なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
「心理的安全性」は近年もっとも注目されるビジネスバズワードの一つともいわれている。その背景には、コロナ禍におけるリモートワークの増大、社会全体が未来予測の難しい「VUCAの時代」に入ったことがある。職場環境が多様に...
収録日:2022/04/26
追加日:2022/07/23
江藤淳と柄谷行人、1960年代に彼らが感じた焦燥感とは
小林秀雄と吉本隆明―「断絶」を乗り越える(6)小林・吉本以降の批評:江藤淳と柄谷行人
小林秀雄と吉本隆明以降の批評家にはどのような人物がいるのか。時代背景としては1960年代、つまり60年安保闘争から高度経済成長期ということになるが、この時期の批評家で代表的な人物といえば、江藤淳と柄谷行人ではないだろ...
収録日:2023/04/07
追加日:2023/09/19
『茶の本』の背景にあった激動と争いの時代
岡倉天心『茶の本』と日本文化(2)Teaismに見る日本文化
東京女子大学名誉教授の大久保喬樹氏が明治の美術運動家・岡倉天心と著書『茶の本』について解説。第2話では『茶の本』第1章を取り上げる。茶は中国から日本に渡り15世紀に茶道という形に高められた。その世界観を表すために天...
収録日:2018/05/22
追加日:2018/07/01
ゲノム編集技術も培養肉へ展開可能!課題は社会受容性
培養肉研究の現在地と未来図(5)これからの培養肉研究と社会受容性の問題
技術がいくら進歩しても、それを人々が拒んで使わなければ、その技術は社会に普及しない。進展著しい培養肉研究を、人々はいったいどのように受け止めているのだろうか。大規模な調査によって、日本人の培養肉への抵抗の強さが...
収録日:2022/10/11
追加日:2023/02/07
「日没する処の天子」と書かれても煬帝が激怒しない理由
法隆寺は聖徳太子と共にあり(8)古代史の眺め方
「日没する処の天子」と書かれても、中国の皇帝は怒らなかった。その謎を解くには、この文言の前に書かれた部分を読解し、そして当時の国際情勢と突き合わせなければならない。法隆寺管長・大野玄妙氏が、学校では教えてくれな...
収録日:2016/03/09
追加日:2016/11/19
西田幾多郎の思想を求め京大哲学科に集まった弟子たち
過去から未来へ、京都学派の役割(1)京都学派とは
京都には「哲学の道」がある。銀閣寺から若王子橋へ疎水に沿う小道で、西田幾多郎や田辺元らが散策したのが名の由来だ。西田門下に集まった京都学派の中枢をなした髙坂正顕氏の三男であり、戦後の国際政治学者・髙坂正堯氏を兄...
収録日:2014/07/18
追加日:2014/09/01
政策協調はG20という殻だけあって内容がない
国際参謀が語る、これからの世界に必要な人材像
OECD(経済開発協力機構)で事務総長補佐官を8年間務めた高橋一生氏が、その仕事のエッセンスを明らかにしつつ、国際参謀として必要な資質を語る。そこから導き出された、これからの世界に必要な人材像とは? 世界情勢を...
収録日:2014/10/28
追加日:2015/02/03
本質は投資会社?コテコテの日本企業・三井物産
三井物産~純日本企業的な社風と本質、成長課題
個性的な形で進む日本企業のグローバル化について、企業コンサルタントとして豊富な経験を持つエム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役・大上二三雄氏が解説するシリーズ。企業紹介の最後は、グローバルな総合...
収録日:2015/01/30
追加日:2015/05/07
コシノジュンコ作品に感じる「原始の力」と「生命力」
勢いと余白(1)映画『火の鳥』の衣装
コシノジュンコ氏の芸術の秘密に、執行草舟が迫る対談。コシノジュンコ氏の作品には、原始の力と、原始からそのまま出てくる生命力があると執行は語る。はたして、どのようなことか。そもそも、執行草舟がコシノ氏を知ったのは...
収録日:2022/10/06
追加日:2022/12/16
ジョン・ウェスレーが提示した「寄付」という方法の背景
グローバル化時代の資本主義の精神(2)世俗倫理と資本主義の精神
今、ポスト世俗化の時代と言われているが、世俗化には二つの意味があると話す中島隆博氏。典型的なのは、フランス・カトリックとドイツ・プロテスタントだという。そこで、今回はこの二つの違いから、近代の世俗倫理と資本主義...
収録日:2014/11/07
追加日:2015/05/18
資本主義がスポーツの性格を帯びていた! ウェーバーの主張
グローバル化時代の資本主義の精神(3)ウェーバーの予言とコジェーヴの「世界の日本化」
マックス・ウェーバーは110年前に、今の資本主義社会の姿を予言した。アレクサンドル・コジェーヴは、アメリカに「歴史の終焉」を見た後の訪日で、日本の生活様式に新たな可能性を見いだし「西洋の日本化」を説いた。そして...
収録日:2014/11/07
追加日:2015/05/28
アインシュタインとロバート・ベラーの共通項は?
グローバル化時代の資本主義の精神(6)質疑応答
中島隆博氏による「グローバル化時代の資本主義の精神」講演の後、もう一つの白熱した議論が交わされた。参加者との質疑応答だ。単なる教養に終わらない「哲学」の可能性、会社やビジネスの将来を開く鍵がグローバル市民社会と...
収録日:2014/11/07
追加日:2015/06/01
西郷隆盛や大久保利通と相いれない木戸孝允のリアリズム
幕末長州~松下村塾と革命の志士たち(14)薩長同盟
薩長同盟を締結させた長州藩は、その後、大政奉還を経て、王政復古の大号令とともに明治政府の成立に尽力し、明治維新を成し遂げていく。幕末の変革期において、まさにその中心にいた長州藩だが、歴史的に見たとき、どのような...
