東京大学が掲げる「自律的な大学運営」に重要な3つの視点
大学教育の未来~対話・デザイン・多様性(1)対話と自律の大学運営
東京大学が掲げる「多様性の海へ:対話が創造する未来」というスローガンは、日本の大学の新しい運営のあり方を見据えた指針である。多様な知を社会で共有するための対話の重要性や、大学の自律的な経営を可能にする新たな経営...
収録日:2024/06/26
追加日:2024/12/02
松下幸之助の答えは「人間の把握」と「宇宙の理法」の2つ
東洋の叡智に学ぶ経営の真髄(2)陰陽論の重要性
老荘思想の根幹には陰陽論がある。この世はつねに「陰陽」の2つのものが相まって形成・維持されているというものだ。この講義では、この陰陽論への理解をより深め、「乾坤」さらには「道徳」の概念を解説し、松下幸之助が「2つ...
収録日:2024/09/19
追加日:2024/11/28
遊女の実像…「苦界と公界」江戸時代の吉原遊郭の二面性
『江戸名所図会』で歩く東京~吉原(1)「苦界」とは異なる江戸時代の吉原
『江戸名所図会』を手がかりに江戸時代の人々の暮らしぶりをひもとく本シリーズ。今回は、遊郭として名高い吉原を取り上げる。遊女の過酷さがクローズアップされがちな吉原だが、江戸時代の吉原には違う一面もあったようだ。政...
収録日:2024/06/05
追加日:2024/11/18
なぜ校歌や社歌を歌うのか?音楽の重要性と中間集団の役割
独立と在野を支える中間団体(5)仲間意識の形成と中間集団の役割
仲間意識を高めるには、同じように歌う、同じように踊るなど、同じ儀式をする必要がある。これが集団行動をする社会的な生き物としての人間の本質に触れるところで、そのことによって助け合いや協力度を高めることができる。そ...
収録日:2024/06/08
追加日:2024/11/15
松下幸之助の独自性…PEファンドと比べて際立つ猛獣型手法
今求められるリーダー像とは(2)M&Aと経営統合…松下幸之助
時代の転換期にある今求められるのは猛獣型リーダーで、その典型的な人物が世界に認められた経営者、松下幸之助である。不幸・不運の連続だったその人生の中、なぜ「経営の神様」と呼ばれるようになったのか。彼の人生、その足...
収録日:2024/09/26
追加日:2024/11/13
アウトサイダーな乞食僧だった空海、なぜ密教の頂点へ?
空海と詩(1)空海の半生と詩的感性で開く密教世界
真言宗の開祖にして日本三筆のひとりである空海を「詩人」として理解していくのが、本講義の要訣である。鎌田東二氏によると、密教は詩的な感覚をフルに活用した宗教であり、詩が分からなければ密教は分からないという。最初は...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/11/02
誇りを奪い取れば、人間性はあっという間に壊れる
対談・反生命論(2)なぜ「才」より「魂」が重要か
平安時代の貴族は、普段は雅な生活に惑溺しているようでいても、いざ海賊など海外勢力の侵攻などがあった場合には、討伐に行く姿勢を崩さなかったために尊敬された。もし、「才」つまり勉強の力がどれほど優れていたとしても、...
収録日:2024/05/24
追加日:2024/10/25
平安時代から続く伝統…『源氏物語』の最大の特色は口承性
日本語と英語で味わう『源氏物語』(2)『源氏物語』が描いたリアリティ
時代を越えて読み継がれる『源氏物語』の魅力は、人間のリアリティがとことん描かれていることにある。愛読者だったという藤原道長はもちろん、白河上皇や本居宣長といった、その後の歴史的人物にも愛され、いろいろと論じられ...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/10/21
対談 | 林望/ロバート キャンベル
だべったら生存期間が倍に…ストレスマネジメントの重要性
新しいアンチエイジングへの挑戦(1)患者と伴走する医者の存在
「百年健康」を旗印に健康寿命の延伸とアンチエイジングのための研究が進む医療業界。そうした状況の中、本職である泌尿器科の診療とともにデジタルセラピューティックス、さらに遺伝子を用いて生物としての年齢を測る研究など...
収録日:2024/06/26
追加日:2024/10/10
なぜ生物は「生きているだけ」で素晴らしいか…変異の大切さ
ヒトの性差とジェンダー論(8)変異こそ生物として大変重要な特徴
「子どもがゲイの場合、母親の育て方が間違っていたのか」「多様性は生き残りのためということを踏まえて、今を生きる世代が考えなければいけないことは何か」など、本講座終了後、さまざまな質問が会場から寄せられた。長谷川...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/10/07
結婚も競争も個人の責任…「家」の崩壊と個人化社会の現実
ヒトの性差とジェンダー論(7)「配偶」と「個人化」の問題
結婚・配偶者選択の文化が大きく変わっている部分もあるが、それは生物学的に見ると、どう位置づけられるのだろうか。実は、生物学的に見ただけでも、雄雌がどうやって配偶して、一緒になって、子どもを持つかということには、...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/30
死にやすい?おしゃべり?…生物学的にみた身体と脳の性差
ヒトの性差とジェンダー論(6)身体と脳の性差と生業変化による影響
女性よりも男性のほうが大きい、毛深い、死にやすい――この3点はヒトだけでなく哺乳類全般にいえる身体的性差である。また、脳の性差として、空間・三次元認知は男性のほうが得意で、発話は女性のほうが優れているともいわれるが...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/23
生物学的性差と文化的ジェンダー概念の入れ子構造の難しさ
ヒトの性差とジェンダー論(5)生物学的性差と文化
第二次世界大戦下、その影響で飢餓が続いたオランダで集団としてそのときに生まれた男の子にゲイが多いという話がある。それは母親が極度のストレスを受けた生物学的影響だというが、一方で日本の戦国時代のような戦場で見られ...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/16
気密なき断熱は無力…冬の寒さ対策に気密が不可欠な理由
断熱から考える一年中快適で健康な住環境(6)気密の必要性と断熱改修の効果
冬の寒さ対策において欠かせないのは実は断熱だけでない。もう一つのキーワードが「気密」である。残念なことだが、日本の家は断熱・気密性が不足しているという前氏。本当に冬暖かく、足元から快適に過ごしたいという場合には...
