演説の核心その2

独立記念日演説は、ヘーゲル弁証法のテーゼに向かう。トランプ氏が敵と名指しするのは民主党で、彼らは「左翼文化革命」を意図する存在と糾弾される。最近話題に上る「ブラック・ライヴズ・マター」の運動や「キャンセル・カル...
収録日:2020/07/29
追加日:2020/10/08
東秀敏
米国安全保障企画研究員

「あなたの大統領」として語りかけて述べた「選民思想」

2020年度独立記念日演説と第2次米国革命(3)独立記念日演説の核心その1

ここからは4回に分けて、独立記念日演説の核心に迫っていく。1回目の今回は、まず演説の論理構造を支える「ヘーゲル弁証法」を理解した後、テキストの吟味に入る。トランプ支持層に訴える「米国例外主義」「謝罪外交からディー...
収録日:2020/07/29
追加日:2020/10/08
東秀敏
米国安全保障企画研究員

成功者による「プランド・ハップンスタンス・セオリー」とは

「幸福とは何か」を考えてみよう(8)「偶然」に身を任せてみますか

幸福かどうかは自分で決めるとしても、人は幸福に「なる」のか、あるいは幸福で「ある」のかという疑問は残る。フランス啓蒙思想のルソーは、現在という瞬間における私の存在感こそ幸福の鍵だと論じた。話題はさらに「幸福」と...
収録日:2020/03/19
追加日:2020/09/18

ハーディングとトランプがつくり出したのは別のアメリカ

ハーディングとトランプ~100年前の米大統領選を読む(5)新たなスタイルの政治家

ハーディングの特異性はいくつかの特徴によって語られる。後ろ盾を持たないことをよく理解していたため、エリート内でも対立を避け、共和党の重鎮からの信頼を勝ち取った。また、ビジネスの経験や縁故主義によって強く結束した...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/09/17
東秀敏
米国安全保障企画研究員

サウジのインバウンド消費に影響を与えたコロナ19感染拡大

イスラム世界におけるコロナ問題(1)サウジアラビアのコロナ対策

山内昌之氏が中東、イスラム世界におけるコロナ問題について解説する。コロナウィルスはイスラム諸国にも深刻な影響を及ぼしている。サウジアラビアはハッジ(メッカ大巡礼)と犠牲祭の規模を縮小した。イスラムの重要な行事の...
収録日:2020/08/04
追加日:2020/09/12
山内昌之
東京大学名誉教授

2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由

「ホメロス叙事詩」を読むために(1)ホメロスを読む

「ホメロス叙事詩」といえば、西洋古典中の古典。あまりの名高さに本棚にあっても「積ん読」してしまっている方も多いのではないだろうか。このシリーズ講義では、さまざまな勘どころ・読みどころを押さえ、日本語で読む『イリ...
収録日:2020/07/03
追加日:2020/08/30
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

独裁ができない戦前日本…大日本帝国憲法とシラスの論理

戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治

日本は明治以降、どのような考え方で近代国家をつくり、結果として昭和の敗戦を招いてしまったのか。実は、戦前の日本は非常に強権的で、国家主義的で、帝国主義的であるという歴史観は、あまり正しくはない。大日本帝国憲法も...
収録日:2020/02/26
追加日:2020/06/16
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授