収録日:2015/01/14
追加日:2015/04/05
「共感」によって道徳を基礎付けようとした「道徳感情論」
近代中国哲学と西洋哲学(3)18世紀西欧の道徳思想
アダム・スミス、デビッド・ヒューム、イマヌエル・カント。18世紀ヨーロッパの思想家三人を取り上げ、18世紀、近代グローバル化時代に洋の西と東で共有されていた問いを俯瞰する。東京大学東洋文化研究所教授・中島隆博氏...
収録日:2014/12/19
追加日:2015/07/02
「陰陽論」の真の意味…大切なのは二者択一ではなく両立
「陰陽論」は仕事の役に立つ!
東洋思想の可能性と21世紀のビジネスを考える上で、「陰陽論」は大切な軸になると田口佳史氏は言う。陰と陽を対立する存在とみる近代西洋思想から、相補う存在とする東洋思想へ、世界の見方が急激に変化しているからだ。陰と...
収録日:2014/11/12
追加日:2015/07/23
2007年、中国高官が米国司令官に太平洋分割案を提示
安全保障のチャイナリスク対応(1)米中パワーの相克
2007年、中国海軍高官がアメリカのキーティング司令官に「中国とアメリカで太平洋を二分しよう」という分割案を持ちかけている。ここには一体どのような意図があったのか。わが国の安全保障の最前線で指揮を執っていた前海...
収録日:2014/12/01
追加日:2015/07/02
戦後、奈良本辰也は吉田松陰を「敗者」と捉えた
吉田松陰の思想(上)松陰像の変遷(2)国士・敗者・ヒューマニズム
多様な吉田松陰像は、その時代の空気を鮮やかに映し出す。明治から戦前にかけて流布したナショナリスト・松陰というイメージは、戦後になると孟子の性善説に基づいたヒューマニスト・松陰へと変化した。東京大学東洋文化研究所...
収録日:2015/02/26
追加日:2015/07/16
「強さ」と「優しさ」―儒教が理想とするリーダー像
儒家思想におけるリーダーシップ(2)放勳欽明・文思安安
『書経』によれば、東洋的リーダーシップとは「強さ」と「優しさ」である。部下に慕われ、夢と希望を与える存在になることが、リーダーの目指すべき到達点である。老荘思想研究者・田口佳史氏が、儒家思想の掲げる理想的なリー...
収録日:2015/02/27
追加日:2015/08/24
クルド票・反クルド票の双方を集める危険な賭け
トルコ民主主義の行方(3)出直し選挙へ
トルコの外交と内政は、ともに八方ふさがりの状況に陥っていると歴史学者・山内昌之氏は見る。それを象徴するのが、2015年6月に行われた総選挙の結果であり、その後のエルドアン大統領率いる与党の対応だ。11月にも出直...
収録日:2015/08/05
追加日:2015/09/21
アラン「悲観は気分に属するが、楽観は意志である」
全寮制国際高校ISAKの挑戦(5)楽観は意志である
インターナショナルスクール・オブ・アジア軽井沢(ISAK)代表理事・小林りん氏が、学生たちからの質問に答える。大学生になってからでもできることはあるか。満遍なく勉強することは必要なのか。チームをまとめるためにはどう...
収録日:2015/08/28
追加日:2015/12/10
クルド自治国家容認は必至、国際対立の敗者はトルコ
トルコ軍ロシア機撃墜問題(3)戦略的利益はあったのか
トルコ軍によるロシア機撃墜は世界をあっと言わせたが、この事件においてトルコは間違いなく敗者ということになると歴史学者・山内昌之氏は語る。それはいったいどういうことなのか。ロシア、米欧諸国の反応なども踏まえながら...
収録日:2015/12/02
追加日:2015/12/28
学校では学べない船場商人の思想を9歳で学ぶ
松下幸之助の経営理念(3)原点は船場の丁稚奉公
松下幸之助が生涯経営に向かった原点は、大阪船場での丁稚奉公にある、と公益財団法人松下政経塾理事長・佐野尚見氏は言う。貧乏な家に生まれ、体力も弱く、教育さえ満足に受けられなかった幸之助を支えたパワーはどこにあった...
収録日:2016/02/18
追加日:2016/06/09
ディープラーニングを使った事例を技術面から分析して解説
ディープラーニング最前線(2)最新の画像認識技術
東京大学大学院工学系研究科准教授・松尾豊氏によるディープラーニング技術の最前線。今回は、ディープラーニングの画像認識技術の向上とは具体的にどういう意味を持つのかという点を、実際の商品事例も交えながら解説する。(...
収録日:2016/04/20
追加日:2016/08/09
香港を丸ごと移植したシンガポールの金融経済に学ぶ
アジア政治経済の過去と現在(5)台湾・韓国・香港との関係
変わりゆくアジア情勢の中でも、日本は台湾、韓国、香港とどう付き合っていくのがいいか。台湾とは政治的フィクションにとらわれることなく良好な関係を築き、韓国は国内世論によって慰安婦合意が覆る可能性を考慮しておく必要...
収録日:2016/09/20
追加日:2016/12/04
トランプの経済政策は、アメリカ国民にとって自滅行為だ
トランプのアメリカと日本の課題(2)トランプの政策解剖
トランプ次期大統領は、いかなる人物なのか。これまでの情報から見えてくるのは、国粋主義者で孤立主義者だということだ。慶應義塾大学名誉教授・島田晴雄氏によれば、トランプ氏が打ち出す政策案には、まったく経済合理性がな...