収録日:2024/06/20
追加日:2024/09/15
原型は全て雌型…雄化が大変な哺乳類の性決定プロセス
ヒトの性差とジェンダー論(4)哺乳類の性決定と脳の性分化
哺乳類は全ての個体がまず雌になることがデフォルトとしてつくられている。そこから雄になる(雄化)ためには、性決定遺伝子XYのうちY染色体さえあればいいというわけではないという。受精卵の初期からさまざまな遺伝子やホルモ...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/09
なぜ平成は失敗したのか…究極の競争社会と日本の特殊性
『タテ社会の人間関係』と文明論(5)建前で動く日本社会と平成の失敗
「海外よりも、より究極の競争をしてきたところがあるのではないか」と、『タテ社会の人間関係』で示唆した中根氏。「タテ社会」の日本では、法制度は建前としての役割が大きく、契約が情緒的な駆け引きの道具になっているとい...
収録日:2024/05/27
追加日:2024/09/05
永遠の課題は透明性…国際NGOに求められるガバナンス意識
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(5)海外協力隊と国際交流
「人間の安全保障」のためにできる活動は、個人単位でも幅広くある。その1つが海外協力隊である。課題はあるが、誰でもその人の経歴や能力を生かせば国際貢献できるということだ。その可能性について、国際NGOに必要な透明性や...
収録日:2024/04/27
追加日:2024/09/04
ピューリタンの2つの柱と3つの人生哲学とは
アメリカの理念と本質(3)ピューリタンの特性と影響
ピューリタンは「聖書を信じろ」という柱と、「予定説」という考え方にもとづき「勤勉を尊ぶ」という柱で支えられている。そこから「謹厳、勤勉、謙虚」という人生哲学が生まれ、富の蓄積を尊ぶ倫理が資本主義の精神を産んでい...
収録日:2024/06/14
追加日:2024/09/03
父親の育児…世話をするタヌキ、いないほうがいいアザラシ
ヒトの性差とジェンダー論(3)動物たちの性差と配偶行動
雄同士の競争が激しいアシカでは、勝ち残った雄は大勢の雌を取り込んで生殖するが、子が産まれる頃には姿を消す。一方、グッピーや鳥のように、雄が雌に自身の美しさなどをアピールし、選んでもらおうとする例も多い。また、ヒ...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/09/02
冷房をつけると気持ち悪い…断熱性能の低さが影響する問題
断熱から考える一年中快適で健康な住環境(4)冷房効果を左右する断熱性能
年々過酷さを増す夏の暑さ。室内での熱中症患者も多くなっているが、冷房の使用をためらってしまう人も少なくない。冷房の使用を躊躇する理由として、節電やエアコンの不快さといった動機が挙げられるが、電力事情や断熱性能の...
収録日:2024/06/20
追加日:2024/09/01
封建主義に戻ってはいかない…倫理的資本主義という方向性
人の資本主義~モノ、コトの次は何か?(6)倫理的資本主義
倫理的資本主義は、ドイツの哲学者マルクス・ガブリエルが提唱する新しい資本主義である。その考えの基本は、資本主義初期に渋沢栄一が考えた「道徳経済合一説」とも、アダム・スミスの「道徳経済論」とも共通する。また、人が...
収録日:2024/04/11
追加日:2024/08/31
ミミズ、アンコウ、植物…こんなに違う性決定の多様性
ヒトの性差とジェンダー論(2)卵子と精子と性決定
多細胞生物の配偶子は卵子と精子の2種類に分かれている。卵子は大きく栄養があるが、動きにくい。精子は小さいが、よく動く。この両者が合体して次世代の多様性が保全されるのだが、卵子と精子の分断によって、その性には雌雄同...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/08/26
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
近年、「LGBTQ」ということばが人口に膾炙し、いろいろ性のあり方についての議論が多く行われるようになったが、そもそも生物学的な性、その違いについては周知されていないのではないだろうか。いったい性とは何なのか。性差は...
収録日:2024/05/18
追加日:2024/08/19
「暴力はいけません」では済まない…国際社会が抱える難題
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(2)国際社会の問題点と人間の本性
なぜ国際社会は世界から戦争や紛争を止めることができないのだろうか。その原因について、「国家とは何か」といった根本的な問いから考える。しかし、そこには「暴力の独占」を正当化する国家を超越する「至上の権力」がない国...
収録日:2024/04/27
追加日:2024/08/14
生き方を変える時代へ――リスキリングに求められる自律性
大人の学び~発展しつづける人生のために(5)大人のリスキリング
理論だけ理解しても処方箋は出てこない。よりよい選択ができるようになるためには、現実に合わせなければいけない。そこで昨今注目を集めているのが大人のリスキリングだが、リスキリングとは「自分の使い方を変えて、次の使い...
