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「自然」の検索結果

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地政学を理解する上で大事な「3つの柱」とは

地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か

国際政治を地理の観点からひも解く「地政学」という学問。近年、耳にすることも多くなった分野だが、どのような手法や意義を持った学問であるかを学ぶ機会は少ない。その基礎から学ぶことのできる今回のシリーズ。まず第1話では...
収録日:2024/03/27
追加日:2024/04/30
小原雅博
東京大学名誉教授

カーボンニュートラル社会に必要な「発想の逆転」とは

日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(2)電力の需給バランス

これからの社会では、電力化の進展によるモビリティやロボットの「カンブリア爆発」によって、電力の消費量も増えていくことも予想される。そのような社会を支える電力をいかにサステナブルに供給するかが重要な課題となるが、...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/04/20
岡本浩
東京電力パワーグリッド株式会社取締役副社長執行役員最高技術責任者

カトリック、正教会、イスラム教…宗教と民主主義

民主主義の本質(3)宗教と教会と民主主義

キリスト教圏において、神に与えられた権利を守るために必要とされた「法の支配」という原理。それは近代民主主義の礎となったが、同じキリスト教内でも、カトリックやプロテスタントといった宗派によって、その実践は異なって...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/09
橋爪大三郎
社会学者

酵母がきっかけ、オートファジー研究とノーベル受賞への道

オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(4)オートファジー研究の発展

オートファジー研究は、2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典氏による「出芽酵母」への着目によって飛躍的に進展することになった。パン酵母である出芽酵母を用いることが、オートファジー研究において、いったい...
収録日:2023/12/15
追加日:2024/04/07
水島昇
東京大学 大学院医学系研究科・医学部 教授

「みんなで決める=民主主義」ではない…法の支配の真意

民主主義の本質(2)「法の支配」とは何か

日本では権力者は嫌われる。歴代天皇も、大きな権威としての位置づけはあったが、権力はほとんど持たない姿であることが主であった。しかも日本のスタイルは、「みんなで相談して物事を決めていく」というものであった。だから...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/04/02
橋爪大三郎
社会学者

万葉仮名から平仮名へ…「いろは歌」が示す日本語の変化

文明語としての日本語の登場(4)平安時代語と文芸の登場

平安時代に入ると、日本語の母音は八つから五つに減り、各種の音便ができる。単語は長く、発音はルーズになっていくのだ。文字の歴史は万葉仮名から平仮名と片仮名が生まれる画期的な時期を迎え、「いろは歌」が成立して手習い...
収録日:2023/12/01
追加日:2024/03/29
釘貫亨
名古屋大学名誉教授

自分探しの旅ではダメ、自分の使命は毎日の生活で見つかる

経営者の運と使命(3)自らの使命を見つける

自分はなぜ生まれてきたか。その答え、すなわち天命に出会うということが人生で一番幸せなことではないか。そう語る平林氏。そのためにはどう行動すればいいのか。そのヒントは「世の中は単純なのだ」という船井幸雄氏の言葉に...
収録日:2023/11/21
追加日:2024/03/19

罪とは何なのか?変容する罪の概念と迫られる善悪の判断

ヒトはなぜ罪を犯すのか(3)変容する文化と罪の本質

ヒトは社会生活を送る上で、文化的規範として規範・慣習・掟などを発展させてきた。しかし、文化は社会状況の変化とともに変容し、過去に容認されていたことが罪となることが多く、またその逆もしかりだ。法律は国民国家を支え...
収録日:2023/12/11
追加日:2024/03/10
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

慢性デフレと急性インフレが同時進行…日本の危機と現状

深刻化する「複合危機」を分析する(2)世界の危機、日本の危機

世界的な危機としては、パンデミック、戦争、エネルギー危機をはじめ、金利高騰やインフレ、気候変動などがある。日本では、特に慢性デフレと急性インフレの同時進行、少子高齢化、自然災害などの危機が注目されている。これら...
収録日:2023/12/21
追加日:2024/02/18
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授

老年における賭博とは?100円からでも楽しめる競馬の魅力

キケロ『老年について』を読む(7)農夫たちの快楽と賭博の嗜み

老年期の喜びとして、キケロは畑仕事を挙げている。当時の貴族は自分の農園を奴隷たちに耕作させていたので、かけた努力がそのまま返ってくることを知っていた。人生を十分に生きたあと農地に住み、百歳まで耕作を続けたローマ...
収録日:2023/06/12
追加日:2024/02/17
本村凌二
東京大学名誉教授

私たちにはなぜ〈神〉が必要だったのか…脳の働きで考える

進化生物学から見た「宗教の起源」(3)集団の種類・サイズと宗教の関係

宗教の起源をめぐる研究の中に、「高みから道徳を説く神」など6つの要素について分析したものがある。人間の営みが狩猟採集中心の社会から「農耕・牧畜・定住・階層」社会へ変化すると、宗教にも大きな変化が訪れる。集団のサイ...
収録日:2023/12/20
追加日:2024/02/13
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

「なあなあ」と自粛警察…大和魂と漢才の対から見えるもの

もののあはれと日本の道徳・倫理(4)「なあなあ」の日本ともののあわれ

日本は「なあなあ」でいい――本居宣長は、人それぞれにある切実な「あはれ」に共感し、不道徳な思いをある程度許容することが日本的な道徳であると説いたが、今回取り上げる考え方がこの「なあなあ」である。表立ったルールでは...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/02/08
板東洋介
東京大学大学院人文社会系研究科 准教授

毛繕いを代行!?脳の大型化が可能にしたメンタライジング

進化生物学から見た「宗教の起源」(2)宗教の機能とメンタライジングの次元

宗教には主に5つの機能がある。世界の説明、道徳的価値体系提示、死と死後の世界への言及、世の悲惨に対する救済、内集団の結束を固め、外の集団と闘うといった機能だが、集団生活する霊長類にとって、内集団の結束は不可欠であ...
収録日:2023/12/20
追加日:2024/02/06
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