収録日:2016/11/16
追加日:2016/11/30
小宮山宏座長がプラチナ社会に向けて送る力強いメッセージ
2017年頭所感-プラチナ社会へ合理的楽観主義のすすめ
東京大学第28代総長で株式会社三菱総合研究所理事長のテンミニッツTV座長・小宮山宏氏が、2017年を「プラチナ社会」への第一歩の年と位置付け、力強いメッセージを送る。これからはAIをはじめとする技術革新で新たな質を伴った...
収録日:2016/12/07
追加日:2017/01/01
「父祖の遺風」は古代ローマ人が常に大事にした行動基準
古代ローマ人に学ぶ~ローマ史講座Ⅱ(2)「父祖の遺風」と子育て
東京大学名誉教授・本村凌二氏が、われわれ現在人の行動や思考のヒントを得るために、古代ローマ帝国とローマ人の特性について分析・解説する。今回取り上げるのは、ローマ人がその行動基準として非常に重視していた「父祖の遺...
収録日:2016/10/20
追加日:2017/01/23
不作為を原因にすれば誰もが責任者であり得る
原因と結果の迷宮~因果関係と哲学(7)野放図に拡がる因果関係の世界
東京大学大学院人文社会系研究科教授・一ノ瀬正樹氏が指摘する「野放図因果」の射程は広い。育児放棄によって害された子どもの責任はどこにあるのか。私たちは普通「親にある」と考える。しかし、野放図因果の枠組みで考えれば...
収録日:2016/12/15
追加日:2017/03/25
ローマ共和制の「独裁者を許さない」原則とは?
ローマ帝国への道~ローマ史講座Ⅲ(4)共和制500年の第一原則
早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏によるローマ帝国形成への経緯をたどる連続講義。共和制国家として500年の伝統を持つローマが、その第一原則として徹底的にこだわったのは「独裁者を許さない」ということだった。こ...
収録日:2016/12/16
追加日:2017/04/05
スッラとディオクレティアヌス―二人の独裁者の共通点とは
ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ(4)救国の英雄・スッラ
早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏が、カルタゴに敗走し、危機に陥ったローマを救った英雄・スキピオと並んで英雄と評価するのが、スッラだ。彼は敵と味方を峻別し、過酷さと温情さを兼ね備えた人物であり、後にロー...
収録日:2016/09/30
追加日:2017/06/06
ローマの第1回三頭政治で発揮されたカエサルの政治的手腕
ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ(5)カエサルが残した警句
ローマの第1回三頭政治の中で、かのカエサルは頭角を現す。カエサルは優しさと器量の大きさの点で偉大な人物だった。早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は、そのカエサルが残したある警句に注目する。「人は自分が信じ...
収録日:2016/09/30
追加日:2017/06/07
司教アンブロシウスの気概がキリスト教の追い風になった
ローマ史に学ぶ戦略思考~ローマ史講座Ⅳ(7)キリスト教確立への影響
早稲田大学国際教養学部特任教授・本村凌二氏は、ローマ史のあり方が、その後のキリスト教の拡大にも大きく影響したという。本村氏が重要人物として挙げるのが、生粋のローマ人である司教アンブロシウスだ。彼は時の皇帝テオド...
収録日:2016/09/30
追加日:2017/06/11
TPPイレブン―アメリカを除く11カ国でのTPPの可能性
アメリカ抜きの「TPPイレブン」、その意味を考える
東京大学名誉教授で学習院大学国際社会科学部教授の伊藤元重氏が、日本の通商戦略の方向性について、TPPを中心に解説する。トランプ大統領がTPPを否定している中、「TPPイレブン」という新たな動きが起こっている。日本にとって...
収録日:2017/04/25
追加日:2017/05/25
犬は人間より道徳的には圧倒的に優れている
東大ハチ公物語―人と犬の関係(5)「返礼モデル」の提案
環境破壊をせず、戦争をせず、過去に固執せず、自らの現状を潔く受容し、最後は静かに死んでいく犬たち。犬と人間を比較すると、「犬の高潔さが、道徳的には圧倒的に優れている」と東京大学大学院人文社会系研究科教授・一ノ瀬...
収録日:2017/04/04
追加日:2017/06/17
「老子」を理論と実践で理解するための2冊の本
老子学と老子道~2冊の著書に込めた思い
老荘思想研究者・田口佳史氏は、50年来の念願であった2冊の新著を上梓した。25歳の時に生死をさまよった田口氏を救った『老子』について、『道徳経』を分かりやすく解説した書物と、その実践に関する書物である。この「老子学」...
収録日:2017/05/16
追加日:2017/06/22
原発事故の海水汚染調査に用いた全自動の無人船ロボット
遠隔操縦機~原子炉ロボット(1)海水の放射能汚染
九州工業大学社会ロボット具現化センター長・浦環氏が、福島第一原発事故の海水汚染調査に用いた、全自動の無人船ロボットについて解説する。30キロ圏内が立入禁止になったため、全自動の無人船ロボットを用いて、海水の放射能...
収録日:2017/01/27
追加日:2017/06/18
社会派でありながら娯楽映画に仕立てた裕次郎映画
歴史家が語る『裕次郎』(4)『太陽への脱出』と「骨」
古代ローマ史を専門とする早稲田大学国際教養学部特任教授の本村凌二氏が著書『裕次郎』について解説するシリーズレクチャー。最終回の今回取り上げる『太陽への脱出』は、単行本では「必死に耐えながらも傷ついてゆく男の宿命...
収録日:2017/08/23
追加日:2017/09/29
破綻に向かっている日本経済の実情
高齢化と財政危機~その解決策とは(2)社会保障と財政、2つのワニの口
一般政府総債務1,296兆円を抱え、財政赤字、GDP比債務残高、ともに主要国の中で最下位に位置する日本。その原因は、バブル崩壊後の失われた20年に広がった、社会保障と財政のメガトレンドにあった。しかし、公立大学法人首都大...