収録日:2024/02/18
追加日:2024/08/05
新型うつ、発達障害…「仕事」や「コミュ力」にも寛容性を
メンタルヘルスの現在地とこれから(5)新型うつと発達障害
近年、増えているといわれる「新型うつ」や「発達障害」について、どう考えればいいのか。「コミュ力」が高い人が偉いという社会的風潮が蔓延する中、そうでない人が相対的に目立ってしまい偏見を持たれることがあるのだが、そ...
収録日:2024/04/17
追加日:2024/07/13
ジャスト・イン・タイム…物流業界の生産性が低い要因とは
物流「2024年問題」~その現実と打開策~(3)「2024年問題」を乗り越えるために
2024年4月、物流関連法が可決成立し、政府が「2024年問題」の改善を後押しする動きを見せている。労働時間の短縮と賃金単価の上昇を同時に進めるためには、生産性の向上が必須だが、どうすればいいのか。中継輸送、モーダルシフ...
収録日:2024/04/30
追加日:2024/07/02
マイクロソフトがOpenAI に巨額投資、賭けたナデラの先見性
サム・アルトマンの成功哲学とOpenAI秘話(8)OpenAIとマイクロソフト
資金面で苦境に立たされていたOpenAIに多額の投資をし、技術も提供してバックアップしたのがマイクロソフトだった。それは結果的にマイクロソフト自身の地位も復活させることになったが、そこには、マイクロソフトを率いるサテ...
収録日:2024/03/13
追加日:2024/06/07
地熱、洋上、潮汐…地理的特性を生かした発電方法の可能性
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(8)グローバル連携と洋上、地熱
世界的な課題であるエネルギー問題を解決するため、日本国内でサステナブルな電力を無駄なく運用するというローカル的な考え方とともに、グローバルに世界連携をつくるということを考える必要がある。そこで今回の講義では、光...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/06/01
時空間を自由に移動!分散化で期待される電力消費の冗長性
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(5)デジタルインフラと電力のこれから
人体における神経と血管の相互補完関係のような、デジタルインフラと電力供給網の密接な関係はいかに構築できるのか。既存の電力設備を活用する最もシンプルな方法や、消費者の近くに点在するデータセンターを活用した、分散型...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/05/11
がん治療にも応用、オートファジーによる疾患制御の方向性
オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(5)オートファジーと疾患の関係
オートファジーは人間の疾患とどのように関係しているのか。大隅良典氏の研究を皮切りに、急速に発展してきたオートファジー研究だが、その研究成果は医学の分野において、薬剤の開発やがん治療への応用など、新たな手法を生み...
収録日:2023/12/15
追加日:2024/04/14
北京大学、清華大学…大学間連携と対話のチャネルの重要性
東京大学の新たな挑戦(4)大学間の交流と対話のチャネル
人材の交流を活発にすることと同時に、世界の大学とのグローバルな大学間交流を活発にすることも大切になる。東京大学は藤井総長のもとで大学間の行き来を積極的に行っていて、大学間連携がどんどん強化されているという。では...
収録日:2023/11/20
追加日:2024/03/20
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
バブル崩壊以降、いまだに低迷し続ける日本経済。その間、政府はさまざまな財政政策を打ち、浮上の糸口を探ってきた。では、これまでの財政政策は失敗だったといえるのだろうか。財政政策を評価する議論はそれほど単純ではない...
収録日:2023/12/14
追加日:2024/03/07
トランプ政治で加速する分極化…2024年大統領選の行方
加速する「アメリカの政治的分極化」と今後の可能性
政治的分極化が進んでいるアメリカ。特に共和党内での分裂が顕著で、2023年10月には下院議長選挙が大混乱した。この背景にはイデオロギー的、感情的な分極化がある。トランプ政権以降、分極化が加速すると、中道が失われて両極...
収録日:2023/12/21
追加日:2024/02/20
慢性デフレと急性インフレが同時進行…日本の危機と現状
深刻化する「複合危機」を分析する(2)世界の危機、日本の危機
世界的な危機としては、パンデミック、戦争、エネルギー危機をはじめ、金利高騰やインフレ、気候変動などがある。日本では、特に慢性デフレと急性インフレの同時進行、少子高齢化、自然災害などの危機が注目されている。これら...
収録日:2023/12/21
追加日:2024/02/18
男性は「ほめる」のが苦手?傾聴から始まる「ほめる」技術
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(2)「ほめる」技術
人をほめる目的は何なのか。それは、相手にその行為を繰り返してほしいからである。主体は相手、DMUは相手だということだ。また、考え、伝え、聴き、議論するための「重要思考」の中で、「ほめる」は「聴く」のところに分類され...
収録日:2023/10/06
追加日:2024/01/31
ガザの安定と復興は可能か…パレスチナ自治政府の可能性
パレスチナ問題…解決への道(3)ガザ再建への早すぎる問い
いかにすればガザの安定と復興は可能なのか。戦争終結が見えてこない現在、このガザ再建への問題提起は現状では早すぎるといわれるだろうが、今後の中東を平和と秩序に導く核心的な問いである。政治主体をパレスチナ自治政府に...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/01/29
ソクラテスが竪琴!? 老年から新しいことを始める柔軟性
キケロ『老年について』を読む(3)老年には体力がないのか
歳をとって体力が衰えるのは、当たり前のことである。「老年には体力がないのか」という問題設定に対してカトーの答えは、肉体的なことは若い頃に適わなくても、自覚的に精神を磨いていけば、歳をとってから優れた才能を発揮す...