大国主神と大物主神…「いい神様」と「祟り」はなぜ裏表か

大国主神に学ぶ日本人の生き方(9)「大物主神」との関係

「祟る神としての大物主神」という話が、鎌田東二氏の『悲嘆とケアの神話論』に出てくる。大国主と大物主との関係を通して、大国主の性質と『古事記』に込められたメッセージとしての「祟り」について考えてみたい。この両面性...
収録日:2023/08/08
追加日:2024/02/04
鎌田東二
京都大学名誉教授

快楽ほど有害なものはない!元老院から追放された男の教訓

キケロ『老年について』を読む(5)老年には快楽がないのは本当か

老年には快楽がないので「嫌だ」「寂しい」というが、本当か。そもそも「快楽ほど有害なものはない」、だからないほうがいい、そうキケロは書いている。ストア派もエピクロス派も基本的には「自分を解放する哲学」であり、解放...
収録日:2023/06/12
追加日:2024/02/03
本村凌二
東京大学名誉教授

不倫へのバッシングを「もののあはれ」的にはどう考えるか

もののあはれと日本の道徳・倫理(3)「不倫の恋」ともののあはれ

『源氏物語』で描かれる恋愛の中心は「不倫の恋」である。インモラル(不道徳)ともいわれるその物語に、「もののあはれ」という倫理の基礎を見いだした本居宣長。そこには、切実な「あはれ」を歌や物語といった芸術的にものに...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/02/01
板東洋介
東京大学大学院人文社会系研究科 准教授

私たちにはなぜ宗教が必要だったのか…脳の働きから考える

進化生物学から見た「宗教の起源」(1)宗教の起源とトランス状態

宗教の起源について、進化生物学はどう考えるか。イギリスの自然人類学者ロビン・ダンバーの著書『宗教の起源』によると、宗教はヒトにとって普遍的な現象であり、そこには脳が大きな役割を果たしているが、文化の影響も否めな...
収録日:2023/12/20
追加日:2024/01/30
長谷川眞理子
日本芸術文化振興会理事長

「道徳を語らない=道徳がない」ではない…本居宣長の反論

もののあはれと日本の道徳・倫理(2)日本に道徳はあるのか

「もののあはれ」こそが日本の道徳の基盤にあると論じた本居宣長だが、その議論は、道徳が語られなかった日本には道徳が存在しないという、宣長より少し前の世代の儒者・太宰春台の主張に対する反論として展開された。そのよう...
収録日:2023/08/04
追加日:2024/01/25
板東洋介
東京大学大学院人文社会系研究科 准教授

「憲法9条に自衛隊を書き込む」という改憲案は「姑息」

ポスト国連と憲法9条・安保(4)自衛隊と憲法改正の問題

憲法によって交戦権を放棄している日本は、「専守防衛」に特化した自衛隊をこれまで組織してきた。しかし、現実的に国際的な危機が高まる中で、有事の際に日本は対応できるのだろうか。さらに、やみくもに改憲に反対するなど、...
収録日:2023/11/01
追加日:2024/01/16
橋爪大三郎
社会学者

創造的経営の核心…「個人の信念」を真実として正当化する

日本企業の病巣を斬る(7)信念と創造的経営

理想や使命へ向かうと「自分がこうやりたい」というものが出てくる。それぞれに正解を見つけていくしかないから、おのずと自分の持ち味が発揮されるようになる。ところが、現在の日本の企業社会では会議ばかりを重んじるあまり...
収録日:2023/10/18
追加日:2024/01/12
対談 | 執行草舟田村潤

議論と秩序…仏教、儒教、法家の影響と十七条憲法の独自性

聖徳太子「十七条憲法」を読む(6)条文を読む…仏教と礼

十七条憲法を読むときに意識したいのは、仏教、儒教、法家など、当時東アジアの先進性を支えていたその教えと、それらによる影響である。しかも、それらにただ従順に従うのではなく、国家の方向性を定めるための舵として利用し...
収録日:2023/08/24
追加日:2024/01/11
賴住光子
駒澤大学仏教学部 教授

長編詩「大国主」と4つの魂…和魂、荒魂、幸魂、奇魂

大国主神に学ぶ日本人の生き方(5)長編詩「大国主」を読む

幾度となく理不尽な目に遭う大国主神の性質や様子を、世界神話の神々と比較しながら描いた鎌田氏の長編詩「大国主」。『古事記』を「世界の中の叙事詩の伝統」の中に位置づけてきた鎌田氏が、『古事記』の神聖な響きを維持しな...
収録日:2023/08/08
追加日:2024/01/07
鎌田東二
京都大学名誉教授

『老年について』の著者キケロとはどんな人物なのか

キケロ『老年について』を読む(1)キケロの評価と「老年の心構え」

『老年について』の著者キケロは、カエサルやポンペイウスと同時代にあたり、古代ローマ史上随一の弁論家で、哲学者、また政治家でもあった人物である。多くの著作を残したが、政治的発言がしにくくなり、引退生活を送る中で著...
収録日:2023/06/12
追加日:2024/01/06
本村凌二
東京大学名誉教授

近代の超克への道…「多様性ある一元論」とポストモダン

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(7)近代の超克という課題

昭和10年代のいわゆる日本の全体主義は批判されがちだが、なぜそこに向かうことになったのかを冷静に見直す必要があると片山氏は語る。当時の「西洋の没落」の流れを受け、アジアや日本が自らの独自性を見出そうとした世界の趨...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/23
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

おみくじは「吉凶」だけでなく「和歌や漢詩」を読むのが本当

おみくじと和歌の歴史(1)おみくじは詩歌を読む

日本人にとって身近な「おみくじ」。しかし、その歴史を知る機会はあまり多くない。つい吉凶にばかり目が行きがちなおみくじだが、本当に受け取るべきメッセージはそこではないという。どういうことなのか。まず、おみくじの成...
収録日:2023/11/10
追加日:2023/12/20
平野多恵
成蹊大学文学部日本文学科教授

ケア、エコロジー、ガバナンス、アート…現代へのヒント

大国主神に学ぶ日本人の生き方(2)大国主神の「4つの現代的意味」

われわれ現代の人間は大国主神について、どのような点を学べるのだろうか。大国主神の神話を通して得られる現代的意味として、鎌田氏は、ケア、エコロジー、ガバナンス、アートという4つの観点を提示する。けっして一方的ではな...
収録日:2023/08/08
追加日:2023/12/17
鎌田東二
京都大学名誉教授

職場への不満は6割以上~ポイントは隠蔽、心理的安全性…

組織心理学~「不満」を生かす(1)不満・相談・予防

「職場に不満を持っている人が6~7割いる」というデータがある。経営者にとっては衝撃的なデータだが、実はリーダーのリーダーシップによってその割合は大きく変わるという。いったいどういうことなのか。不満にも妬み同様「い...
収録日:2023/06/21
追加日:2023/12/08
山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授

【会員アンケート企画】戦争をなくすために必要なのは?