収録日:2017/09/27
追加日:2017/10/20
世界のスタートアップシティを目指して躍進するベルリン
現代ドイツの知恵と経験に学ぶ(1)2017年ドイツを訪れて
2017年7月、公立大学法人首都大学東京理事長・島田晴雄氏はドイツ3大都市ミュンヘン、ベルリン、フランクフルトを訪問。各地で、さまざまな企業、団体、人と出会い、現代ドイツと日本についての議論を交わし合ったという。この...
収録日:2017/09/12
追加日:2017/10/25
「扱いにくさ」を利用することで良質な日本刀ができる
刀匠・松田次泰に聞く―日本刀のつくり方(2)和鉄の科学
「一番大事なのは、鉄の持っている炭素量をできるだけ減らさない」ことだと、刀匠・松田次泰氏は言う。そこで、刀の炭素量を0.7パーセントに保つようにする。刀身が明るく冴えわたるこの炭素量は、しかし焼き入れを大変困難にす...
収録日:2017/03/22
追加日:2018/01/04
団塊世代が75歳以上になる2025年、医療費は5倍に
日本財政を巡る課題(2)社会保障給付費と2025年問題
過去10年間で26兆円も増加している社会保障給付費。団塊世代が一斉に75歳に突入する2025年、医療費の国庫負担は5倍に膨れ上がる。こうした状況で、基礎的財政収支の黒字化は可能なのか。法政大学経済学部教授の小黒一正氏が、ド...
収録日:2017/10/30
追加日:2018/05/19
カントは西洋哲学史上、最も重要な哲学者の1人
西洋哲学史の10人~哲学入門(7)カント 近代の基礎
西洋哲学史史上、最重要哲学者の1人とされるカントは、その批判哲学においてあらゆる人間の能力の可能性と限界について論じた。専修大学文学部教授の貫成人氏によれば、これらは人の認識やなすべきこと、美しさをめぐって、私た...
収録日:2018/02/09
追加日:2018/06/08
アフリカ出身のセプティミウス・セウェルがローマ皇帝に
五賢帝時代が去って~ローマ史講座Ⅸ(2)新時代の到来
東京大学名誉教授の本村凌二氏が五賢帝時代終焉後から軍人皇帝時代になるまでの皇帝たちを語る古代ローマ史シリーズ。第2話はコンモドゥス暗殺後に出現したセプティミウス・セウェルスを取り上げ、2千年後のオバマ大統領と比較...
収録日:2018/07/02
追加日:2018/09/05
プラトン対話篇の鍵はソクラテスの理解にある
プラトンの哲学を読む(3)2つの誤解
ソクラテスは何も書かなかった哲学者である。今日、私たちはプラトンのソクラテス像を通じて彼を理解することも多い。そこで流布してきたのは、本人の発言を忠実に再現しているという説と、プラトンの代弁者という説だ。東京大...
収録日:2018/07/11
追加日:2018/10/03
哲学とは、私たちの魂とプラトンの魂との対話
プラトンの哲学を読む(6)問われているものへ
対話とは、言葉によって2つの魂が出会うことである。一方が問いを発し、もう一方が応答する。プラトンの発した問いは時を超え、現代へと続いている。そして、対話こそ哲学だという。では、プラトン対話篇を読む私たちはいかに哲...
収録日:2018/07/11
追加日:2018/10/06
医療費の軽減には今までとは違うアプローチが必要
医療とビジネスの健全な関係(4)医療費削減対策として
素晴らしい医療レベルを持つ日本の最大の課題は医療費削減である。そこで、厚生労働省は医療・介護が必要となる手前の段階が重要であると捉え、新たな医療費削減対策として保険医療に関するビジョンを打ち出した。それは一体ど...
収録日:2018/08/31
追加日:2019/01/09
毛利家の家臣でも大名でもない不思議な吉川家
敗者の戦後~毛利家と吉川家(2)吉川家という不思議な存在
関ケ原の戦いの敗者であった毛利家と吉川家。毛利家は幕府より三分家の藩を認知されたが、吉川家はその毛利家に所属するも単純な家臣ではなく、さりとて純粋な大名でもない。いったい吉川家はどのような存在だったのか。(全2話...
収録日:2018/12/26
追加日:2019/02/19
安土と鞆の二重政権がしのぎを削った7年間
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(2)画期としての天正八年
天正八(1580)年三月、勅命講和による大坂本願寺退去。五月、織田信長と毛利氏の間に講和の動き。八月、九州三大名の調停案に潜む信長西国出馬の予兆。この年の「安土幕府」の動向は目まぐるしく変化し、歴史にあらかじめ定め...
収録日:2018/10/29
追加日:2019/02/08
二つの史料に見る天正九年の鳥取城攻撃
織田信長と足利義昭~検証・本能寺の変(3)信長の西国御出馬その1
羽柴秀吉の中国攻めは、軍記物などに明るく語り継がれているが、実態は激しく厳しいものだった。そして第二次鳥取城攻撃は局地戦の域を超え、大将同士の対決を臨む苛烈さを呈していた。「城攻めの名手」と呼ばれた秀吉は、織田...
収録日:2018/10/29
追加日:2019/02/15
オリンピック後に日本経済は崩壊する可能性がある
2019年激変する世界と日本の針路(14)世界恐慌のリスク要因
世界経済は成熟して、今後景気は下降していくという。日本経済も東京オリンピック以降、下降していくことは間違いないだろう。今、世界には世界恐慌のトリガーが5つある。現在ではリーマンショックの時と異なり国際協調の動きが...