収録日:2023/06/12
追加日:2024/01/20
議論と秩序…仏教、儒教、法家の影響と十七条憲法の独自性
聖徳太子「十七条憲法」を読む(6)条文を読む…仏教と礼
十七条憲法を読むときに意識したいのは、仏教、儒教、法家など、当時東アジアの先進性を支えていたその教えと、それらによる影響である。しかも、それらにただ従順に従うのではなく、国家の方向性を定めるための舵として利用し...
収録日:2023/08/24
追加日:2024/01/11
国連改革は可能か…残されているのは「西側同盟」の可能性
ポスト国連と憲法9条・安保(2)有志多国籍軍と西側同盟の可能性
現行の国連には、常任理事国の「拒否権」に由来する構造的な問題がある。では世界平和の実現をより難しいものにしているその問題を克服する方法として、いったいどのような策があり得るだろうか。「第2国連」「有志多国籍軍」「...
収録日:2023/11/01
追加日:2024/01/02
仏教を重んじる深い理由…なぜ親鸞は聖徳太子を尊敬したか
聖徳太子「十七条憲法」を読む(4)聖徳太子の思想と日本の独立性
十七条憲法について、「中国で隋の直前の時代にあたる北朝の文書(六条詔書)を模倣したものではないか」「中国の思想のパッチワークではないか」といった指摘もある。もちろん、似ている部分や取り入れている部分もある。しか...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/28
近代の超克への道…「多様性ある一元論」とポストモダン
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(7)近代の超克という課題
昭和10年代のいわゆる日本の全体主義は批判されがちだが、なぜそこに向かうことになったのかを冷静に見直す必要があると片山氏は語る。当時の「西洋の没落」の流れを受け、アジアや日本が自らの独自性を見出そうとした世界の趨...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/23
賃金上昇の格差が経済を活性化!?最適なインフレ論の真相
インフレ社会への転換と日本経済の行方(2)賃上げの問題と最適なインフレ論
「停滞と安定の時代」といわれる20年以上のデフレ社会が終焉を迎え、インフレ社会へと移行する日本経済。その大きな変化の中で重要なのは賃金についてである。賃上げの問題は実体経済、とりわけ企業経営に非常に大きな影響を与...
収録日:2023/11/01
追加日:2023/12/19
正々堂々の敵は避けるべし…気・心・力・変を治める重要性
『孫子』を読む:軍争篇(5)4つの治め方と戦闘上の法則
戦いのポイントとして「気」「心」「力」「変」という4つを挙げ、それらを治めることの重要性を説く孫子。それぞれどのようなことなのか。そして、最後に戦巧者として「してはいけない」という戦闘上の法則を挙げて締めくくる軍...
収録日:2020/06/16
追加日:2023/12/18
西洋の二元論と東洋の多様性ある一元論…岡倉天心の喝破
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(6)西洋の二元論か東洋の一元論か
戦時中に伊福部昭の音楽が多く取り上げられた背景には、日本全体をとりまく、ある傾向の影響もあった。それは、岡倉天心のような「アジアは一つ」とも似た一元論的な思想である。西洋の没落とともに浮上したこの思想とはいかな...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/16
律令国家への道…皆「凡夫」だから人の意見を聞き調和せよ
聖徳太子「十七条憲法」を読む(2)十七条憲法の特徴と聖徳太子の先進性
十七条憲法の特徴は、日本の新たな国づくり、その秩序・維持のため、君(天皇)と民(人民)とを結ぶ「官人(役人)」に対する心構えを説いたところである。日本が氏族社会から律令社会に移行し、当時の東アジアの国々と伍する...
収録日:2023/08/24
追加日:2023/12/14
なぜ仮名序で六歌仙を批評?ポイントは「さま」と社会性
『古今和歌集』仮名序を読む(6)六歌仙の先輩たち
古来、謎とされてきたのが「仮名序」で登場する六歌仙への批判めいた言葉である。六歌仙とは、『古今和歌集』の撰者から数えて50~80年ほど先輩にあたる、僧正遍昭、在原業平、文屋康秀、喜撰法師、小野小町、大伴黒主の6人であ...
収録日:2023/07/05
追加日:2023/12/13
職場への不満は6割以上~ポイントは隠蔽、心理的安全性…
組織心理学~「不満」を生かす(1)不満・相談・予防
「職場に不満を持っている人が6~7割いる」というデータがある。経営者にとっては衝撃的なデータだが、実はリーダーのリーダーシップによってその割合は大きく変わるという。いったいどういうことなのか。不満にも妬み同様「い...
収録日:2023/06/21
追加日:2023/12/08
問題は日本的雇用慣行の機能不全…鍵は労働市場の流動性
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(4)賃金を上げるための改革
賃金の上がらない要因として、「労働生産性」に引き続き「労働市場の構成」に焦点を当てる。日本の労働市場は「専業主婦つき男性正社員」を想定してきたが、現在は想定外の労働者が増加し、それが社会に歪をもたらしている。こ...
収録日:2023/06/30
追加日:2023/11/21
日本のバイタリティと近代管弦楽の融合…伊福部昭の独創性
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(2)東洋が見直され始めた時代
チェレプニン賞で1位を獲得した伊福部昭。彼が作曲した「日本狂詩曲」は、日本の祭りのバイタリティと西洋近代のオーケストラの融合であった。民族音楽ではなく、世界のどこでも交響楽団と譜面があれば、日本の祭りが猛烈な音響...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/11/18
日本の技術はスゴイ!世界が注目する日本企業の可能性
半導体から見る明日の世界(11)3次元半導体の世界と日本の可能性
限界を超えたともいわれている半導体の超微細化は、ついに2次元から3次元の技術に突入した。しかし、半導体の技術が高度化すればするほど、それを加工して製品化するためにはさまざまな特殊技術が必要となる。さらに、それらの...