編集部ラジオ2023:12月6日(水)

会員の皆さまからお寄せいただいたご意見を元に考え、テンミニッツTVの講義をつないでいく会員アンケート企画。今回は「戦争をなくすために必要なのは何だと思いますか?」というテーマでご意見をいただきました。 この問に...
収録日:2023/11/29
追加日:2023/12/06
テンミニッツTV編集部
教養動画メディア

西洋音楽の「異常な変拍子」と伊福部昭の「乗れる変拍子」

伊福部昭で語る日本・西洋・近代(4)変拍子で音楽が生きる

伊福部昭の音楽の特徴として、変拍子を巧みに使っていることがある。変拍子をつかった作曲家は海外にも多くいるが、伊福部昭の曲とそれは何が違うのだろうか。そうした変拍子に対する考え方が、日本的なもの、アジア的なものを...
収録日:2023/09/28
追加日:2023/12/02
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

労働市場が硬直的な日本…転職率はアメリカの4分の1以下

衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(5)3つの「メガトレンドの変化」

流動的な労働市場というと、日本では「解雇しやすくなる」「首を切られる」といったマイナス面として捉えられる。だが実は、流動的な労働市場のほうが労働者にとってプラスなのである。どういうことなのか。実は今、日本は3つの...
収録日:2023/06/30
追加日:2023/11/28
宮本弘曉
一橋大学経済研究所教授

難波津の歌、安積山の言葉…隠喩・直喩の「よそえる」表現

『古今和歌集』仮名序を読む(3)和歌の始まり

和歌の始まりとして、天の下照姫、地の素戔嗚尊(スサノオノミコト)が引かれ、天地開闢の神話時代に遡る始原が説き起こされる「仮名序」。さらに誰もが知る「難波津の歌」「安積山の言葉」が歌の父母として紹介されるのだが、...
収録日:2023/07/05
追加日:2023/11/22
渡部泰明
東京大学名誉教授

よく妬まれる人はどうすればいい?ポイントは察知能力

組織心理学~「妬み」との上手な付き合い方(3)感謝のこころと「見る目」の養成

妬まれることの多い人はどうすればいいのか。「打たれる釘は打たれるので、もう飛び抜けてしまえ」という話があるが、実はなかなか難しい。となると、ポイントになるのは察知能力だ。そこはリーダーにとっても重要なことだが、...
収録日:2023/06/21
追加日:2023/11/17
山浦一保
立命館大学スポーツ健康科学部・研究科 教授

半導体から解決をめざす!課題先進国・日本の進むべき道

半導体から見る明日の世界(12)課題先進国・日本の生き方

世界は今、大量生産が可能となった時代から個々の消費者ニーズに合わせた少量・高品質なものを提供する時代へと変化している。その中で半導体が担う役割はますます大きくなっているのだが、高度文明社会が進展する陰で新たな課...
収録日:2023/07/14
追加日:2023/11/13
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

ノージック『アナーキー、国家、ユートピア』…最小国家論

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(11)ノージックの「最小国家論」

リバタニアニズムの古典としてノージックの『アナーキー、国家、ユートピア』を紹介する。彼は、ニューリベラリズムの古典であったロールズの『正義論』を批判した人物だ。ロールズは「再分配は正義だ」と説いたが、ノージック...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/10/06
柿埜真吾
経済学者

「人間の健康にとって何がいいか」の答えが「読書」?

電脳社会の未来(3)再び中世のような時代になる

あるとき、テレビでAIが質問に対して答えを出していく番組をやっていたが、そのとき、「人間の健康にとって何がいいですか」と質問すると「読書」という答えが出され、「では健康によくて長生きする方法は何ですか」と尋ねたら...
収録日:2023/08/02
追加日:2023/09/29
執行草舟
実業家

松尾芭蕉と与謝蕪村――江戸の俳人が表現した粋な遊び心

江戸とローマ~哲人と俳人(2)蕪村と芭蕉の風流

自然を題材にすることの非常に多い日本の詩歌だが、そこに「風流」を表現した江戸の俳人の中から与謝蕪村と松尾芭蕉の句を取り上げる。季節の風物を詠んでもどこかおかしさだったり、王朝の歌や絵の影響を匂わせる蕪村。自由気...
収録日:2021/09/16
追加日:2023/09/28
本村凌二
東京大学名誉教授

小林秀雄“最後の弟子”福田恆存の言葉と日本人の「自然」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(7)改めて問われる、日本人の「自然」

小林秀雄が「伝統」と「直感」、吉本隆明が「大衆の原像」と「対幻想」という言葉でそれぞれ論考している“日本人の「自然」”。戦前・戦後を越え、昭和から平成へと向かう中、ニーチェから始まるポスト・モダニズムが堕落し、200...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/26
浜崎洋介
文芸批評家

風流とジョーク…粋な遊び、粋な生き様の精神とは?