収録日:2019/01/28
追加日:2019/05/21
道徳を可視化するための新しい欲と道徳の分類
AIに善悪の判断を教える方法~新しい道徳論(6)欲と道徳の関係
欲に応じて道徳を段階的に分類できると、鄭雄一氏は主張する。今までのように、欲と道徳を分けるのではなく、道徳の原動力に欲求があるという立場から、新しい分類方法を提唱し、道徳の可視化を目指すのである。(全8話中第6話)
収録日:2018/06/20
追加日:2019/07/03
ナポレオン戦争後のウィーン体制がもたらした「勢力均衡」
国家の利益~国益の理論と歴史(5)ウィーン体制と勢力均衡
近代ヨーロッパに広まった国家理性は、果てなき国益戦争につながった。その反省から、オランダのグロティウスは自然法に基づく国際法の概念を準備し、ナポレオン戦争後のウィーン体制がヨーロッパに国際秩序をもたらしていく。...
収録日:2019/03/28
追加日:2019/07/07
建築学から医学、リハビリテーション工学へ
生活支援ロボットと人の共生(1)越境する人材
神奈川県で「さがみロボット産業特区」の試みが進んでいる。厚木市の神奈川県総合リハビリテーションセンターは、生活支援ロボットの実証実験場として最も多くのロボットが集まる施設だ。同研究部の村田知之氏に、慶應義塾大学...
収録日:2018/12/06
追加日:2019/07/16
「サイエンス」の本来の意味である「知識」とは何か
西洋文明の起源から見るグローバル化(4)科学の起源
現代にいたる科学の始まりはギリシアにあった。ただし、当時の人々が考えていたのは自然科学領域だけではなく、「証明され、体系を持ち、真理を表す知識」の総体がそう称されたのである。科学と技術は決して混同されることなく...
収録日:2019/05/29
追加日:2019/08/01
哲学において提示された「アルケー」という概念とは
西洋文明の起源から見るグローバル化(5)哲学の起源
哲学というと、古代ギリシアで始まったのが常識になっている。しかし、世界中のどこでも哲学的な命題を考えることはあったはずだ。ではギリシアの特殊性はどのようなところにあり、どう受け継がれてきたのだろうか。始原を意味...
収録日:2019/05/29
追加日:2019/08/01
「世界哲学」の可能性を日本から追求していく
西洋文明の起源から見るグローバル化(6)「世界哲学」
西洋文明の起源をたどりつつ世界のグローバル化を考えてきたが、現代の位置付けを探るには、ここにいたる全プロセスを俯瞰する必要がある。また、ギリシア・ローマの古典を現代にどう生かすかについても検討が必要だ。日本から...
収録日:2019/05/29
追加日:2019/08/01
ブレグジットはグローバリゼーション再編の中の動きなのか
教養としての世界史とローマ史~ローマ史講座・講演編(11)質疑応答編
教養としての「世界史」と「ローマ史」をテーマにした講座を終え、本村凌二氏が質問に答える。特に注目すべき質問は、ブレグジットとグローバリゼーションとの関係である。本村氏はこれに対して、ローマ帝国の成立と分裂に触れ...
収録日:2018/11/28
追加日:2019/08/10
金正恩体制の存続問題こそが決定的な「核心」だ
国際情勢における日本の安全保障(3)朝鮮半島の複雑性
金正恩政権へのクーデターの危機が高まっているとすると、それに対して金正恩はどのような手を採りうるか。客観的にみれば、中国の影をちらつかせつつ、場合によっては「アメリカの属国化」という選択肢も視野に入れて交渉する...
収録日:2019/06/28
追加日:2019/09/11
オペラの始まりとバッハが「マタイ受難曲」を書いた背景
バッハで学ぶクラシックの本質(8)オペラ、和声、対位法
宗教改革に伴って教会音楽が大きく変化する中、新たな音楽のジャンルとしてのオペラが脚光を浴び始めていた。教会とは関係がなく、世俗権力の栄光を讃えるために用いられたオペラの文化に、バッハも作曲上の影響を受けていた。...
収録日:2019/09/19
追加日:2019/12/05
自由・平等・博愛の理想を歌う「第九」の秘密と仕組み
ピアノでたどる西洋音楽史(7)現代に生きる「第九」
日本では年末の風物詩になって久しいベートーヴェン第九だが、そのメッセージは「自由・平等・博愛」というフランス革命の理想そのものだ。ベルリンの壁崩壊直後の演奏会では東西の演奏者が同じ舞台に上がり、「世界はひとつ」...
収録日:2019/09/04
追加日:2019/12/06
同盟の成立と破壊…北条・今川・武田三国同盟の構造とは
戦国大名の外交、その舞台裏(2)戦国大名の同盟
大名同士が和睦や同盟を結ぶ際、そこではどのような前提があったのだろうか。武田・今川・北条の事例によれば、対立構造は主として大名の面目が潰されることによって引き起こされていたという。一方、大名間での仲介の役割を果...
収録日:2019/06/13
追加日:2020/01/21
ヴェネツィアがナポレオン登場まで共和政を維持した理由
独裁の世界史~ヴェネツィア編(1)ヴェネツィアの成立
現在も「水の都」と親しまれるヴェネツィアは、海運と交易により発展した国家である。彼らの政治形態は「小さな政府」を志し、5世紀の成立以来ナポレオンが登場する19世紀まで共和政の基本を崩さなかった。なぜそんなことが可能...
収録日:2019/12/19
追加日:2020/05/30
日本にとって大きな意味を持つのは米国が内戦状態にあること
2020年全米暴動を考える(2)文化マルクス主義と分断化
人種問題によるアメリカの分断化は、過激な文化マルクス主義を追求する民主党のイニシアティヴによるものだという。トランプ大統領の目標の一つに、その行き過ぎた文化マルクス主義との決別がある。アメリカ独特の価値観をもと...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/06/27
「小澤開作的なるもの」と「官僚的なるもの」の違いとは?