収録日:2023/07/14
追加日:2023/11/06
世界の超富裕層は日本の比ではない…国単位の政策の限界性
経済と社会の本質を見抜く(2)マクロ政策に対するミクロ的視座
続いて考えるのは、それぞれの社会の「違い」がどのように影響するのか、ということである。欧米と日本では、労働市場の構造からして異なる経済を持っており、それが金融政策にも影響を与えている。そもそも「日本」や「アメリ...
収録日:2023/08/09
追加日:2023/11/05
AIに置き換わる仕事は?最後に人間に残される仕事は?
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(6)生産性と真善美
AIがさまざまな形で仕事をアシストしてくれることが実践的に示され始めている。しかしAIの台頭は、人間の仕事が奪われてしまうのではないかという懸念も呼ぶ。AIの活用が当たり前となった未来で、私たち人間に残される仕事とは...
収録日:2023/08/01
追加日:2023/11/01
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
現在、世界中でインフレが発生し、日本でもここ1年ほど急激なインフレ(物価上昇)が進んでいる状況である。とはいえ日本は、長い間デフレに苦しみ、経済が停滞してきた過去がある。しかも戦後、デフレを経験したのは日本だけな...
収録日:2023/06/30
追加日:2023/10/31
大奥からもっとも嫌われた男・徳川斉昭の致命的な欠陥
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(4)斉昭と水戸藩、その個性と宿命的矛盾
なぜ水戸藩主・徳川斉昭は大奥からもっとも拒否されたのか。一般的には優れた政治家として知られる斉昭には見逃せない致命的な欠陥があり、最終的に幕府政治から外されることになる。それは彼の側近である藤田東湖が心配してい...
収録日:2021/03/08
追加日:2023/10/24
徳川幕府を動かした「大奥」の強大な政治力とスキャンダル
江戸時代を支えた大奥(2)政治を動かした大奥の女性たち
プライベートな空間を取り仕切る場としてつくられた大奥だが、その役割は政治にも及んでいた。とくに人事面においては、その人脈を武器に表の政治を支えた大奥の女性たちがいた。大奥で存在感を発揮した歴々の女性の活躍を追う...
収録日:2023/08/21
追加日:2023/10/22
考えてみれば人類が発展したのは「性悪説」の時代だった
電脳社会の未来(6)人類は性善説によって滅びる
理解しておかなければいけないのは、人類の発展を支えたのは「性悪説」だということである。だが、現在は「生まれただけで素晴しい」という性善説ばかりがもてはやされている。それでは、しつけも教育もできるはずがない。そし...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/10/20
なぜ将軍家慶は忌み嫌っていた斉昭の子をかわいがったのか
徳川将軍と江戸幕府~家慶と烈公斉昭(3)家慶と斉昭の歪な関係性
優秀な政治家だと思われた水戸の徳川斉昭を、徳川家慶は幕府から外す決断をする。厳しい倹約政策を行いすぎた斉昭に圧力がかかったわけだが、斉昭が引退を迫られたのはそれだけが理由ではなかった。家慶と斉昭の間にどのような...
収録日:2021/03/08
追加日:2023/10/17
「生成AI」実装の衝撃…人工知能の歴史と特長
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(1)「生成AI」の画期性
ChatGPTに代表される「生成AI(Generative AI)」が社会を、そして仕事を、大きく変えようとしている。日本マイクロソフト株式会社の渡辺宣彦氏によれば、生成AIは「人間の英知をすべて装備している」という。では、いったい、...
収録日:2023/08/01
追加日:2023/09/27
ガンジーに影響を与えたインドの古典『マハーバーラタ』とは
インド神話の基本を知る(1)インドの特性と神話の成り立ち
インド神話とはどのようなものだろうか。内容を知る前に、まずはインドという地理的場所、歴史の特殊性を押さえておこう。また、最も古い記録である『リグ・ヴェーダ』から派生した叙事詩『マハーバーラタ』内にある「バガヴァ...
収録日:2022/06/07
追加日:2023/09/17
なぜ世界の半導体不足は起きた?台湾TSMCと日本復活への鍵
半導体から見る明日の世界(1)世界的な半導体不足と日本の可能性
世界的な半導体不足によって、一時、自動車や家電製品の生産に大きな影響を及ぼした。さらに新型コロナウイルスのパンデミックとロシアのウクライナ侵攻が拍車をかけ、半導体生産の不安は全世界に広がった。今や自動車から家電...
収録日:2023/07/14
追加日:2023/08/28
現場の本音でわかるハラスメントの実態とリーダーの行動
ハラスメント防止に向けた風土づくり(3)心理的安全性の欠如で起こった事例
ハラスメントの具体的な事例を見ると、周囲が声をかけたり話を聞いたりしていれば解決したかもれないと思うケースが多い。当事者の周辺が意見をしたり、注意を促したりできない職場は、心理的安全性が欠けているといえるのでは...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/08/27
皮膚医療を変える皮膚常在菌の可能性と個別化医療の将来
最強の臓器「皮膚」のふしぎと最新医療(3)未来の皮膚医療
未来の皮膚医療のカギになるものの一つに「皮膚常在菌」がある。腸の健康を左右する腸内細菌同様、善玉菌と悪玉菌のバランスにより、皮膚のみならず全身の健康増進が期待できそうだ。最後に、症状に応じたきめ細かな個別化医療...