江戸とローマ~哲人と俳人(1)日本の風流とローマ皇帝のジョーク

江戸っ子の「粋」な生き方はよく言われるが、ローマにもやはり同様の精神を尊ぶ風習があった。生活にゆとりができ、精神的な遊びが可能になった時代や都市の象徴として、江戸では俳人、ローマでは哲人の心豊かな生き方を探って...
収録日:2021/09/16
追加日:2023/09/21
本村凌二
東京大学名誉教授

江藤淳と柄谷行人、1960年代に彼らが感じた焦燥感とは

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(6)小林・吉本以降の批評:江藤淳と柄谷行人

小林秀雄と吉本隆明以降の批評家にはどのような人物がいるのか。時代背景としては1960年代、つまり60年安保闘争から高度経済成長期ということになるが、この時期の批評家で代表的な人物といえば、江藤淳と柄谷行人ではないだろ...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/19
浜崎洋介
文芸批評家

「ユネスコ無形文化遺産」に学ぶ、食の楽しみ方とその効用

飽食時代の「選食」のススメ(4)五感を使って食を楽しむ

食において大切なことは、食材や調理法だけではない。五感を使って食を楽しむということは、人生の楽しみの非常に大きな部分を担っている。家族や親しい人と食卓を囲むことで、食事はより一層豊かな経験になる。「ユネスコ無形...
収録日:2023/05/23
追加日:2023/09/14
堀江重郎
順天堂大学医学部・大学院医学研究科 教授

なぜ吉本隆明は60年安保の時に進歩的知識人を批判したのか

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(5)吉本隆明の思想――大衆の原像と対幻想

大衆の原像と対幻想――これは「戦後最大の思想家」といわれる吉本隆明の象徴的ともいえる言葉だが、いったいどのような思想にもとづくものなのか。今回は、吉本隆明の思想を初期から中期、そして後期とたどりながら、この2つの言...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/12
浜崎洋介
文芸批評家

陰謀論の典型的なパターンとは?惑わされぬための考え方

クライン『ショック・ドクトリン』の真実(4)経済的自由なしに民主主義はあり得ない

クラインの主張の矛盾は「新自由主義」への批判において極まる。クラインによると、民主化と経済自由化は矛盾するということだが、それは根拠のない話で、実際はまったく違うのだ。今回はクラインの議論の矛盾を、データをもと...
収録日:2023/07/20
追加日:2023/09/08
柿埜真吾
経済学者

吉本隆明の思想を凝縮した敗戦時20歳の回想「戦争と世代」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(4)純粋戦中世代の葛藤―吉本隆明の「起点」

「戦後最大の思想家」ともいわれる吉本隆明について考える第4話。伝統を重視する小林秀雄を保守と捉えるならば、吉本隆明は新左翼を肯定する左派のイメージが強いが、実際は異なる。そこで、まずは純粋戦中世代である吉本隆明の...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/05
浜崎洋介
文芸批評家

デビュー論文「様々なる意匠」小林秀雄の試みと直観の真意

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(3)小林秀雄の批評

大正から昭和初期にかけて起きた戦争景気、関東大震災、昭和恐慌など時代の荒波は、日本国民の心に多くの影響を与えた。そうした中、昭和4(1927)年に「様々なる意匠」という論文で文壇にデビューした小林秀雄は、これらの人々...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/29
浜崎洋介
文芸批評家

「リバタリアニズム」の様々な側面を整理して分類してみる

日本人が知らない自由主義の歴史~後編(7)「リバタニアニズム」の多様な潮流

ニューリベラリズムの古典が『正義論』だったのに対し、リバタニアニズムには多様な潮流があり、それぞれの考え方には非常に距離がある。そこで今回は、政府についてのさまざまな見方、考え方として、「政府の大きさはどれくら...
収録日:2022/07/25
追加日:2023/08/25
柿埜真吾
経済学者

嘘をつかなければ人を愛することができない場合もある

人生のロゴス(14)虚偽の真実とは何か

今の日本人は「虚偽は悪い」と思っているが、「嘘も方便」とあるように、いい虚偽もある。嘘をつかなければ、できないこともあるし、人を愛することもできない場合もある。そういうことが、現代人はわからなくなっている。その...
収録日:2023/03/29
追加日:2023/08/25
執行草舟
実業家

小林秀雄をより深く理解するための「近代日本小史」

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(2)なぜ「批評」は昭和初期に登場するのか

日本は明治維新によって西洋近代化へと大きく舵を切るが、それは大きな矛盾を抱えた大改革だった。そして「和魂洋才」という言葉が象徴するように、日本の国体主義と西洋の資本主義を両輪に推し進めた結果、経済は発展していっ...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/22
浜崎洋介
文芸批評家

ハラスメントを助長する全体主義、無関心、属人思考、圧力…

ハラスメント防止に向けた風土づくり(2)ハラスメントと心理的安全性の関係性

ハラスメントを助長している組織風土には、全体主義、無関心風土、属人思考風土、圧力的雰囲気があり、これらの根底にあるのは「心理的安全性の欠如」だと青島氏は語る。心理的安全性はコミュニケーションの基盤となるものだが...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/08/20
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

小林秀雄と吉本隆明の営為とプラグマティズムの格率

小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(1)「断絶」を乗り越えるという主題

日本の文芸批評に大きな足跡を残した人物といえば、戦前の小林秀雄と戦後の吉本隆明の2人が挙げられる。そして、日本が近代の激動の時代を乗り越えていく中で、文学はその狭間を生きる人々にとって心の支柱となった。今回から7...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/08/15
浜崎洋介
文芸批評家

増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴

ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要

職場におけるハラスメントが社会課題になって久しい。「ハラスメントとは、相手に身体的、精神的、性的に害をもたらす嫌がらせやいじめ」のことを指すが、その種類はパワハラ、セクハラだけでなく、マタハラ、パタハラ、ケアハ...
収録日:2023/02/03
追加日:2023/08/13
青島未佳
一般社団法人チーム力開発研究所 理事

改革派の松平春嶽も評価した“理想的な将軍”徳川家斉

徳川将軍と江戸幕府~徳川家斉(3)江戸の文化が爛熟した“理想的な時代”