小澤開作と満洲事変・日中戦争(10)日本の国を滅ぼすのは…
小澤開作は戦争中から「東大をぶっこわせ」と言いつづけ、戦後の東大紛争のときには、徹底して学生側の味方だったという。「日本の国を滅ぼすのは官僚と軍人だ」と考えていたからこそ、官僚を数多く輩出してきた東大に批判的な...
収録日:2019/10/09
追加日:2020/11/16
モンテスキュー「三権分立」の特徴は司法権の独立の主張
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(2)権力分立の強調
モンテスキューの『法の精神』では、政治的自由の本質として、権力が他の権力を制限することを重視している。これを実際に達成したのは、名誉革命後のイギリスである。ロックなどが評価する合意による政府の運営よりも、権力の...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/09/26
『古事記』に表れている日本の“日本性”とは何か
日本文化を学び直す(5)『古事記』の研究とムスビ
日本を理解するには本居宣長が研究した『古事記』をしっかりと読むことが重要だと田口佳史氏は言う。『古事記』の冒頭では、国の根本となる神の存在が書かれ、次いで “ムスビノカミ”が登場する。この“ムスビ”こそが、日本の創造...
収録日:2020/02/05
追加日:2020/10/14
世阿弥に自分の夢を全部託した父・観阿弥の戦略眼
日本文化を学び直す(7)観阿弥と世阿弥
縄文の持つエネルギー、その霊力が日本文化として噴出するときがあると田口佳史氏は言う。そこで今回取り上げるのは、日本文化の集大成者である世阿弥だ。世阿弥がその力を将軍のそばに上がって発揮したのは、実は父・観阿弥の...
収録日:2020/02/05
追加日:2020/10/28
“トランプ党”が強固になった中間選挙後の政治構造に注目
米国の対中政策~戦略の現状と課題(1)トランプ政権の政治構造の変遷
「米中新冷戦」という言葉もよく見かけるようになったが、米中間の対立は、新型コロナ発生以降、それ以前にもまして激しさを見せている。実際のところ、米国の対中政策や戦略はどんな方向に向かっているのだろうか。まずはトラ...
収録日:2020/10/07
追加日:2020/10/20
トランプはアメリカ停滞期の大統領…日本は判断ミスに注意!
“アメリカとは何か”~米国論再考Vol.1(3)テクノロジーの限界と可能性
アメリカという国を設計したのは、独立宣言と米国憲法だった。歴史を持たないアメリカは、世界史上初めて政治哲学のみに頼った人工的な政体をつくり上げた。これは一種の発明であったが、発明には限界点があり、その度にアメリ...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/11/05
地域研究のキークエスチョンはどのように設定されるのか
国際地域研究へのいざない(8)質疑編~地域研究とコロナ問題
これまでイスラエル、インド、幕末から明治維新にかけての日本を地域研究した成果について講義を行ってきたが、どの講義にもキークエスチョンが設定されていた。島田晴雄氏によれば、キークエスチョンはわれわれ自身が直面して...
収録日:2020/04/07
追加日:2021/01/02
聖徳太子の十七条憲法「和を以て貴つとしと為」の真の意味
【入門】日本仏教の名僧・名著~聖徳太子編(2)十七条憲法と「和」
聖徳太子といえば十七条憲法。第一条の「和を以て貴つとしと為」は、その後の日本人の精神性を方向付けたといっても過言ではない。その「和」という概念はどこからやってきたのか。われわれが現在考える「忖度」や「空気を読む...
収録日:2020/08/20
追加日:2020/12/03
どんどん知恵が出て、百戦百勝になるとっておきの方法
営業の勝敗、キリンの教訓(4)お客様本位で行動する
キリンビールの売り上げを伸ばすために、現場で試行錯誤を繰り返し、ようやくたどり着いた自分たちが目指すべき理念の実現。しかし、それを社員たちに話すも、当初は理解されなかったという。田村潤氏はどのようにして社員全体...
収録日:2020/09/25
追加日:2021/02/22
「ノウハウ」では勝てない。大切なのは「スタイル」である
営業の勝敗、キリンの教訓(7)「内在的な論理」に応える
「キリンの理念の実現」に向けて、組織を動かす中で、どうしようもない事態に陥ることがある。たとえば、キリンビール本社から「お金を使ってはいけない」と指示がきたことがあったが、資金がないなかで四国支店は、その他の支...
収録日:2020/09/25
追加日:2021/03/15
答えは全て『論語』にある、座右の書を得た渋沢栄一の卓越
渋沢栄一の生涯と教養としての『論語』(9)『論語』を読む<3>
人生100年時代、孔子が残した「六十にして耳順ふ」以下の章句をかみしめることは重要だろう。渋沢栄一の晩年を見れば、彼はその言葉通りに年を重ねていったことが分かる。「学びて時に之を習ふ」を実践し続けた彼が起業において...
収録日:2020/03/03
追加日:2021/09/12
三十年戦争から半世紀でバッハの典雅な音楽が生まれた意味
渡部昇一の「わが体験的キリスト教論」(5)バッハと「受難の典礼」
ルター派の音楽家として最大の名前はバッハである。ルター派は、人間の五官の歓びに厳しい目を向けたが、なぜか耳=音楽だけは重視した。その伝統に則り、バッハは「自分の音楽が優れれば優れるほど、神様の栄光を表すものだ」...