収録日:2023/05/30
追加日:2023/08/26
20億人以上が肥満…飽食の時代に大事な「選食力」3カ条
飽食時代の「選食」のススメ(1)選食の提唱と「食の多様性」
世界の肥満者数が増加の一途をたどり、偏食や低栄養などの問題も叫ばれている昨今。そんな飽食の時代に対応するための食への態度として堀江氏が提唱するのが、食事の質と量を見極める「選食」である。では選食とはいったいどの...
収録日:2023/05/23
追加日:2023/08/24
ハラスメントを助長する全体主義、無関心、属人思考、圧力…
ハラスメント防止に向けた風土づくり(2)ハラスメントと心理的安全性の関係性
ハラスメントを助長している組織風土には、全体主義、無関心風土、属人思考風土、圧力的雰囲気があり、これらの根底にあるのは「心理的安全性の欠如」だと青島氏は語る。心理的安全性はコミュニケーションの基盤となるものだが...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/08/20
皮膚から始まるアレルギーマーチ、スキンケアは超重要
最強の臓器「皮膚」のふしぎと最新医療(2)アトピー性皮膚炎とアレルギーマーチ
国民のほぼ1割が悩むアトピー性皮膚炎。子どもの頃に発症すると、その後いろいろなアレルギー疾患が行進していくかのように現れる「アレルギーマーチ」につながる例も多いという。かつては「アレルギー体質」と考えられていたも...
収録日:2023/05/30
追加日:2023/08/19
魂の苦悩に耐える「こらえ性」こそ日本人には大切である
人生のロゴス(12)最後には必ず正しい道に到達する
永遠の苦悩に向かって生きようとする人間は、失敗と間違いの連続である。だから、〈心さえ歪んでいなければ、最後には必ず正しい道に到達すると思っている〉というような言葉に感激する感性がないと、苦悩に挑戦もできない。今...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/08/11
熱しやすく冷めやすい日本の国民性、一番の元凶はメディア
ポスト冷戦の終焉と日本政治(7)日本の政治制度、今こそ改革すべし
日本の政治は改革する余地がたくさんあるのに、どんな小さな改革も諦めてしまう。日本の国民性とも関係があるが、そこは政策の議論よりも政局をより多く報じてきたメディアの責任が大きいと中西氏は言う。激変する世界に対応す...
収録日:2023/05/24
追加日:2023/08/08
小さな神々と精霊…ケルト神話と日本神話の不思議な共通性
ケルト神話の基本を知る(2)精霊信仰的な多神教
ケルト神話はさまざまな伝承を寄せ集めて再構成されたものなので、世界の始まりや人間の起源について分かっていないことも多い。では神についてはどうだろうか。宗教学的分類でいうと多神教で、アニミズム的要素を持っている神...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/07/30
『ハムレット』への誤解…理性と情熱の間で揺れる主人公
深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(2)『ハムレット』が描く「理性と情熱」
シェイクスピアの代表作といえば『ハムレット』である。ハムレットのことを「憂鬱な悩める貴公子」とイメージしている方が多いかもしれないが、そこには大きな誤解があると言う河合氏。冷たい理性と熱い情熱の対比こそこの作品...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/07/20
「ネット集合知」に対する性善説を覆したQアノン的現実
ChatGPT~AIと人間の未来(6)「ネット集合知」の理想と現実
インターネットの創成期は、性善説的な「ネット集合知」に対する楽観主義に満ちていた。「皆で意見をあわせていくと、かなり正確な答えが出てくる」という理論もあり、インターネットの集合知が社会を良くしていくと考えられた...
収録日:2023/03/15
追加日:2023/06/22
政策決定…政権の学説つまみ食い、学者からのアプローチ
政権と経済政策~政治を動かす経済学説(3)政治的決断と学説の可能性
学者が生み出す新しい理論、知見は、さまざまな形で政治や政策と関わりあってきた。それは経済政策だけでなく、ケネディ政権によるアポロ計画のように科学政策を採用することで政権基盤を確実なものにしてきた例もある。しかし...
収録日:2023/03/31
追加日:2023/06/20
イヌは人間の言葉を理解できるか…嗅覚と知能と愛着形成
もっと知りたいイヌのこと(2)イヌの知性に迫る
人間のパートナーとして進化してきたイヌの知性について、われわれはどこまで知っているだろうか。まず、その世界認識は嗅覚に始まるが、身体や顔の構造上、制限される能力も多い。「しつけ」の途中で感じる「イヌは人間の言葉...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/06/19
徳川家康ではなく織田信長…司馬文学が描く「別の可能性」
司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(5)移動と破壊と自由の実現
『ペルシャの幻術師』に始まった司馬文学は、『草原の記』で終わる。大陸ロマンを奉じた司馬遼太郎にとって、馬賊への憧れから転じた「移動と破壊と自由の実現」という夢を日本の歴史小説で仮託させたのが「英雄が自由な創意で...
収録日:2023/03/16
追加日:2023/06/18
AIはヒット商品を予測できるか…人間の真の創造性とは?
ChatGPT~AIと人間の未来(4)AIは未来を読めるか
AIはヒット商品を予測できるのだろうか。これは論争的な問いだが、ヒット作品に一定の傾向はあるだろうから、「そこそこのもの」はできる可能性がある。だが、AIに丸投げしてしまったら、人間の芸術は破壊されてしまうのではな...