徳川家斉の時代は安定した時代だった。家斉の治世は、風紀の乱れにつながるなどさまざまなマイナス面をはらみながらも、結果的に長期的に政権を持続させることができたからだ。そして安定したこの時期に、江戸の文化は爛熟期を...
収録日:2020/12/14
追加日:2023/08/09
山内昌之
東京大学名誉教授

サッチャー改革・小泉改革と反グローバリズム…支持基盤の謎

国際変動の中の経済政策(2)「小さな政府」の支持基盤と日本の実情

近年、反グローバリズムへの動きを見せ始めているイギリスとアメリカだが、両国にはサッチャーとレーガンが先頭に立ち新自由主義を押し進めてきた歴史がある。そこで、かつて労働者層からも支持された「小さな政府」政策につい...
収録日:2023/03/31
追加日:2023/07/29
曽根泰教
慶應義塾大学名誉教授

『リア王』と『マクベス』でシェイクスピアは何を描いたか

深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(3)『リア王』『マクベス』が描く人間の本質

シェイクスピアの四大悲劇のうち、『リア王』と『マクベス』を取り上げる今回。王座を退いた男の悲哀を描いた『リア王』、王になる野望の前で葛藤するさまを描いた『マクベス』。それぞれを読み解きながら、シェイクスピアが表...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/07/27
河合祥一郎
東京大学大学院総合文化研究科教授

『ハムレット』への誤解…理性と情熱の間で揺れる主人公

深掘りシェイクスピア~謎の生涯と名作秘話(2)『ハムレット』が描く「理性と情熱」

シェイクスピアの代表作といえば『ハムレット』である。ハムレットのことを「憂鬱な悩める貴公子」とイメージしている方が多いかもしれないが、そこには大きな誤解があると言う河合氏。冷たい理性と熱い情熱の対比こそこの作品...
収録日:2023/04/12
追加日:2023/07/20
河合祥一郎
東京大学大学院総合文化研究科教授

小津安二郎映画の「節度ある甘え」…持続可能な甘えとは?

『「甘え」の構造』と現代日本(8)小津安二郎の映画と「節度ある甘え」

『小津安二郎の芸術』(佐藤忠男著)という本が、『「甘え」の構造』と同じ1971年に出版されている。その本では、『「甘え」の構造』を引用しながら小津映画で描かれている「甘え」の美学について分析されているのだが、当時あ...
収録日:2023/03/13
追加日:2023/07/15
與那覇潤
評論家

なぜ「三角大福」の抗争で福田の行動がわかりづらいか

福田赳夫と日本の戦後政治(7)田中政権から三木政権へ

田中角栄政権成立後に進められた日中国交正常化は、実は自民党の総裁選とリンクしていた。福田赳夫はソ連との関係や台湾問題などに配慮して慎重姿勢を見せていたが、田中は三木武夫を取り込むための大義名分として日中国交正常...
収録日:2022/09/29
追加日:2023/06/23
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

ギルガメッシュ叙事詩が描く「森の神」の殺害と死後の世界

メソポタミア神話の基本を知る(2)ギルガメッシュと「イナンナの冥界下り」

メソポタミア神話というと、『ギルガメッシュ叙事詩』という言葉をよく耳にする。この物語には、英雄王ギルガメッシュが森の神フンババを打ち倒す物語が描かれている。これはまさに、人間の力で自然を征服し、都市文明をつくり...
収録日:2022/04/12
追加日:2023/06/21
鎌田東二
京都大学名誉教授

2つの所得倍増計画…経済計画の福田とスローガンの池田

福田赳夫と日本の戦後政治(4)「所得倍増計画」の2つの系譜

岸信介の側近として、政権内で一気に駆け上がっていった福田赳夫。そこで福田は、いわゆる「60年安保闘争」を経て日本政治の潮目が変わる1960年代を経験することになる。福田は最後まで首相官邸に入って岸を支えた。そして、岸...
収録日:2022/09/29
追加日:2023/06/02
井上正也
慶應義塾大学法学部教授

大きな政府も第三の道も行き詰まり…現代リベラリズムの混迷

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(7)現代リベラリズム

「現代リベラリズム」はニューリベラリズムの流れを組んでおり、特にアメリカでは大恐慌から1960年代までは有力であったが、その後はリベラルな政党はどんどん没落していくことになる。あらためて現代リベラリズムによる政策と...
収録日:2022/07/01
追加日:2023/05/30
柿埜真吾
経済学者

ベンサムとJ・S・ミル…功利主義や自由論はバランスが大切

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(4)ベンサムの功利主義とミルの自由論

18世紀に入り、本格的に自由主義を正当化する議論が登場する。その代表がベンサムの「功利主義」である。さらに19世紀に入ると、ジョン・スチュアート・ミルが『自由論』で自由主義を説く。ベンサムやミルの思想は、とても明快...
収録日:2022/07/01
追加日:2023/05/09
柿埜真吾
経済学者

ホッブズ、ロック…生命、自由、財産の権利をどう守るか

日本人が知らない自由主義の歴史~前編(2)「自由主義」の誕生

自由主義の登場は17世紀にさかのぼる。その頃、社会は相次ぐ宗教戦争等で政府への不満が高まっていた時期でもあった。そうした背景のもと、政府について議論を展開したのがホッブズやロックといった思想家たちだった。ホッブズ...
収録日:2022/07/01
追加日:2023/04/25
柿埜真吾
経済学者

味噌で免疫力を高める!無限の可能性を秘める発酵食品

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(3)発酵食品と免疫

驚くべき実験がある。餌に含まれる物質Xの有無によって、放射能被曝したネズミの細胞蘇生率が大きく違うというのだ。免疫力を高める物質Xの正体は、味噌。日本人なら誰もがなじんでいる食材だ。味噌に免疫力を高める効果をもた...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/22
小泉武夫
農学博士

肉と野菜を一緒に食べるわけ―免疫メカニズムと和食の関係性

和食の深い秘密~なぜ身体に良いのか(2)和食は免疫食事

世界に「免疫食事としての和食」を提唱している小泉武夫氏。免疫を高めるのに必要なのは、繊維、発酵食品、菌体の摂取だということで、米・スタンフォード大学の研究者も同様の研究を進めている。今回は免疫のメカニズム、およ...
収録日:2023/01/24
追加日:2023/04/15
小泉武夫
農学博士