収録日:2021/08/06
追加日:2021/11/20
健康経営銘柄に4年連続選出、丸井グループが成功する理由
健康経営ブランディングのすすめ(2)健康経営が機能するメカニズム
日本でも健康経営への注目が高まり、現在多くの企業で採用されている。その効果はすでに確認されているものの、十分な評価を得るためには、さらに時間をかけた検証が必要となっている。そこで今回は、健康経営が機能するメカニ...
収録日:2021/07/29
追加日:2021/11/17
諷刺精神に富んだパックス・ロマーナ、悲劇より喜劇が人気
江戸とローマ~諷刺詩と川柳・狂歌(1)諧謔精神の爛熟
古代ローマと江戸を比較するうえで、社会のゆとりは欠かせない。200年以上続いた江戸の平和は、ほぼ同じぐらい続いた「パックス・ロマーナ」に匹敵し、庶民にも生活文化を楽しむ心が磨かれていった。両者に共通するのは、物事に...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/03/14
江戸時代の粋が生んだ「川柳」を詠んで俳諧の歴史を楽しむ
江戸とローマ~諷刺詩と川柳・狂歌(2)江戸っ子と川柳
川柳や落語では「江戸っ子の粋」が強調されるが、ローマにはそれに匹敵する「ローマっ子」がいたのだろうか。どちらの都市も外部から多様な人が流入したが、「それ以外の人間」により純粋な都会人の定義が行われたのは江戸だけ...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/03/21
「陰謀論」という陰謀…歴史修正主義批判の裏にあるもの
日本人が知らない近現代史~陰謀論と歴史修正主義を考える
第二次世界大戦以後の歴史観の再解釈に対しては、「陰謀論」や「歴史修正主義」という指摘が後を絶たない。歴史が政治的に重要な意味を持つようになった第二次世界大戦後、「陰謀論」は負のレッテルに変わっていった。そうした...
収録日:2021/12/06
追加日:2022/04/22
仏教の死の考え方…釈尊は死ぬが因果法則を覚ればいい
死と宗教~教養としての「死の講義」(4)仏教の「死」・インド編〈下〉
すべてを因果関係であり、輪廻だとする仏教は、覚者である釈尊の死をどう伝えたのだろうか。直接の弟子たちは「宇宙と一体化して雲散霧消した」と考えたが、そもそも釈尊が覚りに至ったこと自体、ゴータマとして一代の修行のみ...
収録日:2022/03/03
追加日:2022/05/02
なぜ「ジョブズと仕事をすると限界を突破できる」のか
スティーブ・ジョブズの成功哲学(7)才能とお金をどう生かすか
開発者としてだけではなく、経営者としても卓越した才能を持っていたスティーブ・ジョブズは、アップルに復帰後、当時どん底だったアップルを劇的に復活させ、世界を代表する企業に押し上げた。相手の才能を引き出す考え抜かれ...
収録日:2022/03/15
追加日:2022/06/04
情動に訴えるのではなく、思想性と理性と教養を回復しよう
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(9)ポピュリズムに陥らないために
近衛文麿のポピュリズム政治が登場した背景には政党政治の弱体化があった。それは石原慎太郎が登場し人気を得た時代状況とも通じるものがある。そして現代だが、どの政党も思想性を失い、玉虫色の政策を掲げるばかりだと感じら...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/08/03
禅の原点とは――中国から禅をもたらした道元の生涯に迫る
【入門】日本仏教の名僧・名著~道元編(1)道元の生涯と禅の歴史
禅を中国からもたらした僧に道元と栄西がいる。密教も熱心に修行した栄西とは異なり、道元は禅に徹したところに大きな特徴がある。禅宗は、末法思想が中心をなす浄土教とは対照的に、この世で修行して悟りを開くことを目指して...
収録日:2020/09/30
追加日:2022/06/25
識字率の高さを誇った古代ローマ、その独特な教育方法とは
江戸とローマ~図書館と貸本屋(1)リテラシーの重要性
現代人は読み書き能力を当然のものと考えているが、せいぜい100年前には日本にも読み書きのできない人がたくさんいた。リテラシーは教育が普及した現代の賜物なのである。しかし、前近代の世界の中で、江戸とローマは飛び抜けて...
収録日:2021/06/16
追加日:2022/06/26
武士道で生きれば、すべてのことを当事者として考えられる
作用と反作用について…人間と戦争(3)相手の身になって考えよ
日本人は日米安保を信じているが、あれは張り子の虎に過ぎない。いざ戦争が起こればアメリカは日本から引いてしまうだろう。こんなことは歴史の常識である。そのことに真っ正面から向き合わない日本人は、まだ奥底は純真なのだ...
収録日:2022/05/19
追加日:2022/07/15
「お客様のため」に心が向かうとイノベーションも起きる
キリンでつかんだ「幸せになる」仕事術(2)どうすれば好循環が生まれるか
「自分は自分、人は人」というエゴイズムから、どうすれば脱却できて、好循環に持っていけるのか。田村潤氏は、「自分の利益を超える『1つ上の概念』に向かうことが大切だ」と説く。それこそ、企業の「使命」なのである。なにし...
収録日:2022/03/30
追加日:2022/08/22
「理念」は言葉ではない、「挑戦」をしつづけることである
キリンでつかんだ「幸せになる」仕事術(6)幸せと業績の一体化とは
使命を果たすために大事なのは、行動である。行動しているうちに何かが潜在意識にたまり、やがて顕在化して、よい結果をもたらす。行動に至るパターンはさまざまだが、最大の動機は「幸せになりたい」だった。名古屋では使命を...
収録日:2022/03/30
追加日:2022/09/19
メタバースでお金を動かす「VR大規模経済圏」へのシナリオ
ゼロからわかるメタバース(4)VR大規模経済圏を考える枠組み
FacebookがMetaに社名変更したのは2021年10月。仮想空間に注力するメタバース企業を目指す姿勢から、バーチャル空間が単なる遊び場でなく本格的ビジネス空間に変容しつつあることが示唆された。そこで気になるのは、バーチャル...