収録日:2023/03/15
追加日:2023/06/08
マルクス主義から革命へ…政治体制をも変える学説の影響力
政権と経済政策~政治を動かす経済学説(1)政治と学説の関係性
政治経済に関する学問的な探求と、現実の政治体制や政策実行は、実際にどのように関わり合っているのだろうか。分けて考えられがちな両者の結びつきを、共産主義を打ち出したマルクスなどを例にして捉え直していく。(全3話中第...
収録日:2023/03/31
追加日:2023/06/06
お妾さん文化、不倫騒動…時代で変わる価値観の多様性
江戸とローマ~娼婦と遊女(4)変化する価値観と遊女文化
明治以降、ヨーロッパのキリスト教文化の影響を受けてきた日本人は、そうした近代の価値観に基づいて吉原についても批判する。だが、歴史的な事象は、同時代の価値観、あるいはその地域の価値観に基づいて考えてみるべきもので...
収録日:2021/08/20
追加日:2023/05/08
「2年目のジンクス」は本当?原因の推定に関わるバイアス
〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(5)思考のバイアス〈後編〉
止まった時計を見て「電池切れかな」と考えるように、私たちは日常的に現象の原因を推定する「アブダクション(仮説推論)」を行っている。そんな何気ない普段の思考の中にも認知バイアスが潜んでいる。今回は、ある病気による...
収録日:2023/01/23
追加日:2023/05/05
B型は変わってる?深刻な「確証バイアス」に陥らぬために
〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(4)思考のバイアス〈中編〉
第一印象、血液型判断など、私たちの思考において「確証バイアス」がかかる場面は少なくない。いったい確証バイアスとはどのようなものなのか。その1つ、「演繹推論」を明らかにするため、取り上げるのは「ウェイソンの選択課...
収録日:2023/01/23
追加日:2023/04/28
味噌で免疫力を高める!無限の可能性を秘める発酵食品
和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(3)発酵食品と免疫
驚くべき実験がある。餌に含まれる物質Xの有無によって、放射能被曝したネズミの細胞蘇生率が大きく違うというのだ。免疫力を高める物質Xの正体は、味噌。日本人なら誰もがなじんでいる食材だ。味噌に免疫力を高める効果をもた...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/22
思考のバイアスを理解するために知るべき3つのタイプ
〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(3)思考のバイアス〈前編〉
私たちは思考することによって未来の予測や他者とのコミュニケーションを可能にしているが、実はそこにもさまざまなバイアスが潜んでいる。今回は、「思考のバイアス」の理解を深めるために、まずは思考の分類について確認する...
収録日:2023/01/23
追加日:2023/04/21
肉と野菜を一緒に食べるわけ―免疫メカニズムと和食の関係性
和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(2)和食は免疫食事
世界に「免疫食事としての和食」を提唱している小泉武夫氏。免疫を高めるのに必要なのは、繊維、発酵食品、菌体の摂取だということで、米・スタンフォード大学の研究者も同様の研究を進めている。今回は免疫のメカニズム、およ...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/15
代表性ヒューリスティック…差別や偏見につながるバイアス
〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(2)概念のバイアス〈後編〉
なぜ多くの人が、「連言錯誤」といった非論理的な推論をしてしまうのだろうか。そこには、経験の少ない、あるいは馴染みのない概念への判断に潜む「代表性ヒューリスティック」というバイアスが深く関わっている。差別や偏見に...
収録日:2023/01/23
追加日:2023/04/14
民を守り、公平に運用せよ…家康が力を入れた法整備とは
徳川家康と貞観政要(5)法整備の重要性
教育以外にも治政において重要なものは他にもある。徳川家康も太宗も非常に力を入れたのが法整備、つまり法律である。民のための法律をつくり、それを正しく運用してこそ平安の社会が築ける。今回の講義では、太宗と家康の法政...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/04/09
非合理なのに誰もがハマる「概念のバイアス」とは
〈続〉認知バイアス~その仕組みと可能性(1)概念のバイアス〈前編〉
私たちは日々、さまざまな情報を処理し、判断や思考をしている。そのプロセスを支えるのが、経験から通して得られる概念の知識と、それを用いて情報をカテゴリー化する認知機能である。しかし、人間にとって基本的であるこれら...
収録日:2023/01/23
追加日:2023/04/07
霊性文明の危うさと、無限成長の危うさに共通するもの
逆遠近法の美術論(5)インパール作戦と無限成長はイコール
江戸時代とビザンティン帝国は、近いところまで到達したと言われる霊性文明――。特に、幕末の日本人の生活を見ていると、本当に霊性文明を感じる。日本人はみな武士道に憧れ、武士のような指導階層がいたからである。しかし、明...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/04/07
「私=私」ではなく「私は私ではない」
逆遠近法の美術論(4)霊性文明と「脱聖化」
仏教大国のミャンマーではコシノジュンコ氏のファッションショーが喝采を浴びたが、東洋で評価されるのは平面図で、本来はこれこそが人間の循環の文明の発想である。そのことを理解するためにも八反田友則氏の絵を見てほしい。...
収録日:2022/08/30
追加日:2023/03/31
弘文館と昌平黌…儒学を基盤にして幹部の知性を底上げする
徳川家康と貞観政要(3)文治政治の象徴「弘文館と昌平黌」
太宗の唐王朝でも、徳川家康の江戸時代でも、武断政治から文治政治に転換するのはたやすいことではなかった。そこで、そのための基礎として、太宗は正殿の隣に文治政治を象徴する「弘文館」を建設した。家康はそれに倣い、やが...