ショパンはいかにマズルカを芸術的な作品に高めていったか

ショパンの音楽とポーランド(3)ショパンのマズルカ

ピアノ演奏と講義でショパンを追う連続シリーズ第3話では、「ショパンとマズルカ」に焦点を当てる。ショパンの心の日記とも称されるマズルカ。実にショパンは、生涯で50曲以上も作曲している。元々、農村の楽しい民族舞踊であっ...
収録日:2022/10/13
追加日:2023/03/30
江崎昌子
洗足学園音楽大学・大学院教授

哲人政治から寡頭制、民主制への堕落…金銭欲と分断の末路

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(13)ポリスと魂の堕落過程〈上〉不正の考察

不正とは何か。この議論のキーワードは「欲望」と「分断」。この2つによって、理想的なポリスとしての形が「優秀者支配制」からだんだんと「名誉支配制」「寡頭制」「民主制」、最後の5番目に「僭主制」という順番に堕落したも...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/03/10
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

日本経済の強靭性を高めるタイミングは今…必要な戦略は?

世界経済の見方とIMFの役割(6)これからの世界経済と日本経済への視座

パンデミックに始まり、金融のタイト化、大幅な金融緩和、地政学的リスクの増大と、わずかの期間に世界経済は激しい波に晒されている。デフレ懸念がインフレ懸念に逆転すると、その圧力はさらに強まっている。また、ウクライナ...
収録日:2023/01/11
追加日:2023/03/09
田中琢二
元・国際通貨基金(IMF)日本代表理事

IMFの支援なしに再生なし――世界経済を支える3つの機能

世界経済の見方とIMFの役割(5)IMFの歴史と世界経済を支える機能

現在のグローバル経済において、IMFの役割はますます重要になっている。では世界経済を陰で支えるIMFは何を目的にして、どのように生まれたのか。これまでに中南米や欧州、そして東アジアに発生した世界的な経済危機は、IMFの支...
収録日:2023/01/11
追加日:2023/03/02
田中琢二
元・国際通貨基金(IMF)日本代表理事

平和ボケの日本人に問いたい「自分の国を自分で守る」覚悟

台湾有事を考える(9)日本の未来への再出発のために

日本にとって一番の大きな問題は平和ボケである。台湾有事についてさまざまな角度から考察してきたこのシリーズで最後に問いたいのは、「自分の国を自分で守る」覚悟があるかどうかということだ。可能性が高まる中国の武力侵攻...
収録日:2022/12/19
追加日:2023/02/27
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

男女同業?妻子共有?私有財産廃止?…プラトンの真意とは

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(10)男女平等、家族廃止、財産共有論

「中心巻」と呼ばれる『ポリテイア』第5~7巻は、これまでの「正義とは何か」という議論に対する脱線部として、「不正とは何か」という議論の前に置かれる。理想のポリスを考える上で「コイノーニアー(共同・共生)」というキ...
収録日:2022/09/27
追加日:2023/02/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

影の構成Ⅱ…優れた作品は断片でも優れている

勢いと余白(10)作品を味わう…影の構成Ⅱ

コシノジュンコ氏の作品「影の構成Ⅱ」を鑑賞する。この作品は、「重さ」の中にある「自由さ」を感じる作品である。黒と白のバランスが絶妙だが、コシノ氏は陰と陽の「太極」のあり方を意識しているという。常に二つで、一つで埋...
収録日:2022/10/06
追加日:2023/02/17

スーッと流れる道を行く…「運命を受け入れる」とは?

勢いと余白(9)生命的自由、運命、逆遠近法

生命は表現しようとすると、嫌味になる。だからそれを表現するのは難しい。だが、コシノ芸術はそれが本当に綺麗に表わされている。コシノ芸術とは、人間賛歌であり、生命的自由の賛歌なのである。そのコシノ芸術の特長は、コシ...
収録日:2022/10/06
追加日:2023/02/10

ケインズ革命への誤解…真に独創的なのは、どの部分か?

本当によくわかる経済学史(10)「ケインズ政策」の誤解と真実

不況の際は政府の財政出動によって景気回復を図る。これがケインズの政策であり、1929年の大恐慌を救ったのはケインズ革命によるものだと一般にはいわれるが、実はこれは必ずしも正しい理解ではないと柿埜真吾氏は言う。ケイン...
収録日:2022/06/08
追加日:2023/02/08
柿埜真吾
経済学者

ゲノム編集技術も培養肉へ展開可能!課題は社会受容性

培養肉研究の現在地と未来図(5)これからの培養肉研究と社会受容性の問題

技術がいくら進歩しても、それを人々が拒んで使わなければ、その技術は社会に普及しない。進展著しい培養肉研究を、人々はいったいどのように受け止めているのだろうか。大規模な調査によって、日本人の培養肉への抵抗の強さが...
収録日:2022/10/11
追加日:2023/02/07
竹内昌治
東京大学大学院情報理工学系研究科 教授

法の支配があるから自由がある…信仰の自由と政治の基本

「アメリカの教会」でわかる米国の本質(5)成文憲法・自由・人権・法の支配

植民地だったアメリカは、イングランド国王から独立するため、政府をつくり大統領を立てて独立戦争に臨んだ。そこで必要になったのがアメリカの基本的な考え方を書いた契約書で、それが成文憲法である。そこには条件があり、一...
収録日:2022/11/04
追加日:2023/02/03
橋爪大三郎
社会学者

見えない努力、無欲…昔の日本女性の「強さ」と「重力」

勢いと余白(7)見えないところで整える

「見えないところで本当にきちんと整えるのが『日本の感性』」だとコシノジュンコ氏は語る。それは「おもてなし」もそうだし、美空ひばりが日々の暮らしからステージまで、一貫して努力していたのもそこだった。昔の日本女性は...
収録日:2022/10/06
追加日:2023/01/27