収録日:2022/03/10
追加日:2022/10/19
どうすれば「行間」が読めるようになるか
読書と人生(1)「命懸けの読書」とは何か
執行草舟は小学生のころ、1行もわからないのに、岩波文庫のカントによる『純粋理性批判』を読み通したという。当時は、結局カントはわからなかったものの、他の本が易しく思えてしかたがないということを経験した。しかも、時が...
収録日:2019/05/14
追加日:2019/08/16
1人の人間が心の底から信じたことを書いた本の力
読書と人生(2)「本当のことが書いてある本」の価値
本は「本当のことが書いてある本」を読むべきだという。つまり、ある1人の人間が、本当に信じたことを書いた本を読め、ということである。ヒトラーの『わが闘争』にせよ、マルクスの『資本論』にせよ、あれほどの人を巻き込んだ...
収録日:2019/05/14
追加日:2019/08/23
「トゥキュディデスの罠」で警告した状況が生まれつつある
国際秩序の変容~危機の予兆(3)中国の技術革新とトゥキュディデスの罠
中国の社会体制は、企業が政府や軍と強く結びついているため、新しい技術や情報の相互利用も容易になっている。日本は今後、こうした動きに対抗できるようなインテリジェンス機能と最新技術の活用を進めていく必要がある。(全7...
収録日:2019/09/03
追加日:2019/12/02
偉大な芸術家の「魂を共有する力」
魂の芸術(7)肖像画に見る「根源的共同化」とは
戸嶋靖昌の肖像画は、描く対象の顔と、戸嶋自身の顔が融合している。これこそ、まさにハイデッガーがいう「存在の根源的共同化」なのである。だから、その肖像画は、描く対象には似ていない。だから、戸嶋の肖像画はお金にはな...
収録日:2019/09/11
追加日:2019/12/20
コロナ禍で進む「技術主導型」への転換には危険がつきまとう
コロナ禍で問うべき「転換期の在り方」(1)身体思考と天意
2020年に全世界を襲った新型コロナウィルスは、現代を生きるわれわれに転換を迫っていると田口佳史氏は語る。東洋思想に基づいて転換の必要性を語る田口氏は、頭での理解だけではなく、全身で理解する「身体思考」の重要性を強...
収録日:2020/05/21
追加日:2020/06/17
なぜカトリックに飛び込んだら、日本の核心が見えたのか
渡部昇一に学ぶ教養と明朗(6)先祖信仰とカトリック
カトリックは、キリスト教への信仰のなかから「魂の不滅」を掴む。一方、古来日本人は、「先祖が見ている」「子孫からも恥ずかしくない先祖になれ」というような考え方を通して「日本的な魂の不滅」を実感していた。渡部昇一先...
収録日:2020/09/09
追加日:2020/11/13
天皇こそが「日本人のアイデンティティ」の核心だった
「壁」ありてこそ(2)天皇に対する「畏怖」
執行草舟が子どもだった頃、深く感銘を覚えたのは。当時の日本人たちの「天皇に対する心」であった。共産党員でも西洋かぶれの人でも、天皇の名前を聞けば直立不動になった。天皇に対する尊崇が、日本人の良さを作っていたので...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/02/26
もはや純粋に生命を捧げることができるのは「芸術」のみ
「壁」ありてこそ(4)そして芸術のみが残った
コロナ禍で世界中が右往左往しているのも、信仰を失った結果である。天皇への尊崇の心があれば、総理大臣も国民に、病気の根絶か経済の建て直しかという選択を迫ることができた。物事をやるには必ず痛みを伴うのに、それを「我...
収録日:2021/01/14
追加日:2021/03/12
武士とは何か、『葉隠』『忠臣蔵』に込められた「覚悟」
徳川将軍と江戸幕府の軌跡~吉宗編(5)天下泰平と「武士の忠義」
8代将軍・徳川吉宗の時代、「法の支配」が行き届いていた天下泰平の世の中であった一方で、赤穂浪士の仇討ちに代表される「武士の忠義」も存在していた。武士とはいったい何か。どのように「法の支配」と折り合いをつけていたの...
収録日:2020/01/07
追加日:2021/08/07
なぜコシノジュンコは60年以上、トップを維持できるのか
憂国の芸術(5)一流であり続けることのすごさ
「現世的に成功するかどうかは、親や先祖で決まる」と考えれば、成功しなくても気にする必要はなくなる。自分とは関係ないことだからだ。コシノジュンコ氏がすごいのは、19歳で賞を獲って以降、80歳を超えても一流を維持してい...
収録日:2021/12/02
追加日:2022/02/11
松下電器の製品には「人間の心」が入っていた
自信について(10)人助けが商売の儲けにつながる
現在、ビジネスで大きな儲けを出した創業者たちが、何十億円もかけて宇宙旅行に行っている。これは明治の成功者とは大違いだ。なにしろ明治の成功者たちは、美術事業など日本の役に立つお金の使い方をしていた。財産を使うのも...
収録日:2022/01/25
追加日:2022/05/27
墨子の国防論のポイントは純粋性と知的したたかさ
墨子に学ぶ「防衛」の神髄(2)非攻の実践のために
墨子は「兼愛」や「非攻」を説くだけでなく、実践する方法にも優れていた。先端的な科学技術を駆使し、攻撃側がひるむほどの防衛策の徹底を実践したのである。また、人材育成や資源の有限性に向かうため、「尚賢論」「節用論」...
収録日:2021/12/23
追加日:2022/05/18