収録日:2020/01/11
追加日:2023/03/26
日本経済の強靭性を高めるタイミングは今…必要な戦略は?
世界経済の見方とIMFの役割(6)これからの世界経済と日本経済への視座
パンデミックに始まり、金融のタイト化、大幅な金融緩和、地政学的リスクの増大と、わずかの期間に世界経済は激しい波に晒されている。デフレ懸念がインフレ懸念に逆転すると、その圧力はさらに強まっている。また、ウクライナ...
収録日:2023/01/11
追加日:2023/03/09
ミルトン・フリードマン…金融政策の復権と自由市場の重要性
本当によくわかる経済学史(13)20世紀最大の経済学者フリードマン
大恐慌の後、ケインズ的な「大きな政府」が主流だったところに登場したのが、ミルトン・フリードマンである。彼は過去のデータや歴史的実例に基づいて理論を検証し、改善していくという「実証主義」を唱えた。そして、ケインズ...
収録日:2022/06/08
追加日:2023/03/01
1000兆円規模の可能性?台湾有事の日本への影響は甚大
台湾有事を考える(8)日本への影響と国際社会の支援
台湾有事による日本への影響はどれくらいになるのだろうか。サイバー攻撃による社会経済システムの機能不全、原発へのミサイル攻撃など想定される可能性を踏まえて考えると、損害はGDPの数年分になるのではないかという予測もあ...
収録日:2022/12/19
追加日:2023/02/27
歴史書が描く「英雄の歴史」ではわからない古代中国の二面性
古代中国の「日常史」(2)「木簡」「竹簡」でみる古代中国の日常風景
紙が普及する以前、古代中国では木簡や竹簡に様々な記録をしていた。物として残りやすいそれらの媒体が、当時の人々の生活を調査する上で重要な史料になっている。『史記』や『三国志』などの歴史書だけでは知り得ない、古代中...
収録日:2022/09/09
追加日:2023/02/12
大航海、資本主義、中国・ロシアの変容…モンゴルの重要性
モンゴル帝国の世界史(7)近代への礎をつくったモンゴル帝国
モンゴル帝国がユーラシアの大部分に及んだことで、後世にさまざまな影響をもたらした。その一例が中国の「省」である。また、モンゴル帝国時代に東西交易が盛んになったことが、のちの大航海時代にもつながり、ペストも資本主...
収録日:2022/10/05
追加日:2023/02/11
理性・気概・欲望…ポリスとの類比でわかる「魂の三部分説」
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(9)魂の三部分説
国家論を議論しているようにみえる『ポリテイア』だが、本当のテーマは「魂(プシューケー)」ではないか。ポリスにおける正義・不正を見ることで、類比的に、人の魂を考察できるからだ。ポリスの階層(守護者・軍人・生産者)...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/10
ゲノム編集技術も培養肉へ展開可能!課題は社会受容性
培養肉研究の現在地と未来図(5)これからの培養肉研究と社会受容性の問題
技術がいくら進歩しても、それを人々が拒んで使わなければ、その技術は社会に普及しない。進展著しい培養肉研究を、人々はいったいどのように受け止めているのだろうか。大規模な調査によって、日本人の培養肉への抵抗の強さが...
収録日:2022/10/11
追加日:2023/02/07
「2027年・台湾有事」説が飛び交った背景
台湾有事を考える(3)アメリカの対中戦略と台湾有事の可能性
日本の防衛費が大幅に増額したことは、それほど日本の周辺環境が危険な状態になっていることを示している。それは、中国の軍事費の驚異的な伸びによって東アジアにおける米軍優位が崩壊しているからだ。これが台湾有事の可能性...
収録日:2022/12/19
追加日:2023/02/06
描きたいけれど手が動かなくなる…余白を残す「感性」とは
勢いと余白(8)余白をどのようにデザインするか
コシノジュンコ氏は、自分がもっと描こうと思っても、本能的に手が動かなくなるという。優れた芸術はみな「足りない」「未完」の部分がある。そうした作品にするには一歩引いて見る視点が大事である。そしてそこには、いい塩梅...
収録日:2022/10/06
追加日:2023/02/03
厭離穢土欣求浄土――徳川家康の旗印に刻まれた宿題
家康の人間成長~戦略性をいかに培ったか(5)ブレーン集団と死生観
徳川家康が戦国最後の覇者となったのは、またどんなことからも吸収し、誰からでも学ぶ姿勢が大きかったからかもしれない。家康の周囲には常にブレーン集団が存在し、知恵を寄せ合った。家康の死生観は「名を惜しむ」という当時...
収録日:2022/10/03
追加日:2023/01/29
見えない努力、無欲…昔の日本女性の「強さ」と「重力」
勢いと余白(7)見えないところで整える
「見えないところで本当にきちんと整えるのが『日本の感性』」だとコシノジュンコ氏は語る。それは「おもてなし」もそうだし、美空ひばりが日々の暮らしからステージまで、一貫して努力していたのもそこだった。昔の日本女性は...
収録日:2022/10/06
追加日:2023/01/27
元外交官だからわかる、世界を知るうえで大事な「謙虚さ」
戦争と平和の国際政治(4)情報の選択と教育の重要性
混沌とした国際情勢をどのように読み解き、考えていけばいいのだろうか。鍵となるのは情報の選択である。インターネットなどであらゆる情報が飛び交う中、適切な情報を選び取るために何が大事なのかを説く。講義後半では講演後...
収録日:2022/12/01
追加日:2023/01/26