柳田國男『遠野物語』に感銘、折口が説いた「生活の古典」

折口信夫が語った日本文化の核心(4)折口信夫の「戦後のメッセージ」

日本人は明治期に日本が近代化する過程で、自分たちに文化があるのか疑問を持つようになる。そうした中、外国の文化に触れることで日本を自覚する岡倉天心や新渡戸稲造のような青年たちも現れる。一方、日本人の生活を見直すこ...
収録日:2022/09/13
追加日:2023/01/16
上野誠
國學院大學文学部日本文学科 教授(特別専任)

だんじりと一緒で、絵を描くときは「勢い」「迷わない」

勢いと余白(3)マグマのようなエネルギー

子どもの頃からだんじりを曳いていたコシノジュンコ氏は、絵も「勢い」で描く。だんじりは「一気」「団結」が重要だが、それと同じで、迷うとおかしくなってしまうからである。また三姉妹で競走しながら育ったため、自分の個性...
収録日:2022/10/06
追加日:2022/12/30

なぜ戦争が始まるのか――ポリスをめぐる壮大な思考実験

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(6)言論でのポリス建設

一人ひとりの正義を知るには、より大きな国の正義を見るのがいい。類比の方法に基づいて第2巻の後半から「言論によるポリス建設」がなされる。そこで一種の壮大な思考実験が行われる。「なぜ私たちは共同体で生きるのか」に始ま...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/22
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

コシノジュンコ作品に感じる「原始の力」と「生命力」

勢いと余白(1)映画『火の鳥』の衣装

コシノジュンコ氏の芸術の秘密に、執行草舟が迫る対談。コシノジュンコ氏の作品には、原始の力と、原始からそのまま出てくる生命力があると執行は語る。はたして、どのようなことか。そもそも、執行草舟がコシノ氏を知ったのは...
収録日:2022/10/06
追加日:2022/12/16

ギュゲスの指輪…悪事がバレないとき人は正義でいられるか

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(5)「正義とは何か」の問い

「正義とは何か」をめぐる第1巻の問答は序曲であった。第2巻以降、プラトンの兄たちによってソクラテスの正義論はさらに追究を深めていく。その中では「善きもの」の3分類、社会契約論の否定、「ギュゲスの指輪」という思考実験...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/12/15
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

古典派経済学が繁栄をもたらした…柱は自由貿易と貨幣数量説

本当によくわかる経済学史(4)古典派経済学の特徴と時代的背景

古典派経済学の7つの特徴として、自由貿易をはじめ、貨幣数量説、労働価値説、人口論などを挙げることができる。中でも現代でも通用する2つの柱は「自由貿易」と「貨幣数量説」だというが、それはなぜか。また、その他の特徴に...
収録日:2022/06/08
追加日:2022/12/07
柿埜真吾
経済学者

なぜ家康は東照大権現になったか…その意味と天海の狙い

徳川家康の果断と深謀~指導者論と組織論(2)徳川将軍家が最上位に立つデザイン

「一元化をはかり、明確に上に立つ」――徳川幕府が260年の天下泰平を築けた1つの要因は、力の一元化を図り、トップは自分だということを明確に見せたことにある。鎌倉幕府も室町幕府も、そこが曖昧だったことに加え、朝廷という...
収録日:2022/09/14
追加日:2022/12/06
片山杜秀
慶應義塾大学法学部教授

新渡戸稲造が『武士道』で説く上杉謙信とカミルスの「義」

江戸とローマ~「父祖の遺風」と武士道(4)上杉謙信とカミルス

今も年末が近づくたびにドラマで再演される『忠臣蔵』は、武士道が大切にした「義」の世界を描き出したものだ。新渡戸稲造の『武士道』には、大量に古代ローマのエピソードが掲載されている。戦国武将の振る舞いと共通するロー...
収録日:2021/07/16
追加日:2022/12/03
本村凌二
東京大学名誉教授

アダム・スミス「見えざる手」の真実とリカード「比較優位」

本当によくわかる経済学史(3)見えざる手と比較優位の真意

古典派経済学の中で、最も重要な人物がアダム・スミスである。『国富論』を著した彼には「見えざる手」という有名な言葉があるが、実は必ずしも自由放任を説いたわけではないという。ではスミスの本当の主張はどういったものだ...
収録日:2022/06/08
追加日:2022/11/30
柿埜真吾
経済学者

原発攻撃の被害範囲と対策…使用済燃料の乾式貯蔵が急務

原子力発電の戦争リスク(2)ウクライナ原発の被害状況と日本の対策

実際に原子力発電所が攻撃を受けると、どのような被害が発生するのか。ロシア・ウクライナ戦争の事例をもとに具体的なリスクの内容を解説しながら、原子力発電所の構造的な問題点を指摘する。また、原子炉本体だけでなく、その...
収録日:2022/10/18
追加日:2022/11/25
鈴木達治郎
長崎大学 核兵器廃絶研究センター(RECNA)教授

「死に死を与える」…死を乗り越える価値観

『ベラスケスのキリスト』を読み解く(12)キーワードを読み解く〈下〉

『ベラスケスのキリスト』第4部第1節に「死に死を与える」という言葉が出てくる。これは「肉体のある人生が人生」と思っている限り、理解できない。戦後の日本人は貧しかったが、写真を見るとみんな明るい。当時の日本人は「...
収録日:2022/08/02
追加日:2022/11/25
執行草舟
実業家

重商主義と重農主義…古典派経済学の前段階の主張とは?

本当によくわかる経済学史(2)重商主義と重農主義の真実

「重商主義」と「重農主義」という考え方が16世紀から18世紀にかけてヨーロッパで登場した。重商主義は、それ以前にはなかった「経済に法則がある」という発想から出てきたものだが、やがてその問題点に気づいたケネーが「経済...
収録日:2022/06/08
追加日:2022/11/23
柿埜真吾
経済学者

「気候変動を止める」、長期投資家が果たす大事な役割

ESG投資の現状と課題(3)長期投資家の役割と資本主義の今後

機関投資家の最も強力なプレーヤーは誰かというと、「年金」と「保険」である。長期投資家として、ESG投資の重要性を認知することで投資手法も変わってくる。将来を見据えた気候変動対策が世界的課題となった今、その長期的な視...
収録日:2022/07/12
追加日:2022/11/21
夫馬賢治
株式会社ニューラル代表取締役CEO

軸、大雑把、「どうせ」…「知識の構造化」のための方法

現代人に必要な「教養」とは?(8)本質を捉えるための「知識の構造化」

「知識の構造化」のためにどんな方法があるのだろうか。検索社会といわれる現在、断片的知識はあふれるほどインプットされるが、いくつかの軸を立てて全体の構造を立体的に捉えることで、それらが生きた知識として役立つものに...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/18

全米TOP10大学の必読書1位が『ポリテイア(国家)』

プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(1)史上最大の問題作

日本では戦後、『国家』というタイトルで親しまれてきたプラトンの『ポリテイア』。実はこの書物は、現在もアメリカトップ10の大学生の必読書として、最も読まれている本だという。日本では『国家』という邦題のせいもあって、...
収録日:2022/07/08
追加日:2022/11/17
納富信留
東京大学大学院人文社会系研究科 研究科長・学部長・教授

「リスクを取らず」では発展なし…日本社会の負の螺旋構造

現代人に必要な「教養」とは?(7)日本型タテ社会と語学教育の問題

日本型タテ社会で多様性が叫ばれインターネットが進展するに伴って、社会的なつながりが希薄になっているといわれる昨今。ではそうした状況の中、どう社会性を育めばいいのか。母国語と英語教育についてと合わせて、両先生が非...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/11/11

今治タオルのIKEUCHI ORGANICに学ぶ深い経営哲学

武器としての「カーボンニュートラル経営」(4)IKEUCHI ORGANICの経営哲学

近年その重要性が叫ばれるようになったカーボンニュートラル。その潮流の中、これまでの活動が再評価されてきているのが、今治タオルメーカーのIKEUCHI ORGANIC(イケウチオーガニック)である。オーガニックを活用して自社ブラ...
収録日:2022/07/12
追加日:2022/10/31
夫馬賢治
株式会社ニューラル代表取締役CEO

創造の「4段階説」、ひらめきには準備が必要

認知バイアス~その仕組みと可能性(2)創造のバイアス〈前編〉

創造には「ウォーラスの4段階説」があり、何か見た途端、いいアイデアがパッと出たというのは創造とはいわないという。ではどういったプロセスをたどるのか。認知科学で行われている創造の研究について解説する。(全7話中第2話)
収録日:2022/05/26
追加日:2022/10/18
鈴木宏昭
元青山学院大学 教育人間科学部教育学科 教授

“捨てる”に活路、ニッコーのサーキュラーエコノミー

武器としての「カーボンニュートラル経営」(2)ニッコーのサーキュラーエコノミー

世界的に脱炭素社会の実現に向けた取り組みが進む中、大きく出遅れている日本だが、画期的なアプローチをしている企業がある。その一つとして、まず石川県の会社「ニッコー」によるサーキュラーエコノミーの取り組みを紹介する...
収録日:2022/07/12
追加日:2022/10/17
夫馬賢治
株式会社ニューラル代表取締役CEO

メタバース世界の登場で注目される2つのVRとは

ゼロからわかるメタバース(2)注目される2つのVR

メタバースがにわかに注目されるようになったのは、VR技術のインターネット上への拡散が予想外に速く進展したからである。では、ネットワーク系で展開されるVR技術には、どんなものがあるのだろうか。新しいタイプのVRとして注...
収録日:2022/03/10
追加日:2022/10/05
廣瀬通孝
東京大学名誉教授

教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気

現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か

「現代において教養が重要だ」とよくいわれるが、そもそも教養とは何なのか。小宮山宏氏は東京大学で学生たちにずっと言い続けてきたことが3つあるという。それは何か。長谷川眞理子氏との対談ウェビナーの中で飛び出した、痛快...
収録日:2022/06/29
追加日:2022/09/30

経済論理を無視…岸田内閣の分配政策を検証する

岸田内閣「新しい資本主義」を徹底検証(2)分配政策の具体像

「分配」を大きな政策課題として掲げる岸田内閣の「新しい資本主義」。具体的にどのような分配政策を考え、実行しているのか。これまでの施策の課題を検証し、行うべき施策を議論する。(全4話中第2話)
収録日:2022/07/07
追加日:2022/09/29
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授

黒幕は牧の方?…暴挙に走った北条時政VS義時、政子

源氏将軍断絶と承久の乱(3)北条時政の失脚と牧氏事件

畠山重忠の死は、無実であったゆえに罠を仕掛けた北条時政の立場を著しく悪化させる。若き源実朝の身柄をめぐり、北条政子・北条義時との駆け引きの末、追い詰められた時政は失脚、伊豆に隠居となる。これが牧氏事件である。こ...
収録日:2022/07/13
追加日:2022/09/25
坂井孝一
創価大学文学部教授

「失敗を恐れない」、マスクの言葉に学ぶ成功のための方法

イーロン・マスクの成功哲学(4)夢を実現させるマスクの言葉〈前編〉

「人前で失敗ができる会社」――これは宇宙飛行士の野口聡一氏がスペースXという会社を評した言葉である。イーロン・マスクは、「何かを成し遂げるために必要なのは『失敗を恐れない心』と『失敗に学ぶ勇気』」と言う。その真意と...
収録日:2022/06/22
追加日:2022/09/13
桑原晃弥
経済・経営ジャーナリスト

プロメテウスの物語で重要な「火」と日本神話との違い

ギリシア神話の基本を知る(3)人間の創造をめぐる物語

ギリシア神話において人間の創造をめぐる物語の中で、今回注目するのはプロメテウスという神が粘土から人間を創ったという物語である。プロメテウスとはいったいどのような神なのか。また、人間をいかに創造していったのか。日...
収録日:2022/03/29
追加日:2022/09/01
鎌田東二
京都大学名誉教授